5 / 55
エンカウント:フェニックス
しおりを挟む
征矢の疑問を遮ったのは、ドアの外から聞こえた羽ばたきの音だった。
バサッ。バサッ。
ユニカの顔色が、さっと変わる。
「あっ、やあん。まずいわ」
もう征矢を見向きもせず、一角少女は小走りに店の奥へと消えてしまう。
「なんだ?」
征矢の脳裏にも、すぐにさっきのマンティコアの羽音が思い出される。
(まさかあいつが、おれを追ってここまで……?)
いそいそと征矢は戸口へ。ドアのガラス窓から外を窺う。
なにかが空から舞い降りてくるのが見えた。
だが、さっきの黒いコウモリ羽根ではなかった。
まぶしいほど鮮やかなオレンジ色の、鳥のような翼だ。
でも、それは鳥ではない。
両腕が鳥の翼になった女の子だった。
しかも、ここにいる異形女子たちと同じメイドドレスだ。
征矢はいよいよめまいがしてきた。
まただ。またしても普通じゃない女子が。
しかも、やっぱり空とか飛んでる。最初のマンティコア同様、特殊メイクやトリックでは絶対に説明できないリアルな感じで。
店の前に軽やかに着地した鳥少女は、左右の翼をぶるっ、とふるう。
どんな魔法か、長い翼は一瞬でたおやかな人間の腕へと変化した。
首から下げた帆布の買い物袋を手に持ち直すと、鳥少女は店の入口へ通じる石畳をちらりと一瞥する。きれいな顔が、たちまち渋面になる。
鳥少女はドアを開けると同時に怒声をあげた。
「ユニカ! 玄関先をお掃除しておいてって言ったでしょ!」
ドアの前に突っ立っていた征矢に気づいて、鳥少女は慌てて一礼する。
「きゃっ、も、申し訳ありません。失礼いたしましたわ、お客さま」
征矢はもう何度目かの台詞を機械的に返す。
「おれ、客じゃない。オーナーに会いにきた。あとセクハラしてない。幼女にいたずらもしてない」
「はい?」
きょとんとして鳥少女は征矢の顔を見返す。
少しツンとした印象だけれど、ほかの子たちと同様、大変な美人だ。
波打つセミロングの髪はさっきまで生えていた翼と同じく燃えるような朱色。こめかみあたりから伸びた黄金色の飾り羽がゴージャスだ。
鳥少女はすぐに征矢の素性がピンときたようだった。
「ああ、オーナーの甥御さんですわね。うかがってますわ」
「よかった! やっと話が通じる人が! いや人か!? まあいいや」
心底ほっとする征矢。
鳥少女は値踏みをするような目つきで、征矢をじろじろと見つめる。正直、あまり友好的な目つきではない。
「ふぅん。あなた、ここで働く予定なのですって?」
「そうだけど……」
「なるほどね。だったら、こっちへいらっしゃいな」
鳥少女はカウンターの中へ征矢を連れて行った。
征矢はここも経験者の目でさっとチェック。
カウンターキッチンも新しくてピカピカだった。オーブンもコンロもすべて業務用のが揃っている。配置はちゃんと計算され、整頓も行き届いていた。設備も広さもカフェのキッチンとしては立派すぎるくらいだった。
鳥少女は、ちょっと気取って自分の胸に手を当てる。
「わたくしはポエニッサ。いちおう、この〈クリプティアム〉のフロア長ということになってますわ。そのつもりでいてちょうだいね」
そうなのか。まあたしかに、今まで会った子の中ではいちばんしっかりしてそうだ。
……性格はちょっとキツそうだけど。
「まあ、自称だけどねえ、フロア長なんて」
ひょいっと横から顔を出した白髪の一角美少女が、ポエニッサの自己紹介に付け加える。さっきユニカと呼ばれていたのはこの子だろう。
「そうなのか?」
「そうよぉ。この子が勝手にそう言ってるだけだもん」
一角少女のユニカはカウンターに入ってくると、クスクス笑いながらポエニッサの肩に手を置く。
少し赤面しながらも、ポエニッサはムキになって言い返す。
「お、お黙りなさいっ! あなたがたが不真面目だから、わたくしが統率役を引き受けているんでしょう!」
ユニカは柳に風で、相変わらず人を小馬鹿にしたようなニコニコ顔だ。
「あーん、こわぁい。いばりんぼさんねえ」
「ユニカ! 玄関先のお掃除はどうなってますの!?」
「はいはい、今やりますよぉだ」
厨房を出る間際、ユニカはふと振り返ってポエニッサの足元を指差し、こわばった顔で叫んだ。
「やだ! そこにゴキブリちゃんが!」
「いやああああああああ!」
ポエニッサは悲鳴をあげて、近くにいた征矢に飛びついた。
抱きつくなんて生やさしい勢いではなかった。全力で床を蹴って飛び上がったせいで、結果として征矢からお姫様抱っこ状態された格好になる。
「どこ!? あの忌まわしい虫はどこですの!?」
パニック状態で叫ぶポエニッサ。
征矢も床を目で探すが、それらしい黒い影は見当たらない。
ユニカの端正すぎる顔に、またあのいたずらっぽい笑顔が戻ってくる。舌をぺろりと出してのおちゃめポーズ。
「――――なあんちゃって☆うっそー」
「あ、あなた……またひとをからかって……!」
一杯食わされたと気づいたポエニッサは、全身が小刻みに震えだす。
ユニカはさらに意地悪の追い打ちをかける。
「あらあら、新人くんに抱っこされちゃって。ポエニッサったら、ふ・し・だ・ら」
ここでようやく、ポエニッサは自分が征矢の腕の中でお姫様抱っこポジションになっていることに気づいた。その顔が、かあっと赤くなる。
「な、なんですのあなたは! 離して! 離してちょうだい!」
「勝手に飛びついてきたのはそっちだぞ。とんだとばっちりだ」
征矢はむすっとしてポエニッサの軽い体を床に降ろしてやる。
(それにしてもこいつ、ずいぶん体温高いな。鳥人間は平熱が高いんだろうか)
「ではお二人はごゆっくり~。あ、ポエニッサ、あんまり怒るとまた恥の上塗りになっちゃうわよぉ? では、ユニカめはお掃除に行ってまいりまぁす」
スカートをつまんで芝居がかった挨拶をすると、ユニカは箒を手に鼻歌交じりで外へ出ていく。
残ったポエニッサは、憤怒でなおも全身の震えがひどくなっていく。
「ユ、ユニカ~~~~あなたってひとは~~~~」
征矢は、ポエニッサの頭の上にゆらゆらと陽炎が立っているのに気づいた。
「なんだ!?」
怒りで頭から湯気が出るとは言うが、この鳥少女、本当に熱気が出ている。さっき抱っこしたときも尋常ではない体温だったけれど、今や離れていても征矢は顔がジリジリ熱いくらいだ。
「お、おい、君、大丈夫か!? なんか体熱いぞ!」
返事はない。
代わりに、オレンジ色の髪から突然「ぼっ」と炎が上がった。
「げっ!」
炎はみるみる全身に広がる。ポエニッサはたちまち、猛火に包まれていた。
これはヤバい!
驚愕しながらも、征矢の判断は常に沈着だ。
征矢は手近の大鍋にたっぷり水を入れると、ポエニッサの頭からぶっかけた。
じゅーっ。
白い蒸気がたちこめ、炎は消えた。繊維が焦げる匂いが鼻を突く。
どういうわけかポエニッサはまったく火傷をしていない。髪も、肌も、まるで変わりがなかった。
ただし着ていた制服はそうはいかなかったようだ。
頭からかけられた水とともに、すっかり灰になったメイドドレスが床に流れ落ちていく。ブラジャーもショーツもソックスもまた然り。
ポエニッサは、焼け残った靴だけを残して、完全に裸になっていた。
「むおっ!?」
征矢は思わず視線が釘付けである。
ツンと控えめにふくらんだ胸。淡い桜色の乳首。くびれたウエスト。ほっそりした太もも。水に濡れてつやめく肌。
「きゃああああああ!」
両腕で体を隠してポエニッサはしゃがみ込む。
なにか掛けてやるものはないかと征矢はあたりをきょろきょろするが、カウンターにあるのはせいぜい小さな布巾くらい。
とりあえずこの場所を出ようと首を巡らせた征矢は、そこで凍りついた。
カウンターの向こうに、見知った顔があったのだ。
「椿おばさん……」
叔母さんはカウンターに肘をついて、あきれ顔でこっちを見ていた。
「さっそく満喫してるねえ、征矢」
バサッ。バサッ。
ユニカの顔色が、さっと変わる。
「あっ、やあん。まずいわ」
もう征矢を見向きもせず、一角少女は小走りに店の奥へと消えてしまう。
「なんだ?」
征矢の脳裏にも、すぐにさっきのマンティコアの羽音が思い出される。
(まさかあいつが、おれを追ってここまで……?)
いそいそと征矢は戸口へ。ドアのガラス窓から外を窺う。
なにかが空から舞い降りてくるのが見えた。
だが、さっきの黒いコウモリ羽根ではなかった。
まぶしいほど鮮やかなオレンジ色の、鳥のような翼だ。
でも、それは鳥ではない。
両腕が鳥の翼になった女の子だった。
しかも、ここにいる異形女子たちと同じメイドドレスだ。
征矢はいよいよめまいがしてきた。
まただ。またしても普通じゃない女子が。
しかも、やっぱり空とか飛んでる。最初のマンティコア同様、特殊メイクやトリックでは絶対に説明できないリアルな感じで。
店の前に軽やかに着地した鳥少女は、左右の翼をぶるっ、とふるう。
どんな魔法か、長い翼は一瞬でたおやかな人間の腕へと変化した。
首から下げた帆布の買い物袋を手に持ち直すと、鳥少女は店の入口へ通じる石畳をちらりと一瞥する。きれいな顔が、たちまち渋面になる。
鳥少女はドアを開けると同時に怒声をあげた。
「ユニカ! 玄関先をお掃除しておいてって言ったでしょ!」
ドアの前に突っ立っていた征矢に気づいて、鳥少女は慌てて一礼する。
「きゃっ、も、申し訳ありません。失礼いたしましたわ、お客さま」
征矢はもう何度目かの台詞を機械的に返す。
「おれ、客じゃない。オーナーに会いにきた。あとセクハラしてない。幼女にいたずらもしてない」
「はい?」
きょとんとして鳥少女は征矢の顔を見返す。
少しツンとした印象だけれど、ほかの子たちと同様、大変な美人だ。
波打つセミロングの髪はさっきまで生えていた翼と同じく燃えるような朱色。こめかみあたりから伸びた黄金色の飾り羽がゴージャスだ。
鳥少女はすぐに征矢の素性がピンときたようだった。
「ああ、オーナーの甥御さんですわね。うかがってますわ」
「よかった! やっと話が通じる人が! いや人か!? まあいいや」
心底ほっとする征矢。
鳥少女は値踏みをするような目つきで、征矢をじろじろと見つめる。正直、あまり友好的な目つきではない。
「ふぅん。あなた、ここで働く予定なのですって?」
「そうだけど……」
「なるほどね。だったら、こっちへいらっしゃいな」
鳥少女はカウンターの中へ征矢を連れて行った。
征矢はここも経験者の目でさっとチェック。
カウンターキッチンも新しくてピカピカだった。オーブンもコンロもすべて業務用のが揃っている。配置はちゃんと計算され、整頓も行き届いていた。設備も広さもカフェのキッチンとしては立派すぎるくらいだった。
鳥少女は、ちょっと気取って自分の胸に手を当てる。
「わたくしはポエニッサ。いちおう、この〈クリプティアム〉のフロア長ということになってますわ。そのつもりでいてちょうだいね」
そうなのか。まあたしかに、今まで会った子の中ではいちばんしっかりしてそうだ。
……性格はちょっとキツそうだけど。
「まあ、自称だけどねえ、フロア長なんて」
ひょいっと横から顔を出した白髪の一角美少女が、ポエニッサの自己紹介に付け加える。さっきユニカと呼ばれていたのはこの子だろう。
「そうなのか?」
「そうよぉ。この子が勝手にそう言ってるだけだもん」
一角少女のユニカはカウンターに入ってくると、クスクス笑いながらポエニッサの肩に手を置く。
少し赤面しながらも、ポエニッサはムキになって言い返す。
「お、お黙りなさいっ! あなたがたが不真面目だから、わたくしが統率役を引き受けているんでしょう!」
ユニカは柳に風で、相変わらず人を小馬鹿にしたようなニコニコ顔だ。
「あーん、こわぁい。いばりんぼさんねえ」
「ユニカ! 玄関先のお掃除はどうなってますの!?」
「はいはい、今やりますよぉだ」
厨房を出る間際、ユニカはふと振り返ってポエニッサの足元を指差し、こわばった顔で叫んだ。
「やだ! そこにゴキブリちゃんが!」
「いやああああああああ!」
ポエニッサは悲鳴をあげて、近くにいた征矢に飛びついた。
抱きつくなんて生やさしい勢いではなかった。全力で床を蹴って飛び上がったせいで、結果として征矢からお姫様抱っこ状態された格好になる。
「どこ!? あの忌まわしい虫はどこですの!?」
パニック状態で叫ぶポエニッサ。
征矢も床を目で探すが、それらしい黒い影は見当たらない。
ユニカの端正すぎる顔に、またあのいたずらっぽい笑顔が戻ってくる。舌をぺろりと出してのおちゃめポーズ。
「――――なあんちゃって☆うっそー」
「あ、あなた……またひとをからかって……!」
一杯食わされたと気づいたポエニッサは、全身が小刻みに震えだす。
ユニカはさらに意地悪の追い打ちをかける。
「あらあら、新人くんに抱っこされちゃって。ポエニッサったら、ふ・し・だ・ら」
ここでようやく、ポエニッサは自分が征矢の腕の中でお姫様抱っこポジションになっていることに気づいた。その顔が、かあっと赤くなる。
「な、なんですのあなたは! 離して! 離してちょうだい!」
「勝手に飛びついてきたのはそっちだぞ。とんだとばっちりだ」
征矢はむすっとしてポエニッサの軽い体を床に降ろしてやる。
(それにしてもこいつ、ずいぶん体温高いな。鳥人間は平熱が高いんだろうか)
「ではお二人はごゆっくり~。あ、ポエニッサ、あんまり怒るとまた恥の上塗りになっちゃうわよぉ? では、ユニカめはお掃除に行ってまいりまぁす」
スカートをつまんで芝居がかった挨拶をすると、ユニカは箒を手に鼻歌交じりで外へ出ていく。
残ったポエニッサは、憤怒でなおも全身の震えがひどくなっていく。
「ユ、ユニカ~~~~あなたってひとは~~~~」
征矢は、ポエニッサの頭の上にゆらゆらと陽炎が立っているのに気づいた。
「なんだ!?」
怒りで頭から湯気が出るとは言うが、この鳥少女、本当に熱気が出ている。さっき抱っこしたときも尋常ではない体温だったけれど、今や離れていても征矢は顔がジリジリ熱いくらいだ。
「お、おい、君、大丈夫か!? なんか体熱いぞ!」
返事はない。
代わりに、オレンジ色の髪から突然「ぼっ」と炎が上がった。
「げっ!」
炎はみるみる全身に広がる。ポエニッサはたちまち、猛火に包まれていた。
これはヤバい!
驚愕しながらも、征矢の判断は常に沈着だ。
征矢は手近の大鍋にたっぷり水を入れると、ポエニッサの頭からぶっかけた。
じゅーっ。
白い蒸気がたちこめ、炎は消えた。繊維が焦げる匂いが鼻を突く。
どういうわけかポエニッサはまったく火傷をしていない。髪も、肌も、まるで変わりがなかった。
ただし着ていた制服はそうはいかなかったようだ。
頭からかけられた水とともに、すっかり灰になったメイドドレスが床に流れ落ちていく。ブラジャーもショーツもソックスもまた然り。
ポエニッサは、焼け残った靴だけを残して、完全に裸になっていた。
「むおっ!?」
征矢は思わず視線が釘付けである。
ツンと控えめにふくらんだ胸。淡い桜色の乳首。くびれたウエスト。ほっそりした太もも。水に濡れてつやめく肌。
「きゃああああああ!」
両腕で体を隠してポエニッサはしゃがみ込む。
なにか掛けてやるものはないかと征矢はあたりをきょろきょろするが、カウンターにあるのはせいぜい小さな布巾くらい。
とりあえずこの場所を出ようと首を巡らせた征矢は、そこで凍りついた。
カウンターの向こうに、見知った顔があったのだ。
「椿おばさん……」
叔母さんはカウンターに肘をついて、あきれ顔でこっちを見ていた。
「さっそく満喫してるねえ、征矢」
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる