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魔女とまんちこさん 2
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「え? 知り合いだったのか?」
征矢の問いに、メルシャは激しく首を振る。
「違う。パンタゲアにいたときに見た。と、遠くから」
ここで征矢は、ぴかりそ@帰還兵のプロフィールを思い出した。
異世界帰還者。ヴァースドリフターって書いてあったな。
「ああ、あの子、異世界に行ってたらしいな。あっちじゃなにやってたんだ?」
「せ、〈殲雷の魔女ぴかりそ〉……そう呼ばれていた。魔術師だ」
「またたいそうなアダ名だな」
「とんでもない威力の雷撃使いだった。あいつが現れるや西部国境がにわかに激戦地になって……あいつが率いるパーティによっていくつ砦が陥落させられ、どれだけの領地が失われたか。オレも防衛のため西方へ派遣されたが、金色の羊に乗ったあいつが雷撃魔法で友軍をなぎ倒していく様は、数里を隔てていても悪夢のように恐ろしかった……」
「そんなに強かったのかあの子!?」
征矢はあらためてぴかりそ@帰還兵を見やる。
ここから見ると、ごく品のいい、きれいな女の子だ。とても異世界で暴れまわる豪勇魔術師には見えなかった。
「と、とにかく今はお客さまだ。ちょっと話すだけだから。ほら、行くぞ」
「あああ、こわい!」
メルシャは完全に震え上がっていた。つくづくヘタレなマンティコアである。
「とって食いやしないって! お前が魔王軍の将校だったってことも黙ってりゃバレないから! どうしてもイヤだっていうなら今日はメシ抜きだぞ!」
メルシャは苦渋の表情で、絞り出すように言う。
「メシ抜き…………うう、わかった」
大食らいのマンティコアにとってメシ抜きはやはりそうとう堪えるようだ。
征矢はメルシャの背中を押す。
「よし、行くぞ」
「あああやっぱり待って!」
「今度はなんだ」
「その……出ちゃいそう……アレが」
メルシャは内ももをぎゅっとくっつけている。
征矢はその様子を見て、さらに声を落とす。
「アレって……毒液か」
「うん」
「絶対ダメだからな! 店内で、しかもお客さまの前でお洩らしなんて言語道断だ。ガマンできないのか!?」
「うん」
「仕方ない。ちょっとトイレ行って全部出してこい」
するとメルシャは、恥ずかしそうに顔を上気させて征矢の袖を引っ張る。
「て、手伝って……その、刺激してもらわないと出ないから……」
「はあ!? ふ、ふざけるな。自分のシモの処理くらいひとりでやれバカ!」
メルシャの手を振りほどいて、征矢は背を向けた。
「征矢どののけち……」
「うるさい。二分で戻ってこい。さもないとメシ抜きだ」
征矢はいらいらと壁の時計を指差す。
「うへえい」
メルシャはいそいそとトイレへ駆け込んだ。
(さて……)
もう一度、征矢はひとりで座って待っているぴかりそに目を向ける。
気がつけばぴかりそも、チラッ、チラッとしきりに征矢の方を見ている。表情はよく読み取れないものの、待たされて苛立っているのかもしれない。
誰か行かせて接待させたいが、牛子は不器用、鳥子はよけいなことを口走りそう。セクハラ常習犯の馬子は論外だ。
こういうとき、いちばん如才のなさそうな花子は、よりにもよって話の長そうなマダムたちの席に捕まっている。
(しょうがない。おれが行くしかないか)
征矢は頭を超営業モードへギアチェンジ。
三白眼の鉄仮面が、物腰柔らかな笑顏のギャルソンに変わる。
私生活では無表情で口の重い征矢だが、このギアが入ると爽やかな愛想笑いも、女性客との世間話も自由自在だ。
サービスのフルーツタルトとフレーバーティーを用意して、征矢はそれを自分でぴかりそのテーブルへと運んでいく。
「お待たせして申し訳ありません。今、支度をしておりますのでもう少々お待ち下さい。こちらは店からです」
ぴかりその人形のように白く整った顔に、かすかな笑みが浮かぶ。
「まあ、こちらこそお気を使わせて申し訳ありません。大丈夫です。女の子はお化粧とか時間がかかりますものね」
うん、お化粧じゃなく、毒液絞り出してるところだけど。
征矢は当たり障りのないところから話しかけてみる。
「そうそう、サイト、拝見しました。よく書いてくださってありがとうございます」
「見ていただいたんですね。おそれいります。おかげさまですごいアクセス数になりました。こちらこそお礼を申し上げます」
「女の子の写真もとてもきれいで。あ、自分の写真は載せなかったのは正解でしたね」
おどけて、征矢は自分を指差す。
ぴかりその表情が一転、気まずそうになる。
「あー……あれは……その、ゴメンナサイ……」
征矢はすぐにフォローを入れる。
「いえいえ、クレームじゃないですよ。あれがベストだったと思います」
ほとんど聞き取れないほどの小声で、ぴかりそはつぶやいた。
「あれはその、はじめから個人的趣味と言いますか、ただギャルソンさまの写真が欲しかっただけと言いますか……」
「はい?」
「いえ、なんでもないです」
ぴかりそは、自分から話題を変える。
「あの、やはりこういうお店で働くということは、ギャルソンさまも異世界に興味がおありなんですね」
質問というより、念押しみたいな台詞だった。
ぶっちゃけ異世界なんか興味は限りなくゼロだが、征矢は店員として無難に徹する。お客様は神様です。
「ええまあ……そう……ですね」
ぴかりそは胸の前で嬉しそうに両手を握り合わせた。
「やっぱりそうですか! 私たち、気が合いますね」
征矢は抜群の営業スマイルでとにかく話を合わせる。
「ですねー」
メルシャはまだトイレから出てくる気配はない。あんにゃろ、二分で出てこいって言ったのに。
代わりにほかの幻獣娘たちが、仕事をしながら何度となくこちらに心配そうな視線を向けてくる。さっきからぴかりそ@帰還兵が放っている妙な気配に、女の子たちのセンサーは遠くからでも気づいている。
視線を戻すと、ぴかりそは征矢をじっと見つめていた。
「あの、ギャルソンさまの……お名前、うかがってもよろしいですか?」
「え? ああ、そうですね。失礼しました。坂嶋征矢といいます」
ぴかりそは遠い目になった。
「坂嶋征矢さま……素敵なお名前です」
「そ、そうですか? ていうか『さま』はどうかご容赦ください」
ぴかりそは自分の胸に手を当てた。
「私、本名は奥屋敷光莉と申します。高校二年です」
(ヒカリ……ああ、だからぴかりそなのか)
征矢はにこやかさを崩さず話の流れに合わせる。
「じゃあ自分と同じですね。自分も高二です」
「まあ。ほんとうに不思議な運命のめぐり合わせ」
ぴかりそは、胸の前でぽんと小さく両手を打ち合わせた。
大げさなこと言い出したなあ。と内心苦笑しつつ、征矢は店員としてお愛想モードを懸命のキープ。
「そうかもしれませんね」
「征矢さまは休日はなにをなさっているのですか?」
「とくになにも。無趣味なもので。あと『さま』はやめてください」
「好きな食べ物は……」
「イカかな……ってなにメモってるんですか」
ぴかりそは、いつの間にか手帳にペンを走らせている。
「イカ……と。あの、少々ぶしつけかもしれませんけれど、好きな女の子のタイプなどは……」
「しっかり者です。えっ、これ知りたいです?」
真剣な目つきでメモを取りつつ、ぴかりそはうなずく。
「ええ、とても」
「あの……失礼ですが、この取材も、記事になさるんですか?」
あくまでも接客業らしく穏やかに、征矢は尋ねた。ペンを握った手が、ぴたりと止まる。
ぴかりそ@帰還兵こと奥屋敷光莉の白い頬が、みるみるかーっと赤くなっていく。
手帳を閉じて、奥屋敷光莉ははじらうようにうつむいた。
「も、申し訳ありません……いささか個人的興味があふれてしまいました。ご不快でしたでしょうか……?」
光莉、最後に上目遣いで征矢の顔色をうかがう。
鍛え上げた征矢の営業スマイルは鉄壁である。小揺るぎもしない。
「かまいませんよ。でも、自分も個人的にうかがいたいことがあるんですが……よろしいでしょうか?」
光莉はさっと背筋を伸ばした。恥ずかしそうで、でもちょっと嬉しそう。
「ど、どうぞ。お答えできることでしたら……」
「異世界のこと、少しうかがいたいです。かまいませんでしょうか?」
征矢の問いに、メルシャは激しく首を振る。
「違う。パンタゲアにいたときに見た。と、遠くから」
ここで征矢は、ぴかりそ@帰還兵のプロフィールを思い出した。
異世界帰還者。ヴァースドリフターって書いてあったな。
「ああ、あの子、異世界に行ってたらしいな。あっちじゃなにやってたんだ?」
「せ、〈殲雷の魔女ぴかりそ〉……そう呼ばれていた。魔術師だ」
「またたいそうなアダ名だな」
「とんでもない威力の雷撃使いだった。あいつが現れるや西部国境がにわかに激戦地になって……あいつが率いるパーティによっていくつ砦が陥落させられ、どれだけの領地が失われたか。オレも防衛のため西方へ派遣されたが、金色の羊に乗ったあいつが雷撃魔法で友軍をなぎ倒していく様は、数里を隔てていても悪夢のように恐ろしかった……」
「そんなに強かったのかあの子!?」
征矢はあらためてぴかりそ@帰還兵を見やる。
ここから見ると、ごく品のいい、きれいな女の子だ。とても異世界で暴れまわる豪勇魔術師には見えなかった。
「と、とにかく今はお客さまだ。ちょっと話すだけだから。ほら、行くぞ」
「あああ、こわい!」
メルシャは完全に震え上がっていた。つくづくヘタレなマンティコアである。
「とって食いやしないって! お前が魔王軍の将校だったってことも黙ってりゃバレないから! どうしてもイヤだっていうなら今日はメシ抜きだぞ!」
メルシャは苦渋の表情で、絞り出すように言う。
「メシ抜き…………うう、わかった」
大食らいのマンティコアにとってメシ抜きはやはりそうとう堪えるようだ。
征矢はメルシャの背中を押す。
「よし、行くぞ」
「あああやっぱり待って!」
「今度はなんだ」
「その……出ちゃいそう……アレが」
メルシャは内ももをぎゅっとくっつけている。
征矢はその様子を見て、さらに声を落とす。
「アレって……毒液か」
「うん」
「絶対ダメだからな! 店内で、しかもお客さまの前でお洩らしなんて言語道断だ。ガマンできないのか!?」
「うん」
「仕方ない。ちょっとトイレ行って全部出してこい」
するとメルシャは、恥ずかしそうに顔を上気させて征矢の袖を引っ張る。
「て、手伝って……その、刺激してもらわないと出ないから……」
「はあ!? ふ、ふざけるな。自分のシモの処理くらいひとりでやれバカ!」
メルシャの手を振りほどいて、征矢は背を向けた。
「征矢どののけち……」
「うるさい。二分で戻ってこい。さもないとメシ抜きだ」
征矢はいらいらと壁の時計を指差す。
「うへえい」
メルシャはいそいそとトイレへ駆け込んだ。
(さて……)
もう一度、征矢はひとりで座って待っているぴかりそに目を向ける。
気がつけばぴかりそも、チラッ、チラッとしきりに征矢の方を見ている。表情はよく読み取れないものの、待たされて苛立っているのかもしれない。
誰か行かせて接待させたいが、牛子は不器用、鳥子はよけいなことを口走りそう。セクハラ常習犯の馬子は論外だ。
こういうとき、いちばん如才のなさそうな花子は、よりにもよって話の長そうなマダムたちの席に捕まっている。
(しょうがない。おれが行くしかないか)
征矢は頭を超営業モードへギアチェンジ。
三白眼の鉄仮面が、物腰柔らかな笑顏のギャルソンに変わる。
私生活では無表情で口の重い征矢だが、このギアが入ると爽やかな愛想笑いも、女性客との世間話も自由自在だ。
サービスのフルーツタルトとフレーバーティーを用意して、征矢はそれを自分でぴかりそのテーブルへと運んでいく。
「お待たせして申し訳ありません。今、支度をしておりますのでもう少々お待ち下さい。こちらは店からです」
ぴかりその人形のように白く整った顔に、かすかな笑みが浮かぶ。
「まあ、こちらこそお気を使わせて申し訳ありません。大丈夫です。女の子はお化粧とか時間がかかりますものね」
うん、お化粧じゃなく、毒液絞り出してるところだけど。
征矢は当たり障りのないところから話しかけてみる。
「そうそう、サイト、拝見しました。よく書いてくださってありがとうございます」
「見ていただいたんですね。おそれいります。おかげさまですごいアクセス数になりました。こちらこそお礼を申し上げます」
「女の子の写真もとてもきれいで。あ、自分の写真は載せなかったのは正解でしたね」
おどけて、征矢は自分を指差す。
ぴかりその表情が一転、気まずそうになる。
「あー……あれは……その、ゴメンナサイ……」
征矢はすぐにフォローを入れる。
「いえいえ、クレームじゃないですよ。あれがベストだったと思います」
ほとんど聞き取れないほどの小声で、ぴかりそはつぶやいた。
「あれはその、はじめから個人的趣味と言いますか、ただギャルソンさまの写真が欲しかっただけと言いますか……」
「はい?」
「いえ、なんでもないです」
ぴかりそは、自分から話題を変える。
「あの、やはりこういうお店で働くということは、ギャルソンさまも異世界に興味がおありなんですね」
質問というより、念押しみたいな台詞だった。
ぶっちゃけ異世界なんか興味は限りなくゼロだが、征矢は店員として無難に徹する。お客様は神様です。
「ええまあ……そう……ですね」
ぴかりそは胸の前で嬉しそうに両手を握り合わせた。
「やっぱりそうですか! 私たち、気が合いますね」
征矢は抜群の営業スマイルでとにかく話を合わせる。
「ですねー」
メルシャはまだトイレから出てくる気配はない。あんにゃろ、二分で出てこいって言ったのに。
代わりにほかの幻獣娘たちが、仕事をしながら何度となくこちらに心配そうな視線を向けてくる。さっきからぴかりそ@帰還兵が放っている妙な気配に、女の子たちのセンサーは遠くからでも気づいている。
視線を戻すと、ぴかりそは征矢をじっと見つめていた。
「あの、ギャルソンさまの……お名前、うかがってもよろしいですか?」
「え? ああ、そうですね。失礼しました。坂嶋征矢といいます」
ぴかりそは遠い目になった。
「坂嶋征矢さま……素敵なお名前です」
「そ、そうですか? ていうか『さま』はどうかご容赦ください」
ぴかりそは自分の胸に手を当てた。
「私、本名は奥屋敷光莉と申します。高校二年です」
(ヒカリ……ああ、だからぴかりそなのか)
征矢はにこやかさを崩さず話の流れに合わせる。
「じゃあ自分と同じですね。自分も高二です」
「まあ。ほんとうに不思議な運命のめぐり合わせ」
ぴかりそは、胸の前でぽんと小さく両手を打ち合わせた。
大げさなこと言い出したなあ。と内心苦笑しつつ、征矢は店員としてお愛想モードを懸命のキープ。
「そうかもしれませんね」
「征矢さまは休日はなにをなさっているのですか?」
「とくになにも。無趣味なもので。あと『さま』はやめてください」
「好きな食べ物は……」
「イカかな……ってなにメモってるんですか」
ぴかりそは、いつの間にか手帳にペンを走らせている。
「イカ……と。あの、少々ぶしつけかもしれませんけれど、好きな女の子のタイプなどは……」
「しっかり者です。えっ、これ知りたいです?」
真剣な目つきでメモを取りつつ、ぴかりそはうなずく。
「ええ、とても」
「あの……失礼ですが、この取材も、記事になさるんですか?」
あくまでも接客業らしく穏やかに、征矢は尋ねた。ペンを握った手が、ぴたりと止まる。
ぴかりそ@帰還兵こと奥屋敷光莉の白い頬が、みるみるかーっと赤くなっていく。
手帳を閉じて、奥屋敷光莉ははじらうようにうつむいた。
「も、申し訳ありません……いささか個人的興味があふれてしまいました。ご不快でしたでしょうか……?」
光莉、最後に上目遣いで征矢の顔色をうかがう。
鍛え上げた征矢の営業スマイルは鉄壁である。小揺るぎもしない。
「かまいませんよ。でも、自分も個人的にうかがいたいことがあるんですが……よろしいでしょうか?」
光莉はさっと背筋を伸ばした。恥ずかしそうで、でもちょっと嬉しそう。
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