39 / 64
37 違和感の正体
しおりを挟む
「うーーん、何かおかしいような気がするんだよね~」
朝食のパンを食べながらぼそりと口にした
「ミカリ様何か不都合がございました?
はッ!スープにこっそりお嫌いなブロッコリーをすり入れたのをお気づきに?!」
いや、全然気付いてなかったし
今日のメニューはビシソワーズと温野菜サラダ、ヨーグルト、全粒粉とクルミのパン。多分パンもブラドが焼いている。
前は朝ごはんにコンビニのサンドイッチとか発注してたんだけど、ブラドが栄養のバランスがーとか言い出してうるさいので、結局はブラドが作っている。
ジャンクフード食うなとか、無農薬とか、添加物とかめっちゃうるさいんだよ。おまえは意識高い系オカンか
「今日もすっごく美味しいですよ!
大丈夫です!ミカリ様は隠し味とか絶対わからないタイプです」
「黙れ、メイド。
チョコ、そいつのヨーグルト食べちゃっていいから」
「ブモ」
「いやぁー、チョコちゃんーー、それ私のーー」
「ミカリ様、ブラドのスープで無いならば何がおかしいのでしょうか?」
「うーん、なんか上手く言えないんだけど、、、
なんかいろいろおかしいような気がするんだよね
ぶっちゃけ、ここって普通じゃ無いでしょ?
メイドは猫耳だし、謎技術多すぎだし、犬にツノ生えてるし」
言ってからしまったと思った
ゴブとブラドは困った顔をしていた。そうだよね、これが普通の人には「おかしい」って言われると傷ついちゃうよね。
チョコがすり寄ってきた。ごめんねツノ生えてておかしいとか言っちゃって。
ツノついているからって可愛くない訳じゃ無いんだよ。顔がヨーグルトまみれだからスリスリは遠慮しておくわ
「ミ、ミカリ様ーー!やっと気づいてくださったんですか!
ここがミカリ様の世界でいうゲームの様な魔法と冒険の世界ってことなんですよ!
毎日ドキドキワクワクですよーー!
だ、か、ら、ダンジョン強化しましょーーー!!!
いっぱいモンスター入れて、どんどんどんどん人間からDP奪っちゃいましょーーー!!!
最強ダンジョン目指しましょーーー!!!!!」
メイドって空気読む機能ゼロだよね。
まじ友達いなさそう
私もここが日本とは違うって気づいてる
普通の人は剣なんて持って歩かないし、ドラゴンなんていい大人が真顔で口にしたりしない
お金の代わりに人のエネルギーも奪ったりしないよね
きっと私が代わりに呼ばれることにならなかったら、その人はメイドが望むように怖いヤツをいっぱい雇って人間からDPを稼いだんだろう
私はゲームなんてツムンツムンくらいしかしないし、ショップの経験しかないからダンジョンは今のM’s cuteっていう形になった
「でも、今、結構充実してるの」
スルッと答えが出た
何?
私自分でわかってたんじゃんよ
ここが魔法とか剣とか冒険の世界とかであるのはわかるけど、それは割とどーでもいいの
そんなの比べる意味ないくらい渋谷はドキドキする場所だったし、多分これからも渋谷以上にあがる場所はない
ただ、渋谷とか109とかもう二度と行けなくて、今街で何をみんなが着てるとかわかんなくっても大丈夫になってる
この「大丈夫」がなんとなく違和感の正体だ
私はあの日渋谷で私の時間が止まった事実をとっくに受け入れてた
ゴブとか、チョコとか、リンさんとか、いっぱいのお客様さんに、M’s cuteに来てよかったっていう笑顔にめっちゃすっかり癒されてた
一気にぶわぁって気持ちが高まって、ぼろぼろ涙が溢れた。舞や夕実や家族に言いたい
「私、幸せだよ」
ゴブにギュッて抱きついて泣いた。
ゴブはただよしよしと頭を撫でてくれた
こんなふつうの朝ごはんの時に泣きだして戸惑う以外何も無いと思うけど、しかも幸せだから泣くなんて、ゴブはずっと撫で続けてくれた。プリンセス名乗るだけあるよ。
ブラドも黙ってあったかいココアを入れてくれた。さすがオカン
「えーーー、えーーー、
モンスター召喚しましょうよーー!
やっぱりモンスターこそダンジョンの醍醐味ですよーー!」
メイドはクビにしようかな
「あら、別にモンスターは召喚しなくてもいいわよ」
見たことのない女の人が立っていた。緑の髪でマットの赤い口紅をひいたスーツの人
まだ開店2時間前だ
私はスエットでメイクもまだだし、ここはスタッフ用のダイニングで、ブラドがここにいるって事は誰も表を開けていないはず
「パメラ課長!どうしてこちらに?!」
「あら、視察よ」
この絶妙な雰囲気の中にカットインしてくるのはメイドの関係者で間違いない
メイドの関係者なんて嫌な予感しかしない
朝食のパンを食べながらぼそりと口にした
「ミカリ様何か不都合がございました?
はッ!スープにこっそりお嫌いなブロッコリーをすり入れたのをお気づきに?!」
いや、全然気付いてなかったし
今日のメニューはビシソワーズと温野菜サラダ、ヨーグルト、全粒粉とクルミのパン。多分パンもブラドが焼いている。
前は朝ごはんにコンビニのサンドイッチとか発注してたんだけど、ブラドが栄養のバランスがーとか言い出してうるさいので、結局はブラドが作っている。
ジャンクフード食うなとか、無農薬とか、添加物とかめっちゃうるさいんだよ。おまえは意識高い系オカンか
「今日もすっごく美味しいですよ!
大丈夫です!ミカリ様は隠し味とか絶対わからないタイプです」
「黙れ、メイド。
チョコ、そいつのヨーグルト食べちゃっていいから」
「ブモ」
「いやぁー、チョコちゃんーー、それ私のーー」
「ミカリ様、ブラドのスープで無いならば何がおかしいのでしょうか?」
「うーん、なんか上手く言えないんだけど、、、
なんかいろいろおかしいような気がするんだよね
ぶっちゃけ、ここって普通じゃ無いでしょ?
メイドは猫耳だし、謎技術多すぎだし、犬にツノ生えてるし」
言ってからしまったと思った
ゴブとブラドは困った顔をしていた。そうだよね、これが普通の人には「おかしい」って言われると傷ついちゃうよね。
チョコがすり寄ってきた。ごめんねツノ生えてておかしいとか言っちゃって。
ツノついているからって可愛くない訳じゃ無いんだよ。顔がヨーグルトまみれだからスリスリは遠慮しておくわ
「ミ、ミカリ様ーー!やっと気づいてくださったんですか!
ここがミカリ様の世界でいうゲームの様な魔法と冒険の世界ってことなんですよ!
毎日ドキドキワクワクですよーー!
だ、か、ら、ダンジョン強化しましょーーー!!!
いっぱいモンスター入れて、どんどんどんどん人間からDP奪っちゃいましょーーー!!!
最強ダンジョン目指しましょーーー!!!!!」
メイドって空気読む機能ゼロだよね。
まじ友達いなさそう
私もここが日本とは違うって気づいてる
普通の人は剣なんて持って歩かないし、ドラゴンなんていい大人が真顔で口にしたりしない
お金の代わりに人のエネルギーも奪ったりしないよね
きっと私が代わりに呼ばれることにならなかったら、その人はメイドが望むように怖いヤツをいっぱい雇って人間からDPを稼いだんだろう
私はゲームなんてツムンツムンくらいしかしないし、ショップの経験しかないからダンジョンは今のM’s cuteっていう形になった
「でも、今、結構充実してるの」
スルッと答えが出た
何?
私自分でわかってたんじゃんよ
ここが魔法とか剣とか冒険の世界とかであるのはわかるけど、それは割とどーでもいいの
そんなの比べる意味ないくらい渋谷はドキドキする場所だったし、多分これからも渋谷以上にあがる場所はない
ただ、渋谷とか109とかもう二度と行けなくて、今街で何をみんなが着てるとかわかんなくっても大丈夫になってる
この「大丈夫」がなんとなく違和感の正体だ
私はあの日渋谷で私の時間が止まった事実をとっくに受け入れてた
ゴブとか、チョコとか、リンさんとか、いっぱいのお客様さんに、M’s cuteに来てよかったっていう笑顔にめっちゃすっかり癒されてた
一気にぶわぁって気持ちが高まって、ぼろぼろ涙が溢れた。舞や夕実や家族に言いたい
「私、幸せだよ」
ゴブにギュッて抱きついて泣いた。
ゴブはただよしよしと頭を撫でてくれた
こんなふつうの朝ごはんの時に泣きだして戸惑う以外何も無いと思うけど、しかも幸せだから泣くなんて、ゴブはずっと撫で続けてくれた。プリンセス名乗るだけあるよ。
ブラドも黙ってあったかいココアを入れてくれた。さすがオカン
「えーーー、えーーー、
モンスター召喚しましょうよーー!
やっぱりモンスターこそダンジョンの醍醐味ですよーー!」
メイドはクビにしようかな
「あら、別にモンスターは召喚しなくてもいいわよ」
見たことのない女の人が立っていた。緑の髪でマットの赤い口紅をひいたスーツの人
まだ開店2時間前だ
私はスエットでメイクもまだだし、ここはスタッフ用のダイニングで、ブラドがここにいるって事は誰も表を開けていないはず
「パメラ課長!どうしてこちらに?!」
「あら、視察よ」
この絶妙な雰囲気の中にカットインしてくるのはメイドの関係者で間違いない
メイドの関係者なんて嫌な予感しかしない
0
あなたにおすすめの小説
転生したら世界一の御曹司だった〜巨乳エルフメイド10人と美少女騎士に溺愛されています〜
まさき
青春
異世界転生した最強の金持ち嫡男、
専属エルフメイドと美少女騎士に囲まれて至福のハーレム生活
現代日本で「地味だが実は超大富豪」という特殊な人生を送っていた青年は、ある日事故で命を落とす。
しかし目を覚ますと、そこは魔法と様々な種族が存在する異世界だった。
彼は大陸一の富を誇る名門貴族――
ヴァン・バレンティン家の嫡男カイルとして転生していたのだ。
カイルに与えられたのは
・世界一とも言える圧倒的な財力
・財力に比例して増大する規格外の魔力
そして何より彼を驚かせたのは――
彼に仕える十人の専属メイド全員が、巨乳美少女だったことである。
献身的なエルフのメイド長リリア。
護衛騎士でありながら隙あらば誘惑してくる女騎士シルヴィア。
さらに個性豊かな巨乳メイドたち。
カイルは持ち前の財力で彼女たちの願いを叶え、最高級の装備や生活を与えていく。
すると彼女たちの忠誠心と愛情はどんどん加速していき――
「カイル様……今日は私が、お世話をさせてください」
領地を狙う貴族を金と魔力で圧倒し、
時にはメイドたちの愛が暴走して甘すぎる時間に巻き込まれながらも、
最強の御曹司カイルは
世界一幸せなハーレムを築いていく。
最後までお読みいただきありがとうございました。よろしければ応援をお願いいたします。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
ため息ひとつ――王宮に散る花びらのように
柴田はつみ
恋愛
「離縁を、お願いしたいのです」
笑顔で、震えずに、エレナはそう言った。
夫は言葉を失った。泣いてくれれば、怒ってくれれば、まだ受け止め方があった。しかしあの静けさは、エレナがもう十分に泣き終わった後の顔だと、ヴィクトルにはわかった。
幼なじみと結ばれた三年間。すれ違いは静かに始まり、深紅のドレスの令嬢によって加速した。ため息を飲み込み、完璧な微笑みを保ち続けた公爵夫人が、最後に選んだのは――。
王宮に散る花びらのような、夫婦の崩壊と再生の物語。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる