〖完結〗醜い私は誰からも愛されない…そう思っていたのに、ずっと愛してくれていた人がいました。

藍川みいな

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アレックス王子


 「私に会うために?」

 「孤児院に来る貴族の奴らは、俺達孤児を汚い物でも見るような目で見る。だが、君は違った。本気で友達になろうとしてくれた。」

 あの頃、孤児院に行くのが楽しかったのを覚えてる。

 「君が来なくなった理由を知った時、何も出来ない自分が心底嫌だった。1年前、俺の父親がこの国の王だと知り、君に会うために王子になる事を選んだ。」

 お父様が王様だって知ったのは最近なんだ……。ずっとひとりぼっちだったんだろうな……。

 「また人の心配してるだろ?」

 急に顔を覗き込まれてドキッとする。
 
 こんな包帯だらけの顔なのに、こんなに近くで見つめるなんて……アレックス様は気にならないの!?

 「キャシディ……結婚してくれないか?」

 「へ!?」

 思いもよらない急な求婚に、変な声が出た。

 「な、な、な、何を言ってるのですか!?アレックス様は王子様なのですよ!?私のような者が……」

 「悪いけど、返事は『はい』以外認めないから。」

 アレックス様、ものすごく強引です……。

 「それと、私のような者とか……二度と言うな。さっきも言ったが、俺は君に会うためにこの学校に来たんだ。」

 アレックス王子はキャシディの顔をじっと見る。

 「……はい。」

 「よっしゃー!!!!!」

 アレックス王子は子供みたいに大喜びし、キャシディを抱き上げクルクルと回った!

 「ア、アレックス様!?」

 「ごめんごめん、あまりに嬉しくて!」

 キャシディをそっと下ろし、満面の笑みを浮かべながら手をぎゅっと握った。

 私との結婚を、こんなに喜んでくれるなんて……こんなに幸せでいいの!?

 「さっそく親父に報告しに行こう!」

 アレックス王子はキャシディの手を握り直し、歩き出そうとした。

 「アレックス様、授業にでないと!」

 「昨日はサボっていたじゃないか!」

 「それはそれ、これはこれです!行きますよ!」

 キャシディは握られた手を握り返して、アレックス王子と共に教室へと歩き出した。

 アレックス様すみません……まだ心の準備が出来ていないのです。もう少し……もう少しだけ時間をください。

 アレックス王子は授業が終わってからでもと思いキャシディを誘ったが、用事があるから後日と言われ、はぐらかされてしまった。

 邸に戻ったキャシディは、鏡を見つめていた。

 たとえアレックス様が、こんな私でもいいと言ってくださっても、王様や貴族達が納得しないはず。覚悟を決めなくては……!

 その頃、アレックス王子は我慢が出来なくなり、王である父にキャシディと結婚したいと話していた。

 「お前は何を考えているのだ!!」

 王はアレックス王子を怒鳴りつけた!


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