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婚約発表
キャシディが帰った後、王は婚約発表を行うと臣下たちに告げた。
「陛下!醜い王妃様など国の恥です!お考え直し下さい!」
「アレックス王子様は何を考えておいでなのか!なぜあのような不気味な者と……。」
王が思った通り、反対する者が数名異議を唱えた!それだけなら、国を思っての事だともとれる。問題はこの先だ。
「アレックス王子様が、どうしてもあの者と結婚するのでしたら、王位継承権を放棄していただきたい!」
意見した者は、ドミニクス伯爵……サラの父だった。
「ドミニクスよ、その発言に責任をもってもらおう。数日後、アレックスとキャシディ・ホワイトの婚約を発表し、2人のことは集まった国民に判断してもらうこととする!」
キャシディの名を伏せたまま、王子の婚約発表が行われる事が国民に知らされ、国中が歓喜した。
「陛下、名を伏せたままで本当によろしかったのですか?キャシディ様を見た国民が、どう思うか心配でなりません。」
「それでよいのだ。キャシディが醜いという噂は、この国で知らぬ者などいない。名を出さずに直接見て判断してもらわねばならぬ。」
王の判断に臣下は困惑していた。アレックス寄りの臣下でさえ、キャシディとの結婚は受け入れ難い。いずれ王妃となるアレックスの相手がキャシディだと知ったら、国民が受け入れるとは思えなかった。
臣下達の心配をよそに、婚約発表の日が明日へと迫っていた。
「キャシディ……本当にアレックス王子と婚約をするのか?」
ホワイト伯爵は心配でたまらなかった。つい先日、リドルフに婚約を破棄されたばかりでまた同じ事になるんじゃないかと、不安でいっぱいだった。しかも今度の相手は一国の王子……大々的に発表などして、また破棄でもされたらキャシディが傷つくのは目に見えている。
「お父様が心配してくださっているのは分かってます。ですが、私は大丈夫です。アレックス様に再会して、勇気が持てました。これが、自分をさらけ出すチャンスだと思ってます。」
お父様、心配かけてごめんなさい。お父様にも、アレックス様にも、まだお話してないことがあります。それをさらけ出す事は、私にとってはとても勇気がいる事でした。でも、アレックス様はきっと、どんな私でも受け入れてくれると感じたんです。だから、明日を……見守っていてください。
翌日、未来の王と王妃をひと目見ようと、婚約発表の行われる城が隣接した大広場へと国民が続々と集まっていた。
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