先生たちとの出会い

sora

文字の大きさ
上 下
1 / 2

小学生低学年

しおりを挟む
 私が1・2年の時に担任だったS先生は、低めの身長で少しふくよかな女性だった。
怒ると眉間に皺がより般若みたいに怖かったのを覚えている。
隣のクラスは細身の優しそうな女性で優しく叱っている人だったので、あの頃は隣のクラスが羨ましかった。
今はS先生で良かったと思えるが。

S先生は褒めるときは猫なで声のような優しく暖かな声で言ってくれるので、怒られた時の損な気分を吹き飛ばしてくれた。
私は宿題を家でやらない子どもだったので、毎朝のようにS先生に叱られあまりにもひどい(宿題に名前すら書いてない、学校に持ってきていない)と廊下に立たされることもしばしばあった(笑)。
そんな日は授業と帰りの会(今だとホームルーム?)が終わっても帰らずに、居残りで宿題(出さなかったもの)を終えるまで帰らせてもらえなかった。
体罰だとか思ったことはなくて、普段見ることのできない学校を見ることが楽しいと思ったくらいで、むしろ私の他にもう1人いた子と居残りがきっかけで仲良くなったことを覚えている。

S先生は「宿題をやらないとあとで困るのは自分よ!」と口をすっぱくして諭してくれていたのに、その事に気づいたのは10年ほど経ってからだった。
成長しても家で課題や書類仕事をすることが習慣化してないために、何度も苦しい思いをしたり、まわりに迷惑をかけてしまっている。

なぜやらないのか、なんでできないのか。
考えたことは何度もある。
めんどくさい、後でまとめてやりたい、短時間でできる気がする。
そんなよく分からない自信が満ち溢れてくる。

最近は少しだけ分かるようになってきた。
学校や職場でやることと、プライベート空間でやることの区別をしたいからだと。
しかし学校や職場の時間は限られているし、できることも制限されている。
そのためプライベート時間を少し削って勉強なり準備なりに効率よく時間を使うことで、より充実させることを目的としているのだろうなと頭のどこかでは理解している。

実際に行動に移せるかは別として。
しおりを挟む

処理中です...