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6.クリスマスの出来事
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アダムがみなのために、昨晩から準備した七面鳥に、付け合わせのローストポテト、茹でた芽キャベツと人参、クリスマス・プディング、それに、ローズの作ったミンスパイ、ローストビーフが次々に並ぶと、ダイニングテーブルはいっぱいになり、豪華で、彩り華やかになった。
アダムの料理と一緒のテーブルに、自分の料理が並ぶことに、恐縮していたローズだったが、自分の店の良い素材を用いた料理は、一般の家庭の味よりも数段上で、アダムも、これはなかなかのものだ、と、何度も頷いていた。
リックとローズは、ワインを供に料理に舌鼓を打ち、アルコールの苦手なレティシアと飲まないアダムは、アダム手作りの、アルコールを含まない、ジンジャービールを楽しんだ。
美味しい料理の数々と共に、テーブルを囲む四人の話題は、尽きなかった。
リックの持つ機関車への情熱、バッカスで提供するアダムの料理のこだわり、フランク・マクファーレンの家の、四人の子供たちのやんちゃぶり、ローズの店の買い物客の話。
互いの話に、笑ったり、意見を交わしたり、共感したり。
そして、ローズは、お酒を飲むと楽しくなるたちらしく、愉快にその場を盛り上げた。
極めつけは、食後のブランデーを味わった後、ローズは古い歌を歌いだしたが、それが、見事に、完璧に、音を外していたことだった。
ローズは、そのおっとりとした温かな声からは、想像もつかないほど、ひどい音痴だった。
ローズが歌い終わり、呆気にとられた一同は、誰も口をきけずに顔を見合わせた。
そして、一瞬の後、噴き出した。
「ミス・ギャレット。あんた、最高だ 」
リックは、腹を抱えて笑い、笑いすぎて、眼に涙を浮かべていた。
食事を終え、初対面の者、もうプレゼントを交わし終えた者、男同士以外は、互いにクリスマスの贈り物を交換し、感謝を述べ合った。
食べ、飲み、喋り、大いに盛り上がって、時間は、あっという間に過ぎてゆき、夕刻、少しくつろいだ時間を迎えた。
洗い物を済ませ、アダムと、ローズ、レティシアは、ダイニングテーブルで、楽しく静かに会話を続け、リックは、日頃の疲れとアルコールのせいもあって、リビングのソファに横になり、眼を閉じてまどろんでいた。
そこへ、バン、バン、バンと、激しいノックの音が聞こえた。
「料理長、いるんだろう。開けてくれよ」
「誰だ?」
来客の予定がなかったのと、ノックの仕方があまりにも乱暴だったので、アダムが、眉間にしわを寄せて、玄関へ向かった。
「俺だよ、ジミーだよ」
ドアを開けると、ジミーが立っていた。
「入ってもいいか」
「そりゃ、かまわんが、突然どうしたんだ?何かあったのか?」
ジミーは、無言で中へ入ってくると、帽子をソファに投げ捨てて、誰とも目を合わすことも、あいさつを交わすこともなく、ダイニングの椅子に、乱暴に座った。
明らかに、不機嫌だった。
「何があったんだ、ジミー」
「別に、何もない」
「何にも、ないはずないだろう。賭博か?負けたのか?」
「違う」
「ジミー、母さんはどうした?母さん、家にひとりでいるんじゃないのか。クリスマスだろう、一緒にすごしてやらないと駄目だ」
ジミーには、父親も兄弟もなかった。
「知るかよ。あんなやつ」
「母さんに向かって、その口の利き方はないだろう」
「あんなやつ、いない方がいいんだ」
「そんなことを、言うもんじゃない」
アダムが、強い口調で叱った。
ソファでまどろんでいたリックも、ふたりの穏やかではない成り行きに、身体を起こした。
ジミーは、怒りをぶちまけるように怒鳴り、
「あんたに、何がわかるって言うんだ!俺は、帰ったさ。男にだらしのない、どうしようもない母ちゃんだけど、クリスマスぐらいは、って、帰ったさ。クリスマスぐらいは、家帰ってやろうって、ツイてたカードやめて帰ったんだよ。クリスマスぐらいは、うまいもん食わしてやろうと思って、ツレの母ちゃんに、無理言って、ご馳走わけてもらって。そしたら、どうだ。昼間から、男と、ベッドの中で、真っ最中だ。しかも、先週見た男とは、相手が違う。今日の相手は、あんたぐらいの歳だったよ」
と、リックの方を向いて、答えた。
「男に、メシぶん投げて、追い出してきてやった」
アダムも、誰も、ジミーに答えることは、出来なかった。
しんと、空気が静まり返った。
「あの・・・、良かったら、何か、食べない?残り物だけれど、七面鳥もクリスマスプディングも、まだあるのよ。お腹すいていると、いらいらしちゃうでしょう?」
助け船を出したのは、ローズだった。
黙ったままの、ジミーの前に、残った料理をきれいに盛り付けなおしていた皿を、差し出した。
ジミーは、しばらく黙ったまま、料理には手を付けなかったが、やがて、フォークを手に取った。
ローズと、レティシアは、少しほっとしたように、顔を見合わせた。
それからは、みな、まるで何事もなかったかのように、ジミーが来る前と同じように過ごしていたが、四人は、その無言の空気のうちに、ジミーを気にかけていた。
アダムとレティシアとローズは、食事を終え、仏頂面で、座ったままのジミーの気を立てないよう、静かにとりとめのない話を続け、リックは、ソファに横になって、書棚から、引っ張り出して来た、料理の歴史本に目を落としていた。
食事を終えたジミーは、無言のまま、隣で、穏やかに会話を楽しむアダムたちを、ちらちら見ていたが、とりわけ、美しいレティシアの横顔が目についた。
聞こうとせずとも、隣で話しているのだから、自然とその会話が、耳に入って来た。
三人の会話から、若く美しいレティシアが、アダムとローズから、どれほど可愛がられているのか、手に取るようにわかった。
親しい人々に囲まれて、クリスマスに、幸せそうな笑顔をこぼすレティシアが、あまりにも、自分の境遇とは違って見えて、ジミーの神経にさわった。
ソファのリックにちらりと目をやると、手にした本のページを繰っていた。
ジミーは、レティシアとリックの顔を交互に見て、しばらく何かを考えていたが、 立ち上がると、ソファの背面にそっと忍び寄り、
「あんたさ」
と、リックに小声で話しかけた。
バッカスに部屋を持つリックと、バッカスの掃除夫のジミーは、顔見知りでもあった。
「あんたさ、あの女のこと、気に入ってるんだろう?」
と、ジミーは、レティシアの方を顎でしゃくった。
ジミーには、リックがクリスマスを一緒に過ごす、若く美しいレティシアに、何も関心がないとは思えなかった。
アダム、ローズ、レティシアの三人は、ジミーとリックを気にとめる様子はなく、ダイニングテーブルで、談笑していた。
リックは、ジミーの方を見ようともせず、本に目を落としたままだった。
「あの女とは、まだ、寝てないんだろ?」
リックは、答えなかった。
「あの手の女はさ、一度寝てしまえば、なんだって、あんたの言うこと聞くようになるぜ。なんだって、ね」
と、ジミーは、淫靡な笑いを浮かべた。
リックは、じろりと一度、そのジミーの顔を黒い瞳で見据えると、
「ガキは、黙ってろ」
一言、そう告げて、あとは相手にしなかった。
ふんと、鼻を鳴らしてから、ジミーは、もとの椅子に座ると、それからは、誰とも、口をきこうとしなかった。
アダムの料理と一緒のテーブルに、自分の料理が並ぶことに、恐縮していたローズだったが、自分の店の良い素材を用いた料理は、一般の家庭の味よりも数段上で、アダムも、これはなかなかのものだ、と、何度も頷いていた。
リックとローズは、ワインを供に料理に舌鼓を打ち、アルコールの苦手なレティシアと飲まないアダムは、アダム手作りの、アルコールを含まない、ジンジャービールを楽しんだ。
美味しい料理の数々と共に、テーブルを囲む四人の話題は、尽きなかった。
リックの持つ機関車への情熱、バッカスで提供するアダムの料理のこだわり、フランク・マクファーレンの家の、四人の子供たちのやんちゃぶり、ローズの店の買い物客の話。
互いの話に、笑ったり、意見を交わしたり、共感したり。
そして、ローズは、お酒を飲むと楽しくなるたちらしく、愉快にその場を盛り上げた。
極めつけは、食後のブランデーを味わった後、ローズは古い歌を歌いだしたが、それが、見事に、完璧に、音を外していたことだった。
ローズは、そのおっとりとした温かな声からは、想像もつかないほど、ひどい音痴だった。
ローズが歌い終わり、呆気にとられた一同は、誰も口をきけずに顔を見合わせた。
そして、一瞬の後、噴き出した。
「ミス・ギャレット。あんた、最高だ 」
リックは、腹を抱えて笑い、笑いすぎて、眼に涙を浮かべていた。
食事を終え、初対面の者、もうプレゼントを交わし終えた者、男同士以外は、互いにクリスマスの贈り物を交換し、感謝を述べ合った。
食べ、飲み、喋り、大いに盛り上がって、時間は、あっという間に過ぎてゆき、夕刻、少しくつろいだ時間を迎えた。
洗い物を済ませ、アダムと、ローズ、レティシアは、ダイニングテーブルで、楽しく静かに会話を続け、リックは、日頃の疲れとアルコールのせいもあって、リビングのソファに横になり、眼を閉じてまどろんでいた。
そこへ、バン、バン、バンと、激しいノックの音が聞こえた。
「料理長、いるんだろう。開けてくれよ」
「誰だ?」
来客の予定がなかったのと、ノックの仕方があまりにも乱暴だったので、アダムが、眉間にしわを寄せて、玄関へ向かった。
「俺だよ、ジミーだよ」
ドアを開けると、ジミーが立っていた。
「入ってもいいか」
「そりゃ、かまわんが、突然どうしたんだ?何かあったのか?」
ジミーは、無言で中へ入ってくると、帽子をソファに投げ捨てて、誰とも目を合わすことも、あいさつを交わすこともなく、ダイニングの椅子に、乱暴に座った。
明らかに、不機嫌だった。
「何があったんだ、ジミー」
「別に、何もない」
「何にも、ないはずないだろう。賭博か?負けたのか?」
「違う」
「ジミー、母さんはどうした?母さん、家にひとりでいるんじゃないのか。クリスマスだろう、一緒にすごしてやらないと駄目だ」
ジミーには、父親も兄弟もなかった。
「知るかよ。あんなやつ」
「母さんに向かって、その口の利き方はないだろう」
「あんなやつ、いない方がいいんだ」
「そんなことを、言うもんじゃない」
アダムが、強い口調で叱った。
ソファでまどろんでいたリックも、ふたりの穏やかではない成り行きに、身体を起こした。
ジミーは、怒りをぶちまけるように怒鳴り、
「あんたに、何がわかるって言うんだ!俺は、帰ったさ。男にだらしのない、どうしようもない母ちゃんだけど、クリスマスぐらいは、って、帰ったさ。クリスマスぐらいは、家帰ってやろうって、ツイてたカードやめて帰ったんだよ。クリスマスぐらいは、うまいもん食わしてやろうと思って、ツレの母ちゃんに、無理言って、ご馳走わけてもらって。そしたら、どうだ。昼間から、男と、ベッドの中で、真っ最中だ。しかも、先週見た男とは、相手が違う。今日の相手は、あんたぐらいの歳だったよ」
と、リックの方を向いて、答えた。
「男に、メシぶん投げて、追い出してきてやった」
アダムも、誰も、ジミーに答えることは、出来なかった。
しんと、空気が静まり返った。
「あの・・・、良かったら、何か、食べない?残り物だけれど、七面鳥もクリスマスプディングも、まだあるのよ。お腹すいていると、いらいらしちゃうでしょう?」
助け船を出したのは、ローズだった。
黙ったままの、ジミーの前に、残った料理をきれいに盛り付けなおしていた皿を、差し出した。
ジミーは、しばらく黙ったまま、料理には手を付けなかったが、やがて、フォークを手に取った。
ローズと、レティシアは、少しほっとしたように、顔を見合わせた。
それからは、みな、まるで何事もなかったかのように、ジミーが来る前と同じように過ごしていたが、四人は、その無言の空気のうちに、ジミーを気にかけていた。
アダムとレティシアとローズは、食事を終え、仏頂面で、座ったままのジミーの気を立てないよう、静かにとりとめのない話を続け、リックは、ソファに横になって、書棚から、引っ張り出して来た、料理の歴史本に目を落としていた。
食事を終えたジミーは、無言のまま、隣で、穏やかに会話を楽しむアダムたちを、ちらちら見ていたが、とりわけ、美しいレティシアの横顔が目についた。
聞こうとせずとも、隣で話しているのだから、自然とその会話が、耳に入って来た。
三人の会話から、若く美しいレティシアが、アダムとローズから、どれほど可愛がられているのか、手に取るようにわかった。
親しい人々に囲まれて、クリスマスに、幸せそうな笑顔をこぼすレティシアが、あまりにも、自分の境遇とは違って見えて、ジミーの神経にさわった。
ソファのリックにちらりと目をやると、手にした本のページを繰っていた。
ジミーは、レティシアとリックの顔を交互に見て、しばらく何かを考えていたが、 立ち上がると、ソファの背面にそっと忍び寄り、
「あんたさ」
と、リックに小声で話しかけた。
バッカスに部屋を持つリックと、バッカスの掃除夫のジミーは、顔見知りでもあった。
「あんたさ、あの女のこと、気に入ってるんだろう?」
と、ジミーは、レティシアの方を顎でしゃくった。
ジミーには、リックがクリスマスを一緒に過ごす、若く美しいレティシアに、何も関心がないとは思えなかった。
アダム、ローズ、レティシアの三人は、ジミーとリックを気にとめる様子はなく、ダイニングテーブルで、談笑していた。
リックは、ジミーの方を見ようともせず、本に目を落としたままだった。
「あの女とは、まだ、寝てないんだろ?」
リックは、答えなかった。
「あの手の女はさ、一度寝てしまえば、なんだって、あんたの言うこと聞くようになるぜ。なんだって、ね」
と、ジミーは、淫靡な笑いを浮かべた。
リックは、じろりと一度、そのジミーの顔を黒い瞳で見据えると、
「ガキは、黙ってろ」
一言、そう告げて、あとは相手にしなかった。
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