Keep On Dreaming

山翔

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根性なし

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「またミスだよ!大和君!これで何回目だ!」

「すみません…」

俺は、大和 翔。高校を卒業して、コンビニでアルバイトをしているフリーターだ。別に働きたい訳じゃない。親から追い出されて、1人暮らしをしてるから仕方なく働いているだけだ。働くにあたって、とりあえず楽なコンビニバイトを選んだ…はずなのに今、店長にこっぴどく叱られている。

「『この商品はここではない』って何回言えば分かるんだ?」

「すみません…次から気をつけます…」

「『気をつけます』ってそれもう聞き飽きたよ。次、同じようなことがあったらクビも視野に入れておくからね。いいね?」

「はい…分かりました…」

イライラしながら店長はどこか行ってしまった。

「俺だって分かってんだよ!だけど忘れちまうんだよ!」

言ってもどうしようもないことを吐いて、再びレジへと向かった。

「俺はどうせコンビニバイトも出来ないダメな人間なんだ…」

また癖であるネガティブな感情が出てしまった。昔からそうだ。小学校、中学校と好きな人が出来ても、

「どうせ俺なんて相手にされない」

と、勝手に思い込んで、告白しなかった。そして今、こうやって、大学に進学する訳でも、就職する訳でもなく、コンビニでフリーターをやっているのも、

「どうせ俺は頭が悪いから勉強しても意味がない」

と言って、勉強もせず、今まで適当に生きてきた結果なのだ。ついに、親は痺れを切らし、3ヶ月前、俺は家から追い出され、アパートに1人住んでいるという訳だ。

そう、俺は根っからのネガティブ人間で、根性なしなのだ。



レジに戻って、1時間程で、バイトが終わった。そして、アパートまで歩いて帰る。帰っている時にふと今日の店長の言葉を思い出してしまった。

「『クビも視野に入れておくからね』か…俺ホントにこのバイト、クビになっちまうのかな…これから生きていけんのかな…」

そんな不安が押し寄せている中、歩道にメガネが落ちているのを見つけた。そのメガネは、ボストン型で、黒かった。

「随分、新しいメガネだな。何でこんな物が落ちてるんだ?」

そう思いながら、おそるおそる取ってみた。

「何の変哲もないメガネだな。そういや俺、メガネとかかけたことなかったから、一回かけてみたかったんだよな!」

人の物だし、使ってはいけないとは思ったが、好奇心が抑えられず、かけてみることにした。

「どれどれ…ってあれ?」

かけた瞬間、全身の力が抜け、とてつもなく眠くなってきた。

「眠気がヤベェ‼︎我慢出来ねぇ!」

俺は歩道で、気を失って、前から倒れた。

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