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半吸血鬼の彼氏から見て
二回目の甘い快楽
しおりを挟む何とか講義はいつも通り受けることができた。
もしこれで講義をロクに聞けなくなって、卒業できないなんて事態になったら、不味い事態なんてものじゃない。
彼女ができて、その結果単位等を落として卒業ができなくなった原因のその彼女が、マナだと知ったら、マナに悪評が集中しかねない。
それだけは避けたい。
成績が比較優秀なのは自分が何とか頑張れた証拠だが、有名人になったことに関しては自分が望んだことではない。
成績優秀な学生が「女」が原因でダメになったなんて事態になったら、「女」は「悪女」扱いされかねない。
故に、講義や、課題、ゼミ内のディスカッション等、諸々今まで通り、行えたのは良かった。
さて、今日の講義は全て終わった。
私はサークルには父の約束があるから入っていない。
そして友人等はいない、私の容姿を理由に近づいてくる輩は男女問わず幾らでもいるが。
「クルス先輩~!! レイア先輩フルなんて酷いっスね~!!」
「……」
五月蠅い蠅が来た、無視だ。
私は今日の課題等を全て片付けて彼女が来る準備をしていたいんだ。
「なぁクルス、合コンするんだけど参加してくれねぇか? お前が居るってだけで女が来るんだよ!! お前彼女いないだろう? サークルも入ってないし、いいだろう?」
また五月蠅い輩が来た。
まぁ、いつもならしつこさに根負けして合コンに参加して、何も食わず血液だけ頼んで、女の話を無視して金を払って早々に帰るという、無駄な行為をしていたが、もうその必要はない、私には彼女が、マナが、恋人がいる。
「断る」
「なんでぇ、つれねぇな。あの美人のレイアよりもめっちゃ美人が――」
「悪いが、今日は恋人と――彼女と過ごす予定なんだ」
「……は?! お、おい誰だよ?! お前そんな影らしいのなかっただろう?!」
五月蠅い。
まぁ、それは当然だ、初めて会ったのは二年前で、二年ぶりに言葉を交わしたからな。
出会いも貴様らのような出会いではないしな。
言うつもりはないが。
「彼女と過ごす為、課題を全て済ませたい、だから邪魔をするな」
「いや、だからその彼女ってどんな子なんだよ?! 美人なのか?! 可愛いのか?!」
私は舌打ちをした、ああ、外見でしか見れない貴様みたいな連中の相手は酷く気持ちが悪くなる。
体にべっとりと気持ちの悪い感触が、苦しい感触が蘇る。
犯されて、踏みにじられ、歪にされたあの頃の事が蘇る。
気持ちが悪い、吐き気がする。
『大丈夫ですか? 苦しくありませんか?』
優しい声が頭の中で聞こえた、気持ちの悪い感触がすぅと消えて、落ち着く。
痛い痛いと泣く「私」を、優しい手と、触手が抱きしめ、撫でてくれるような感じがした。
「――それでしか判断できんお前には教えるつもりはない」
私はそう言って五月蠅い輩共を無視して、よく入りびたる教授の部屋へと向かった。
「おや、クルス君。今日もここで勉強かね」
「図書館も考えたのですが、いつも周りが五月蠅くなるので……すみません」
「いいんだよ、君は真面目だからねぇ、必要な本が此処に有ったら借りてっていいよ? ところで面白いライトノベルを知らないかい?」
「すみませんが、あまりそちらは読まないのです……」
「そうかい、もし興味があるなら私が面白いと思ったのを貸してあげるよ」
「ええ、有難うございます」
この教授はそう言って扉に鍵を閉めた、最初逃げ込むように入って以来このように避難場所として利用させてもらっている。
やるべきことを済ませ、教授に礼を言って大学を後にする。
マンションに着くと、宅配ボックスに頼んでいたモノがもう届いていた。
私はそれを取り出し、急いで自室に戻り鍵をかけて箱の中身をもってトイレにこもる。
必要ないと思うが、腹の中を洗浄しておく、非常にやりたくない作業だ。
自分を犯した連中に、腹の中に大量の液体を注がれ、腹を押され精液で汚れた液体を後孔から噴き出すのを見て嗤われた過去を思い出して辛いが、万が一汚れがあった場合それで彼女を汚したくはなかった。
洗浄を済ませマンションの入り口に立つ。
彼女の予定は知らないから、無理させてしまっただろうかと思っていたら、マナが駆け寄ってきた。
「――すまない、早い指定だったか?」
「いえ、大丈夫です。先輩の方こそ大丈夫でしたか?」
「少し、な。だが『彼女ができた』と断ることができたので早く帰れた、質問が鬱陶しかったがな」
明日は別の意味で五月蠅くなりそうで少し憂鬱だが、そんなことはどうでもよかった。
マナを連れて部屋に入り、鍵をかけた。
「先輩、今日はどこでします? あ、ベッド以外でお願いします、どうしても体液でぐちゃぐちゃになってしまうので……」
ああ、だから昨日拭いていたのか……となると一つだな。
「……バスルームで」
「ああ、掃除がしやすそうでいいですね。それに裸の方が色々としやすいですし」
少し疑問を持った。
「……恥ずかしいとかそういうのはないのか、君は?」
淫魔のようなタイプならともかく、触手族の血によるものなのだろうか、彼女は最初するとき、恥じらうことなく、スカートとショーツを脱いだ。
「すみません、ちょっと触手よりなので、裸を見られて恥ずかしいという感覚はないですね、人型の時は。……全身触手状態になるのを見たいと言われたら遠慮していただきたいです」
マナの全身触手状態……少しだけ見てみたいと思ったが、彼女の雰囲気的に多分「グロい」から見られたくないのだろうと思った、なのでそれは我慢しよう。
それに、全身触手では、手で撫でてもらえないしそれに――……
会話という会話はなく、呼び出した理由のソレを行うために、私とマナは服を脱いだ。
我ながら本当ロクでもないし、酷い男だとは思う。
でも、マナは私を咎めるような言葉は何もいわない、もっと会話しましょうとかも言わない。
ちらりと人型の状態を見るが、触手族の血的な物なのか首から下は体毛らしい体毛が全くない。
まぁ、鬱陶しい連中に見せられたヌード写真の女のような感じではないが、女性的な感じはあった、生々しいという感じではなく、何か落ち着くそんな風な。
お湯の張ってない浴槽に私を先に入らせ、マナは私の背後に立つような形で私を抱きしめている。
女に服越しに胸を押し付けられた事はある、あの時は不愉快だったが、何故か今は酷く自分の胸の鼓動が五月蠅い。
「じゃあ、始めますね」
マナの言葉に私は頷く、空の浴槽が触手だらけになる。
一見すると不気味に見えるのに、花の甘い香りがして、そのギャップが凄い。
けれども、不快ではない、触手が体を触る感触と、マナが背後から優しく抱きしめてくれる感触が酷く心地いい。
「先輩、気持ち悪くありませんか?」
手が優しく私の頬を撫でてくれる、触手の愛撫が心地いい。
逸る感情を抑えつけながら、私は首を縦に振った。
熱帯びた吐息が零れる、もう、体が、欲しくて欲しくて、我慢できない。
昨日のような柔らかくて優しい愛撫をされる、昨日は最初は触らなかった性器も今日は触ってくれている、ああ、気持ちいい……
「っふ……うア……」
声が零れてしまう、与えられる快感に体が震える、何かを掴んで痛くて触手を掴んでしまう。
でも、ある箇所だけ、触ってもらえてない、其処を、触って欲しい。
「先輩、どうしました?」
マナは優しく私を撫でながら聞いてくれた、煽るような声ではなく、とても優しい心地の良い声で。
「乳首……に、さわ、って……」
「……いいんですか?」
彼女は不安そうな声で、聞き返してきた。
怖くない、わけではない、散々酷くされて、何度も治療された箇所だ。
だからこそ――塗り替えて欲しかった。
体を愛撫している触手と違う感触のするものが胸を包むのを感じた。
何か、接触部が柔らかなブラシのようなそんな触手なのだろうか?
「あ……」
触れる感触に、甘いしびれを感じて声をこぼしてしまう。
擦られる感触に両胸の先端が、痺れ、快感を感じる、でも、足りない。
これじゃあイケない、もっと強く、心にへばりつく嫌な色を君の色で塗りつぶしてほしい……!!
「も……っと、つよ、く……!!」
刺激が欲しくて、ねだる言葉を口にすると、胸を覆っていた触手が離れ、少しして両胸の先端に、吸い付く様な感触を感じた。
そして、両胸の先端に、強い刺激が与えられた。
吸われ、舐られ、押しつぶされ――色んな感覚が一気に押し寄せ、それで絶頂してしまった。
「ひっあ、あ――!!」
のけ反り、声を上げる、ああ、でもまだ出せない、早く、早く貫いてくれ!!
そう願ったのだが、貫かれることはなく、勃起した雄を扱かれる、ああ、無理だ、それだとイケない、出せない、苦しい!!
「ふっう゛ぐ――!!」
苦しくてたまらず、体を丸めてしまう、射精欲が酷いのに出せない苦しみに苛まれる。
「先輩入れますね」
彼女の囁きに、漸く貫いてもらえるという悦びで体が震える、私はねだるように頷いた。
触手が私の後孔に触る、貫いてほしくて、挿れてほしくて、それが待ちきれない其処が、先端を飲み込むような蠢きをしてしまうのを感じて、今更ながら少しばかり羞恥を覚えた。
ゆっくりと入ってくる感触に、腹の疼きが酷くなる。
ああ、ぐちゃぐちゃにしてくれ、お願いだから!!
一気に引き抜かれ、奥を突く感触に、限界だった私は声を上げて射精した。
そうしないと、射精できないのは苦しく、それが辛い。
ああ、もし彼女に見捨てられたら私はどうしたらいいんだろう。
射精の余韻に浸る頭の中に、ヘドロのように嫌なモノがへばりついてきて私は怖くなった。
そんな私の体を、マナは後ろから優しく抱きしめてくれた。
「先輩」
優しい声色、その声にへばりついていたモノが消えるのを感じた。
「たくさん、気持ちよくしてあげますね、いままで苦しかったのを忘れるくらい」
マナの言葉に、私は夢でも見ているような心地の笑みを浮かべた、その言葉で今までに無い幸せを感じた。
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