私のセクサロイドは××

琴葉悠

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私のセクサロイドだけなんか違う!!~愛が重すぎる!!~

孕む~いつまでも一緒~

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「ウィル~?!?!」
「……」
 ウィルは正座させられ、七瀬の前に居た。
 七瀬はソファーに腰掛けている。
「限度ってものがあるのをどうして覚えてくれないのかな~~??」
「それは……すまない……」
 抱き潰されて休日丸々一日つぶれ、日曜日になったのだ。
「今日は前回言ったけど無しだよ! あと、昨日みたいなセックスも禁止!」
「……わかった」
 明らかにしょげた様子のウィルに心が痛んだが、七瀬は心を鬼にした。




「そうそう、皆にはいっておくけど、私お腹が大きくなったら育休入るから」
 昼休み時間、会社で心花がそう爆弾発言をした。
「はい?! 心花先輩旦那さん……」
「旦那はいないわよ、ランクスとの子よ」
「へ?!」
 心花の言葉に七瀬は目を丸くした。
「七瀬ちゃん初心者ねー、セクサロイドは元々生殖機能が備わってるけどそれをオフにしてるの、でそれをオンにすると子作りできるって訳」
「そ、そうなんだ……」
「薬を服用すると生殖機能オフ状態を解除できるの」
「でも、どうして」
 七瀬が心花にたずねる。
「ランクスとの子どもが欲しかったから、かな?」
「……」
 七瀬はしばし考え込んだ。


「ただいまー」
「七瀬、お帰り……どうしたんだ? そんな神妙な顔をして」
「ちょっと話したいことがあってね」
「誰と?」
「貴方と」
「私と? 構わないとも」
「有り難う」


 夕食を終え、テーブルを挟んで向かい合って話し合う。
「──ということがあったの」
「なるほど、確かにそれは事実だ。私の生殖機能はオフになっている。疑似生殖機能がオンになっている」
「薬を使えば?」
「逆になる」
「……」
「七瀬は子どもが欲しいのか?」
「欲しくない欲しいと言えば欲しいよ、でも私こんなんだし、子どもを育てていく自信がない」
「そうか、そういう問題か」
「子育て育児手伝ってくれたらいいのに」
「できる」
「へ?」
「セクサロイドには共通して子育ての知識が入っている、育児も可能だ。セクサロイドが育児の現場で働いている場所もある」
「マジ?」
「本当だ」
「……じゃあウィルとの子が欲しい」
「よしベッドに」
「金曜日までお預け!!」
「……ぐむぅ」




 七瀬は金曜日までの間に、心花と時間を作って話をし、色々とアドバイスや情報を貰った。
 セクサロイドは元々人口減少の解決作として作られたもので、本来なら誰もが生殖機能を有していると。
 だが、人口減少問題がわりと解決したことでセクサロイドはその機能に鍵をかけられたと。
 セクサロイドは所有者の権利と同等の権利を有すると。
 また、セクサロイドとは結婚できると。
 そのほか諸々の情報を七瀬は教えて貰った。

「七瀬ちゃん、どうして知らないの?」
「あー……小中の学校の保健とかの先生がセクサロイド大嫌いで説明省かれました……」
「まだそんな人いるのね」
 心花は呆れた様に言った。




 そして迎えた金曜日。
「お疲れ様ですー」
「お疲れ様でしたー」
 七瀬達はそれぞれ帰路につく。

「ただいまウィル」
「お帰り七瀬。食事と風呂の用意はできてる」
「有り難う」
 七瀬はマンションの自室に入ると鍵をかけた。

 食事を取り、風呂も済ませ、ウィルにたずねる。
「そのー生殖機能だけど……」
「今朝オンにしておいた」
「う、うん、じゃあお願いします」
「じゃあ七瀬も薬を飲んで」
「これは?」
「排卵誘発剤、妊娠しやすくする薬」
「う……うん」
 ウィルに促されるまま薬を飲む。
「一時間たったらやろうか」
「わ、わかった」

 一時間後──
「んっんっ」
 ちゅっちゅと、口を食むようにウィルが七瀬にキスをしていた。
「ちょ、ちょっと、ウィル」
「なんだ?」
「なんか、いつもと雰囲気違う」
「当然だ、君を孕ませるのだから」
 ウィルはそう言って七瀬に覆い被さったまま、ローションで手を濡らし、くちゅ、くちゅと、音を立てて、指を膣内へと入れて行った。
「いつもより温かい、これなら着床しそうだ」
 生々しい言葉に、今更ながら七瀬は息を飲んだ。
「もう、とろとろだ、挿れてもいいか?」
「う、うん……♡」

 ず……ぐ……ぷん

 七瀬の膣内をかき分けるように、ウィルの雄は入って行く。
「おっ、おっ……♡」

 ばちゅんばちゅんばちゅん

「あっ♡ あっ♡ あーっ♡」
「もうイったのか、敏感なおまんこだな」
「らってぇ……♡ なんかいちゅもとちがうぅ♡」
「体が孕みたがってるんだろうな」
「あっ♡」
「子宮口とキス、すきだろう?」
 とんとんとん、とリズミカルに刺激され、七瀬は声を上げる。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ イク、イっちゃう♡ きちゃう♡」
「さぁ、イケ」
「っ~~~~~~ッ♡」

 膣内が収縮し、ギュウと雄を締め付ける。

「っ……」

 どぴゅどぷどぷどぷ

 膣内の奥で精液がはじけた。
「ふへぇ……♡」

 ばちゅん

「あっ♡ あぁ♡ もう、した、のに♡」
「まだ着床してない」

 ばちゅんばちゅん

「らめっ♡ もうはらみまちた♡ だから……」
「まだ孕んでいない」

 ばちゅん

「お゛お゛~~ッ♡??」

 どぴゅどぷどぷどぷ……ぶぴゅ

 先ほど同様温かな液体が膣内を満たし、漏れ出した。

「……着床したな」
「あへぇ……♡」
「聞いてないか……明日言おう」
 気を失った七瀬にそう言うとウィルは彼女の身だしなみを整えてベッドに寝かせ、自分も横になった。




「えっ?! 七瀬さんも妊娠??」
「まだ一ヶ月ですけど……」
「私とだいたい同じね」
 一ヶ月後の会社の昼休み、皆が女性陣が話し合っていた。
「元気な赤ちゃん産まれてくるといいね!」
「はい」
「ふふ、そうね」
「セクサロイドと子作りなんて実に嘆かわしい」
 壮年の男性社員が入ってきた。
「人間は人間と子作りするのが正しい!」
「そんな事言ってますが、DVと浮気してセクサロイドの奥さんに親権渡って違う方と結婚されて、自分は二度とセクサロイド購入できなくなった課長が言えた義理ですかねぇ」
 心花はにっこりと笑って男性社員課長に言う。
「な、何でそれを」
「酔っ払って自分で暴露したの忘れたんですか?」
 心花の顔は笑っていたが笑っていなかった。
「胎教に悪いんであっちにいってくれません?」
 ぶつぶつと言いながら離れていく課長をみて、みんなひそひそ声で話す。
「だから出世できなくなったんだ、課長どまりなんだ」
「ええ、社長にはこのこと言っておきましょう?」
「だね」




 子どもができると言うこともあり、マンションを引っ越し、ウィルは会社のパートとして雇用されることになった。

 妊娠中、妊娠時の数多の苦難に苦しめられた七瀬だったが、妊娠の終わりの時期になると落ち着き、大きな腹をさすっていた。
「ウィルあのね、お願いがあるの」
「なんだ?」
「……出産が終わって落ち着いたら、役所にいって婚姻届け貰ってこよう?」
「!! ああ、勿論だ」
「あ゛」
「ど、どうした?」
「破水……しちゃったかも」
「タクシーを手配してる、行こう」
「うん」
 ウィルは七瀬を守るように歩きながらタクシーに一緒に乗り込み、病院へと向かった。

 そして数時間後──

「ふぎゃあふぎゃあ」
「元気な女の子のあかちゃんですよ」

「よく頑張った七瀬」
「ふへぇ……死ぬかと思った」
「本当に頑張った!」
 ウィルは七瀬の手を掴んだ。

 そして退院後、そのまま役所に行き婚姻届けを貰い手続きを済ませた。
 婚姻届けにセクサロイドの欄があるのは七瀬はちょっとだけ驚いた。




 育児休暇中は、知識を持つウィルが七瀬を引っ張りつつ、七瀬も頑張って育児に没頭した。

 やがて育児休暇が明けて会社に出勤するようになった時──
「あれ、課長は?」
「セクハラ発言が重なりすぎててクビだってさ」
「あー……」
「ところで赤ちゃんの写真は?」
「はい」
 スマホで取った赤ん坊の写真を見せる。
「綺麗な赤ちゃん! 旦那さん似」
「寧ろ旦那似で良かったよ」
「こら、七瀬さん、そんなに卑屈にならないの」
 心花が七瀬を叱咤する。
「でもー……」
「七瀬ちゃん、貴方はアラサーで彼氏がいないって言ってたけどそれは貴方の所為じゃないは、男達の見る目がないの。セクサロイドを購入してから、見る目が変わったわ色々と、だからそういうものなの。今の旦那ウィルさんと仲良くね」
「はい! 心花先輩もランクスさんと仲良くです!」
「ふふふ、私も結婚してるのよランクスと」
「え」
「ウィルさんに会った後に籍を入れたの」
「oh……」
 女性陣は驚愕の声を上げつつも、二人を祝福した。




「あのさ、ウィル、しないの?」
「産後体が元に戻るには三ヶ月~一年はかかると言われている、だからそれまではしない」
「我慢できるの?」
「できる」
 その言葉を聞いて七瀬は信じられないものを見る目をした。
「七瀬、なんだその目は」
「だって、ウィル妊娠とかの前はセックスしたがってたじゃない! あんなに!」
「君が妊娠を考えていなかったのと、君が可愛すぎたからセックスしたかっただけだ!」
「今は!?」
「セックスしたいが、我慢はする。解禁後が楽しみだな」
「……今ちょっと逃げたくなってきた」
「取りあえず目安三ヶ月後、楽しみだな」
「やっぱりうちのサクセロイド旦那、他の人と違う──!!」
「あぶぅ」
 七瀬は赤ん坊を抱いて絶叫した。
 ウィルは愉快そうに二人を見つめていた──



 そして三ヶ月後
「あっ♡ あっ♡ あーっ♡」
 手マンでぐちょぐちょにされていた。
「おっきぃの♡ ほしぃ♡」
「だめだ、赤ん坊はまだ小さいからな」

 ぐちょぐちょぐちょぐちょ

「っ~~~~~~~ッ♡」

 ぶしゅう

「敏感まんこすぎるな」
 潮をふき、愛液をだらだらと垂らすそこを見てウィルは笑みを浮かべる。
「あっ♡ あぁ♡ あーっ♡」
「可愛いよ、私の七瀬」
「ふへぇ……♡」
 七瀬はうっとりとした笑みを浮かべた。


 まだまだ、不健全な生活は続くらしい。
 だが、七瀬はもう自ら望んでセクサロイドウィルと共に過ごしている。
 セックスの主導権が自分にないままだが、それでも与えられる快楽には逆らえないようだった──




 健全だけども不健全な快楽びたりの生活はまだ始まったばかり──






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