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第五章:結ばれた縁と謎
どうみてもRPGの重要アイテムなんですが?!
しおりを挟む封印をしていた箇所から這い出たと思われるそれは巨大なトカゲのような形をしていた。
が、出す声がトカゲのとは全然違う耳障りな音だった。
「っ……これどうしろと?!?!」
私は混乱する。
『今は封印魔術を最後に使え、その前にソイツを先ほど出てきた中に押し戻せ、普通に魔術が効く。ソイツにはそうだな、炎の魔術が効くぞ』
――そういう事は事前に言って!!――
――でもありがとう!!――
場当たりなんて勘弁してくれとは思いつつも、ちゃんとアドバイスをくれた神様に感謝する。
私は「戻り」、ソイツを見据える。
「暴炎!!」
封印の場所から出ているソイツの体が一瞬で燃え上がり、ソイツは火を必死に消すように体をぶんぶんと降り出した。
「気絶しやがれ、鉄槌!!」
天から金色の鉄槌が下り、ソイツはぞれが止めの一撃になったのか、ずるずると封印されている場所に沈み、戻っていった。
私は封印場所に近づき、ひとしきり見て、各王家の紋様を確認し、インヴェルノ王家の紋章の前に立つ。
「此処から封印が一番いいかな?」
『正解だ、封印魔術はできるな。王家で継承されている奴だ』
――まぁ、一応ね――
神様にそう答えてから「戻った」私は紋章に手を当てる。
「――主神アンノよ、我が祖女神インヴェルノよ。彼の罪を赦したまえ、救いたまえ、今は注げぬ罪であれ、いずれ救いがあると我らは信じ、待ち続けましょう――慈悲の封印!!」
私が詠唱すると、柱は光り輝き、そして封印が再度施されたことを知った。
「……よし!」
一人ガッツポーズを取る。
『よくやった、さぁこれからが忙しくなるぞ?』
――え、えー?!?!――
神様の発言に私は心の底からげんなりした。
これが続くとか、マジか、と。
後、いざ使ってみて気になった事があった。
何故封印の呪文なのに「赦したまえ、救いたまえ」なのだろうか。
後、慈悲の封印というのも気になる。
「うむ!! 我の見込んだ通り――否、それ以上だった!! よくぞやってくれた!!」
再びロッソの笑い声で周囲が震える。
「ちょっと驚きましたが……ではこれはお返しします」
「うむ」
私が宝玉を手にのせると、宝玉はぱっと消えた。
「今回の件は、お前の学院の学長に報告をしておけ、あと担当の教授にもな」
「分かりました……ってえ?」
予想外の発言に、私はぽかんとする。
「それもサロモネの奴との約束だ、そうそう。名前を聞いてなかったな、名を教えよ」
「ダンテです。私はダンテ・インヴェルノ。インヴェルノ王国の次期国王です」
「ダンテか、覚えたぞ。さて報酬をやらねばな」
ロッソがそう言うと、目の前に小さな籠に入った鱗がクレメンテ、エリア、アルバート、カルミネの分現れた。
「さて、ダンテ。お前への褒美はこれだ、手を」
「は、はぁ……」
若干嫌な予感を感じつつも、私は手を出す。
ずしっと重く、丸い物体が両手の上に出現した。
それは赤く、内側で炎が揺らめいている宝玉だった。
「竜宝玉と言えば分かるな、それだ」
「は?」
「何、後々必要になるだろう。採取した素材は各自で保管なのだからな」
「ど……」
「どういうことですか――?!?!?」
私は絶叫してしまった。
結局詳しい事は分からず、早く帰還するのも何なので、ロッソから眺めのいい場所を教えてもらってそこで昼食をとってから戻り、教授に採取したものを見せると仰天していた。
けれども、事情を話すと納得したようだったが、何故そうかは教えてもらえなかった。
今は話せないと言われたしその上――
明日から他の封印の地がある場所三つを巡って来てもらいたい。
なんて言われたのだ。
もうなんでこうなったのか分からない。
一つ喜べたのは、悔しそうにするベネデットの顔を見れた事位だった。
翌日から大変だった。
教授に転移で連れていかれて、その地の主とやりとりして、封印されていてはい出てきた存在を封印しなおして、ロッソから貰ったドラゴンオーブと同等の価値のある物体をもらう。
という事を繰り返したのだが、精神的にめっちゃきつかった。
暴炎竜ロッソの竜宝玉。
清水大妖精ヴェルデの聖精石。
暴風竜ビャンコの竜結晶。
地母精霊ネーロの慈愛地石。
――ナニコレRPGで言う、魔王を倒すのに必要なアイテム集めてるみたいじゃないですかめんどいー!!――
――というかなんでこういう重要アイテム系統は英語読みなんだ?――
――あ、だからか――
とは思いはするものの、何でもないような顔をして過ごした私は――
最後に回した、母国の、基大地慈母精霊ネーロの件が片付け終わると、フィレンツォにベッドにぶち込まれた。
「いいですか!! 来週までは絶対!! 無理は!! しないで!! ください!!」
「スミマセンデシタ……」
夏休みの宿題宜しく、さっさと片付けてしまうのが出てしまい、一気に片づけた為私はフィレンツォにめちゃんこ叱られた。
「今週の講義は採取実践だけなので良かったんですよ! 無理は駄目です!」
「ハイ……」
「では、寝ててくださいね。食事を御持ちしますので」
「ハイ……」
「いいですね?」
「ハイ」
念を押されても、もう「ハイ」しか言えなかった。
――フィレンツォ怖いってマジで――
そう思いながらベッドの中でごろりと横になって目を閉じた。
『さて、まずは一つクリアだな』
「一体あの素材というか、とんでもない代物何に使うんですか?」
神様に問いかける。
『言っただろう、幸せになるために後々必要になるものだ』
「どうみてもRPGのラスボス倒すのに必要なアイテムっぽい何かなんですけど」
『あながち間違ってはいないが、少し違うな』
「どういうことですかそれ?」
意味が分かるようで分からなかった。
『なに、今は気にすることではないさ。とりあえず保管はしっかりとしているようだし大丈夫だな』
「それは当然ですよ」
『あれらが何故必要かは時が来たら言おう、そのほうが良い』
「ええー」
『お前にはそれが良いのだ』
「ぐむ」
神様にそう言われたら、反論はできない。
『さて、この休んでいる間お前の部屋に四人は来るぞ』
「えっと、エリアにクレメンテに、アルバートにカルミネ?」
『その通り、ちゃんと対応してやれよ?』
「……厳しかったら助言ください」
『それ位はな』
「ありがとうございます」
『とにかく、ご苦労だったな。今はゆっくり休め』
神様に頭を撫でられると、私の意識はゆっくりと暗転していった――
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