クトゥルフちっくな異形の子等の日常~番いと「花嫁」を添えて~

琴葉悠

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「花嫁」の敵~許さず~

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「フエは何故この国が気に入っている?」
「多神教の国だし、ほら八百万の神々って言われてるじゃん」

 先日の事があってから、外出せず安静にしている零とフエは話して居た。

「なるほど」
「多神教の国にはたまーに行くけど、やっぱりこの国が一番!」
「そうか」
「一神教、唯一神からすると私は悪魔だからねぇ、まぁ事実は創造維持神なんだけど、邪神だけどね」
「異形の子が邪神なら、神々は皆邪神だろう」
「かもねー」

 フエはごろんと、零の上に乗っかった。

「おい、フエ。何してる」
「じゃれてるのー」

 見廻りを終えた慎次がフエを見て眉をひそめる。

「柊に浮気と報告するぞ?」
「だからそういう脅しやめーや!」

 フエは起き上がり、慎次に近づく。
 慎次はフエを見下ろし、呆れた顔をする。

「姉さん、やっぱりここに居た!」
「あら、蓮。どったの?」
「いいからちょっと来て!」
「? まぁ、分かった」

 フエは首をかしげながら部屋から姿を消した。




「──と、いう訳」
「呪ってやったら来るとか頭おかしいわ、そのまま発狂して死に絶えたらいいのに」

 フエは吐き捨てるように言った。
 フエは零に危害を加えた集団に所属する者達も呪った。
 だが、呪った結果、悪魔の申し子──零を殺さねばこのままだと死ぬと思ったらしく移動中との事だ。

「いいよ、空港でたら即座に転移して全員に悍ましい死をくれてやる」

 フエは真剣な表情で言った。

「姉さん、この件は……」
「勿論零さんには内緒、いい?」
「うん、分かった」

 フエはそう言って姿を消した。

「……」

 蓮は黙って見送る。

「フエに連絡したか」
「紅姉さん」

 紅が会議室にやって来た。

「連中自分達の持つジェット機でやって来てるらしい」
「そうなの?」
「フエは把握済みのようだ」
「言ってないのに、さすがフエ姉さん」
「それにしても……」

 紅はため息をついた。

「まともな奴はいないのか? 零に何かしたら、我らが黙っていないと学習できないのか? どんな脳みそだ」
「紅姉さん……」
「そもそも脳みそが詰まっているのか」
「詰まってなかったら死んでますよ」
「確かにな」

 紅は不満そうな顔のまま言う。
 そして何かを見たようだ。

「フエが全員確保したようだ、船で移動しているものも、全て」
「本当?」
「ああ」

 紅は頷いた。

「……次々と発狂しているな、まぁ呪いと生きたまま玩具のように食い遊ばれてるんだ、さながら地獄絵図、と言ったところだな」

 楽しげに紅は語る、複雑な表情をして蓮は紅を見る。




 死体は、後に雨のように彼らの国に降り注ぎ、地獄絵図を作り出したそうだ──




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