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報復の後は~「花嫁」の思うこと~
しおりを挟む「フエ」
「はい、零さん!」
「報復とは言えやり過ぎだ」
「そんなこと無いよ!」
海外のニュースを見た零は、死体の雨がとある地域に降り注いだという情報を得た。
そんなことができるのは異形か異形の子の二択だ。
死体の雨が降り注いだ地域を調べると、零を悪魔の使い魔と敵視している連中がいる地域だと言うのが分かった。
あとは実行犯。
マヨイはしない、クラルもしない、レラもしない。
紅もしない、慎次もしない、レオンもしない。
ロナもしない、ロナクは微妙、慎次はしない。
そうやって削っていくと一人残る。
フエだ。
「フエ、私を思ってやってくれるのは構わんが、もう少し控えてくれ、また狙われる」
「じゃあその時は容赦なく一族郎党含めてこの世とおさらばさせてあげる」
「フエ……」
零は額に手を当てた。
この状態のフエとは話合いにならない事をよく知っている。
そしてこうなると柊にも止められない。
「……紅」
零はそう呟いた。
ゴッ‼
ハイテンションになっているフエに拳骨が落ちた。
「っ~~‼」
「少しは落ち着け馬鹿者」
紅はそう言うとソファーに腰かけた。
「やり過ぎとはいわん、連中はそれだけの事を零にしてきた」
「でしょう? だから──」
「だが、思想に染まっていない者まで無差別に殺すのはどうかと思う。殺すのは思想に染まってからだ」
「あー……そうだね」
一気にフエのテンションが下がった。
「なーんかやる気なくなったー零さん構ってー」
「構ってと言われてもな」
「柊では駄目なのか」
「柊さんでもいいんだけどー」
「じゃあ柊の所に行ってこい」
紅はフエの首根っこを掴み、空間の穴を開けて蹴り飛ばした。
「何もそこまでやらんでも……」
「これ位は当然だ」
紅は再びソファーに腰をかけた。
「連中は正義を騙り私達を悪魔と呼ぶ」
「唯一神とかそういうのはそこが面倒くさいんだ」
バリバリと零が頭をかく。
「正義を騙るなら誰でもできる」
「……」
「本当の正義を成すのは一握りだ、お前のような」
「私はそんな大層なものではないよ」
零は自嘲気味に笑った。
「零、お前はお前のいう正しさを成し続けると良いだろう。私は、私達はそれを手伝おう、お前の命が終わるまで」
「なら、世界が終わるまで終わりそうも無いな」
「そうか」
零の笑みに、紅はなんとも言えない表情を浮かべた。
それは「花嫁」である零が自死をしない覚悟の現れであることに嫌でも気づかされたからである──
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