不死人になった私~壊れゆく不老不死の花嫁~

琴葉悠

文字の大きさ
11 / 96
壊れゆく花嫁

アンタもか!? でも何故か抵抗できない、どうして?!

しおりを挟む



 朝、ルリは目を覚ました。
 パジャマじゃなくネグリジェ姿なのには嫌だけど慣れてきた。
 下腹部に違和感がある、そう言えば昨日は二回もセックスされて、二回目は膣内に液体をだされた感覚があったなと思い出す。
 二回目が色々と快感が強くて、たぶんアレがイクということなのだろうと調べた知識と合わせて振り返る。
 認めたくないが連続でイきっぱなしだったから疲れたのだと、それと認めたくないけど、射精されるのでも体がイってる気がした。
「なんなんだ私の体!? 嫌だぞ私はセックス中毒にはなりたくない!!」
 ルリは起き上がって頭を抱えた。
 つい数日前までは処女だったのに、今ではこんな状態になってるのが非常にルリを悩ませた。
 その内、セックスしてないと体が落ち着かなくなるんじゃないかという不安まででてきた。

 しかし、逃げ道はない。

「どうすりゃいいんだ!!」          
 ルリは頭を抱えたまま叫んだ。
 しばらくすると、ヴィオレとアルジェントが入ってくる。
「げ」
 正直アルジェントの顔を見るのは気まずかった、昨日性行為を無理やりされたからである。
「おはようございます、奥方様」
「おはようございます」
 アルジェントの方は昨日のような態度ではなくいつもの態度をとっているので、少しばかりむかついた。
「今日はお食事を取っていただきます」
「いや、別に」
「食事を取らないでいる不死人は精神的に参って発狂しやすくなるそうです、ですのでお食事をお取りください」
「げ」
 セックス中毒になるのも嫌だが、食事をとらないままでいて発狂するのはもっと嫌だった。
「……わかった」
 ルリは用意された食事をとることにする。
 アルジェントが椅子を引く。
 ルリは無言で座る。
 目の前には見慣れた食事があった。
 恐る恐る口をつける、よく食べていた母と兄の手料理の味そっくりだった。
「え、これ……」
「奥方様のご実家に伺い、料理を見せてもらいましたので」
「いつの間に?!」
「本来でしたら料亭で出す食事にしたいのですが、奥方様は好まれないと思いご実家を伺いました」
「ああ、そうなの……」
 料亭の料理を出されたら、色々食べづらいから正直ありがたかった。
 朝食を平らげ、一息つく。
「では、着替えましょう」
「できれば普通の……」
「それはいけません」
 服だけは、ヴィオレは今まで来ていた物を許してはくれなかった。
 着替えさせられ、スカートのひらひらに違和感を感じつつも諦めのため息をついた。
「独りになりたいからでていって」
 いつものように言うと、ヴィオレとアルジェントは部屋を出て行った。
 鍵をかけようかなと思ったが、どうせ意味がないと思ってかけようとしなかった。
 暇つぶしのゲームやアプリ等をやって時間をつぶす。
 そしてそれでも時間があまり。
「暇ー……」
 ベッドに寝っ転がり呟く。
「昨日は邪魔が入っちゃったねー」
 グリースの声にルリは起き上がり声がした窓の方を向く。
「やほー」
「……どーも」
 色々あった所為か、グリースもちょっと不信感、怖いという気持ちがわいてきたのでルリはややげんなりした調子で言葉を返す。
「調子悪そうだねぇ」
 グリースがルリに近づいてくる。
「……あんたの未遂の所為で私、アルジェントにされたんだけど」
「へーあの従者君がねぇ、ヴァイスの許可は」
「……真祖の許可もらってるっていってたし、真祖にも伝わってた」
 ルリはげんなりした表情で答える。
「あいつ変なところあるねぇ、俺だったらそんな許可ださないよ?」
「本当真祖何考えてるかわかんない……」
「そう言えば、避妊はしてる?」
「……なんかいつも薬飲まされてる」
「あー避妊薬か、即効性あるもんなあれ、あれの所為でコンドームの売れ行きめっちゃ落ちたって知ってる?」
「まぁ……」
「みんな生でやりたいんだろうねぇ」
 グリースはベッドに座りながら、気さくに話しかけてくる。
「で、どうする?」
「どうするって……」
「昨日の続き、する?」
「……絶対また途中でくるだろうしそれに……」
「ふーん」
 グリースはルリが最後まで言う前に指を鳴らした、ドアにカギがかかる音と、何かバリアーがはられたような音がした。
 グリースはルリを押し倒した。
「これであいつは入ってこれない、じゃあ最後までしよっか?」
「え゛」
 グリースの言葉にルリは混乱した。

 服を脱がされ、下着姿になり、下着の隙間から肌に触られる。
 ひどく優しい触り方だ。
 表情もさっきの小悪魔的な、いたずらっ子のような、そんな感じのモノから慈愛に満ちた優しい表情に変わっている。
 優しいキスを額や頬や口にされる。
 キスをされながら、体を愛撫され、へその下を押される。
「ルリちゃん、ここ押されるの好きなんだね」
 押されつづけると子宮がきゅんきゅんんとうずき出す。
「あ、う」
「濡れちゃうからパンツ脱いじゃおうね」
 グリースはルリのパンツを脱がして、へその下を押し続ける。
「んんぅ!」
 強い快感が走り、ルリはびくりと体を震わせる。
「びしょびしょになってるね、かわいい」
 グリースは優しい笑みを浮かべたまま言う。
「これなら触れるかな」
 グリースは指をナカに入れてきた、体内の何かと指が接触した感触を感じる。
「うん、子宮口触れるね、ここいじられるのも好きかな?」
「あ、んぅ!!」
 押しつぶされる感触にルリは声を上げる、快感が強い、気持ちが良すぎる。
「好きみたいだね」
 そこを執拗に刺激され、声を上げる。


 グリースは、ルリの子宮口をねちっこく愛撫しながら彼女の様子を見る。
 抵抗というものが驚くほどしてこない、よくこれで異性も同性も付き合わず、貞操を保てていたものだと感心したし、呆れもした。
 周囲のガードがよっぽど硬かったのか、それか周りの見る目がなかったかのどっちかだろうなぁと思いながら愛撫する。
 恥部からはどろどろと愛液を滴らせ、最終的にはプシャと潮を吹いた。
 顔を見れば、表情が快楽浸りになっているのが分かる。

 これは彼女を性的対象として見る連中が出てくるかもしれない、興味本位で近づく連中がいるかもしれない外部には出したくないという意味では真祖の気持ちも分からなくない。
 その時は本気で嫌がるかもしれないが、相手の強引さがあると負けてしまいそうな弱い印象が強い、現に自分のこの行為もやや強引だったのに、抵抗があんまりなかった。

 締め付けの良い、柔らかな膣内から指を抜き、ゴムをかぶせた雄を当てる。
 柔らかいのに締め付けが心地よい膣内の感触に、これはいいなとグリースは舌なめずりする。
 腰を動かし、雄を動かしてナカに刺激を与えてやれば薄紅の口からは喘ぎ声が上がる。
 ぎゅうぎゅうと締め付けのきつさが心地よい。
 両方の欲のうちの雄の欲が、ゴムを取ってナカで出して孕ませてしまいたいと声を上げるがその声を押さえつける。
 不死人と不死人が子どもをなしたらその子どももそうなのかという興味は湧く、それ以上にこんなかわいい娘に自分の子を孕んでもらえたらと思うと嬉しくてたまらない。
 だが、それをやると吸血鬼と人間の関係がこじれるのが分かった。

 流石に今はまだ、両陣営を敵に回すのは御免こうむる。

 人間も吸血鬼も殺すことにみじんも抵抗は感じないが、かわいいこの子が両者から狙われるのは避けたい。
 自分と違って今のところ、そこまで力がないこの子が両者から狙われるのは避けたい。
 また生まれた子も下手すれば実験体というかそういう扱いになりかねない、待つのは不幸だ。
 そうすればきっとこの子は傷つく。
 それは本意ではない。
 色んな物事に縛られ、自分の意思を無視されてこういう状況になっているこの子にはできればあまり傷つかずにいてもらいたい。
 そう思う一方で、自分のものにしたいという欲もあり、そっちは中々押さえ付けられない。

 体をびくびくと震わせ、声にならない声を上げるルリを見てイったのが分かった。
 でも、まだ全然足りない、締め付けがきつくなってる膣内を腰を動かしてさらに刺激を与えてやれば、のけ反り、嬌声を出しっぱなしになっている。
 最奥をぐりぐりと押し、ゴム越しに射精する。
 抜いてやると、その刺激でもイったのか、体をびくりと震えさせていた。
 コンドームを取ると中には自分が吐き出した精液がたまっていた。
 グリースは慈悲深い笑みから一瞬歪んだ笑みを浮かべて、ルリを抱き起す。
 イきっぱなしで、意識がもうろうとしているのかルリはされるがままなのが分かった。
「ルリちゃん、お口開けて舌だして」
 慈悲深い笑みを浮かべてグリースが言えば、ルリは言う通り口を開け赤い舌を出した。
 グリースはコンドームの中の精液をルリの舌に垂らした。
「はい、飲み込んで」
 ルリはその精液を飲み込んだ。
「よし、偉い偉い」
 グリースはコンドームを消すと、ルリを抱きしめ頭を撫でた。
 その時、グリースの耳にパリンと高い何かが壊れた音が届いた。
「へー、俺の術破るなんて相当じゃないか」
 グリースはイきすぎてぼんやりとしているルリをベッドに寝かせた。
 部屋の中に真祖に仕える人間――アルジェントが姿を現した。
「貴様……!!」
 ルリの前での無表情はどこにいったのか、アルジェントは憎悪を隠しもせずグリースを睨みつけている。
「俺はルリちゃんを可愛がってただけだぜ? じゃあな、ムッツリな従者さん!!」
 グリースはそう言って姿を消した。


 グリースのいた場所に氷の刃が飛んだが、既にグリースの姿は消えていので壁に当たって刃は粉々になった。
 アルジェントは意識が朦朧としているルリを抱き上げた。
 精液の香りが僅かにした、どろどろになった恥部を見るが精液の痕跡はない。
 アルジェントはルリの口を開けさせた、口内に白く濁った液体らしいものがへばりついていた。
 アルジェントはぎりっと歯を食いしばり、くったりとしているルリを抱きしめた。




しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)

かのん
恋愛
 気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。  わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・  これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。 あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ! 本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。 完結しておりますので、安心してお読みください。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』

透子(とおるこ)
恋愛
身長185cmの女子大生・三浦ヨウコ。 「ちっちゃくて可愛い女の子に、私もなってみたい……」 そんな密かな願望を抱えながら、今日もバイト帰りにクタクタになっていた――はずが! 突然現れたテンションMAXの女神ルミエールに「今度はこの子に決〜めた☆」と宣言され、理由もなく異世界に強制転移!? 気づけば、森の中で虫に囲まれ、何もわからずパニック状態! けれど、そこは“3メートル超えの巨人たち”が暮らす世界で―― 「なんて可憐な子なんだ……!」 ……え、私が“ちっちゃくて可愛い”枠!? これは、背が高すぎて自信が持てなかった女子大生が、異世界でまさかのモテ無双(?)!? ちょっと変わった視点で描く、逆転系・異世界ラブコメ、ここに開幕☆

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

わたしのヤンデレ吸引力が強すぎる件

こいなだ陽日
恋愛
病んだ男を引き寄せる凶相を持って生まれてしまったメーシャ。ある日、暴漢に襲われた彼女はアルと名乗る祭司の青年に助けられる。この事件と彼の言葉をきっかけにメーシャは祭司を目指した。そうして二年後、試験に合格した彼女は実家を離れ研修生活をはじめる。しかし、そこでも彼女はやはり病んだ麗しい青年たちに淫らに愛され、二人の恋人を持つことに……。しかも、そんな中でかつての恩人アルとも予想だにせぬ再会を果たして――!?

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

処理中です...