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喧嘩
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土曜日の事だった。
お昼を食べて部室に向かっていると、徳山先輩が告白されている現場に遭遇してしまう。
(バレたらヤバい!)
そう思って、そっとその場を通り過ぎようとした時
「相原?何してんの?」
って、背後から紺野先輩が声を掛けて来た。
「しーっ!」
と人差し指を自分の唇に当てて小声で言うと、紺野先輩は徳山先輩と知らない先輩の告白現場を見て
「あぁ……、放っておけば良いのに」
そう言うと、冷めた目でその様子を眺めている。
「紺野先輩だって、告白されてるでしょう?」
そっと現場から立ち去って歩いていると
「あぁ?俺は呼び出されても行かない」
って答えた。
「え!なんで!」
「はぁ?なんで呼び出されたからって、行かなくちゃなんないんだよ」
不機嫌そうに言われて
「告白くらい、聞いてあげれば良いじゃないですか」
と言う私に
「どうせ振るのに?面倒臭い!行かないんだから、好きじゃ無いんだよ」
そう答える紺野先輩に、私は目を据わらせた。
「あのさ、告白するって凄く勇気がいるんだよ!その勇気をわかって上げてよ!」
と言いながら、私は愛ちゃんを思い出していた。
ずっと好きな人に振り向いてもらえず、それでも諦め切れない思い。
すると紺野先輩も目を据わらせて
「はぁ?なんでそんなものをわかってやらないといけないんだよ!」
って反論して来た。
私がカチンとして口を開き掛けた瞬間
「そもそも、俺は好きとか嫌いとか分からないんだよ!それで酷いとか泣かれても、迷惑なんだよ!」
そう言われて腹が立った。
(何なの?なんでこんな人がモテるの?)
そう思った時
「あれ?紺野と相原、何してんの?」
って徳山先輩が現れた。
「あ……徳山先輩、こんにちは」
頭を下げた私に、険悪な雰囲気を察して
「何?又、紺野が迷惑かけた?」
って苦笑いした。
「あ……違います。あの、私、部室がそっちなので、もう行きますね」
バツが悪くてその場から逃げ出すように走り去った。
部室は真っ直ぐ先にあるけど、なんとなくすぐに部室に行きづらくて階段の入り口を曲がった時だった。
『ドン』
っと誰かと正面衝突してしまう。
「すみません!」
と見上げると、そこには小島先輩の顔があった。
「あ!新聞部の一年、いつも元気だな」
そう言って笑われてしまう。
小島先輩の笑顔にホッとしていると
「あ!居た。相原」
って、徳山先輩が現れたのだ。
お昼を食べて部室に向かっていると、徳山先輩が告白されている現場に遭遇してしまう。
(バレたらヤバい!)
そう思って、そっとその場を通り過ぎようとした時
「相原?何してんの?」
って、背後から紺野先輩が声を掛けて来た。
「しーっ!」
と人差し指を自分の唇に当てて小声で言うと、紺野先輩は徳山先輩と知らない先輩の告白現場を見て
「あぁ……、放っておけば良いのに」
そう言うと、冷めた目でその様子を眺めている。
「紺野先輩だって、告白されてるでしょう?」
そっと現場から立ち去って歩いていると
「あぁ?俺は呼び出されても行かない」
って答えた。
「え!なんで!」
「はぁ?なんで呼び出されたからって、行かなくちゃなんないんだよ」
不機嫌そうに言われて
「告白くらい、聞いてあげれば良いじゃないですか」
と言う私に
「どうせ振るのに?面倒臭い!行かないんだから、好きじゃ無いんだよ」
そう答える紺野先輩に、私は目を据わらせた。
「あのさ、告白するって凄く勇気がいるんだよ!その勇気をわかって上げてよ!」
と言いながら、私は愛ちゃんを思い出していた。
ずっと好きな人に振り向いてもらえず、それでも諦め切れない思い。
すると紺野先輩も目を据わらせて
「はぁ?なんでそんなものをわかってやらないといけないんだよ!」
って反論して来た。
私がカチンとして口を開き掛けた瞬間
「そもそも、俺は好きとか嫌いとか分からないんだよ!それで酷いとか泣かれても、迷惑なんだよ!」
そう言われて腹が立った。
(何なの?なんでこんな人がモテるの?)
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「あれ?紺野と相原、何してんの?」
って徳山先輩が現れた。
「あ……徳山先輩、こんにちは」
頭を下げた私に、険悪な雰囲気を察して
「何?又、紺野が迷惑かけた?」
って苦笑いした。
「あ……違います。あの、私、部室がそっちなので、もう行きますね」
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