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男は首を揺らす女が好きらしい
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世の中には、男にモテる女と、そうじゃない女がいる。
私は昔から責任感が強く、学生時代はなぜか毎回、学級委員に選ばれていた。
小・中・高、すべて学級委員。
──当然、モテない側だった。
だけど、それでも良いと思って生きてきた。
だって……好きでもない男に好かれるくらいなら、一人で生きていく方がマシだもの。
そんな私は、周りからは「一人で生きていけそう」とか「肩で風切って歩いてる」なんて言われてきた。
……本音を言えば、私だって女だから……寂しさを感じていなかったと言えば嘘になる。
だけど、そんな姿を見せるのが悔しかったから、強がって生きてきた。
……こういう所が、可愛くないのかな?
そんな私の周りには、なぜか、いつも“首が揺れる系の女”がいた。
「菜穂ちゃんは強いから~」
そう言っては、口元の前で手を合わせ「えへ」と笑う。
その首はいつも、ふわふわと揺れていた。
男は大概、こういう女が好きだ。
得てしてこのタイプは、フリフリ・フワフワの柔らかい素材の服を好み、色はパステルカラー(特にピンク系)。
髪の毛はゆるふわで、香水は甘め。
しかも天然を装って男の気を引くのが異常に上手い。
(ちなみに私も天然らしいけど、私の場合は“お笑いのボケ担当”になるらしい)
そんな私にも、社会人になってから彼氏ができた。
婚約が決まった矢先、彼が──職場の同僚の“首が揺れている女”と浮気した。
その女は二児の母だった。
それでも、自分が既婚者であることを男に告げることはなかった。
そしてある日、運悪くホテルから出てくる私の彼氏とその女を見てしまったのだ。
その場から逃げ出した私は──車にひかれて死んでしまったみたい。
意識を失う寸前に脳裏に浮かんだのは、会社の上司が連れて行ってくれたスナックのホステスさんの言葉だった。
とても綺麗な人だったけれど、太客がつかなくて苦労していると笑っていた彼女が呟いた一言。
「私、首が据わってるでしょう? それがダメなんだって。男は、首が揺れてる女が好きなんだって……」
皮肉なもので──私が最期に見たのは、婚約者の背後で、わざとらしく口元を手で覆い、“ショックを受けたふり”をしている彼女の姿だった。
遠のく意識の中、彼女の首はゆらゆらと揺れていた。
私は昔から責任感が強く、学生時代はなぜか毎回、学級委員に選ばれていた。
小・中・高、すべて学級委員。
──当然、モテない側だった。
だけど、それでも良いと思って生きてきた。
だって……好きでもない男に好かれるくらいなら、一人で生きていく方がマシだもの。
そんな私は、周りからは「一人で生きていけそう」とか「肩で風切って歩いてる」なんて言われてきた。
……本音を言えば、私だって女だから……寂しさを感じていなかったと言えば嘘になる。
だけど、そんな姿を見せるのが悔しかったから、強がって生きてきた。
……こういう所が、可愛くないのかな?
そんな私の周りには、なぜか、いつも“首が揺れる系の女”がいた。
「菜穂ちゃんは強いから~」
そう言っては、口元の前で手を合わせ「えへ」と笑う。
その首はいつも、ふわふわと揺れていた。
男は大概、こういう女が好きだ。
得てしてこのタイプは、フリフリ・フワフワの柔らかい素材の服を好み、色はパステルカラー(特にピンク系)。
髪の毛はゆるふわで、香水は甘め。
しかも天然を装って男の気を引くのが異常に上手い。
(ちなみに私も天然らしいけど、私の場合は“お笑いのボケ担当”になるらしい)
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婚約が決まった矢先、彼が──職場の同僚の“首が揺れている女”と浮気した。
その女は二児の母だった。
それでも、自分が既婚者であることを男に告げることはなかった。
そしてある日、運悪くホテルから出てくる私の彼氏とその女を見てしまったのだ。
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意識を失う寸前に脳裏に浮かんだのは、会社の上司が連れて行ってくれたスナックのホステスさんの言葉だった。
とても綺麗な人だったけれど、太客がつかなくて苦労していると笑っていた彼女が呟いた一言。
「私、首が据わってるでしょう? それがダメなんだって。男は、首が揺れてる女が好きなんだって……」
皮肉なもので──私が最期に見たのは、婚約者の背後で、わざとらしく口元を手で覆い、“ショックを受けたふり”をしている彼女の姿だった。
遠のく意識の中、彼女の首はゆらゆらと揺れていた。
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