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第146話
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「気配がないってだけで、疲れが倍増だな」
レベル10のダンジョン、途中から白い石造りでどことなく神様のいる所と若干空気が似ている。
「また来ましたね」
通路の奥から、2体の白騎士がやってきた。
「今度は大剣使いと斧使いか」
白騎士は武器を抜き放ち、襲いかかろうとするが斧を持った白騎士にスノウがキックを放つ方が早かった。
「やっぱり重くて固い」
スノウのキックを斧で防ぎ、少し後退するだけですませた目の前の白騎士はやはり強かった。
大剣の白騎士が、スノウに攻撃を放とうとするがサロパスタが割り込んでそれを防ぐ、そして、そのままサロパスタは力任せに白騎士の大剣を振り払った。
「やっぱり、時間がかかる」
スノウが斧使いの白騎士を吹き飛ばし、サロパスタが大剣使いの白騎士の首を刎ねた所で、スノウがそう呟いた。
「これだけ動いて報酬なしだとな」
白騎士達が光となって消えるのを見ながらサロパスタもそう言った。
そうして、レベル10のダンジョンを進むスピードが落ちて、時計を見ると外は夜となっている時間だった。
「今日はここまでだな、何処かで修行空間に入ろうか」
優人がそう言いながら修行空間への扉を召喚しようとしたら召喚が出来なかった。
「どうしたんだユート?」
「いや、扉が召喚できなくって」
「やはり今までと違う雰囲気のレベル10のダンジョンでは何かが違うのかもしれませんね」
「じゃあ、久しぶりにキャンプだな」
白い空間の中、落ち着けないが仕方がない。久しぶりにみんなで飯を作り交代で見張りながら休息をとった。
「ねえ、ちょっといい?」
見張りをしていると、見張りが終わった筈のレイアが話しかけてきた。
「どうした?」
「このレベル10のダンジョンを攻略できたら、元の世界に戻るんだよね」
「そうだね、それを目標にこれまで頑張ってきたんだからな」
「スノウちゃんのこと心配しなくていいよ」
「どうしたんだ、突然」
「ユート君は優しいからね、今いるメンバーはみんな自立しているけどスノウちゃんとリーンちゃんは違うでしょ、あの二人だけは強いけどまだ子供だから」
「そうだな」
「リーンちゃんはアスカさんについて行くだろうけど、スノウちゃんはユート君について行きたがるだろうからね、もしそれが叶わなかったとしても、私の大切な妹分であり娘のように面倒を見るから」
「ありがとうな、まだ先が分からないけど、うん。何かあったらよろしく」
「うん、あと少し頑張ろうね」
レイアと話した翌日、ダンジョンの攻略を再開した。
「なんだか、また雰囲気がガラッと変わったな」
先頭のサロパスタが言うように白い空間から白い石造りの建造物に変わった。
そうして、その階層の奥にまで行くと
「やあやあ、よく来たね」
優人には顔馴染み、サロパスタやアスカさん達にとっては聞いたことはあっても会うのは初めての神様こと魔神がいた。
「優人君は久しぶりだけど、他のみんなは初めましてだね」
「そのオーラはユートから聞いた魔神様かな」
「サロパスタ君、正解だよ」
「優人君から聞いたことがあるかもしれないけど、世間一般からは魔神と呼ばれている者だよ」
「まさか、最後のダンジョンマスターは魔神様だってか」
「残念だけど、ちょっと違うかな」
「最後の相手は私だ」
反対側から声が聞こえたので振り返ると、白いドレスを纏った長い金髪をした女性がいた。
「私は、慈愛の女神トライ、貴方方を滅します」
レベル10のダンジョン、途中から白い石造りでどことなく神様のいる所と若干空気が似ている。
「また来ましたね」
通路の奥から、2体の白騎士がやってきた。
「今度は大剣使いと斧使いか」
白騎士は武器を抜き放ち、襲いかかろうとするが斧を持った白騎士にスノウがキックを放つ方が早かった。
「やっぱり重くて固い」
スノウのキックを斧で防ぎ、少し後退するだけですませた目の前の白騎士はやはり強かった。
大剣の白騎士が、スノウに攻撃を放とうとするがサロパスタが割り込んでそれを防ぐ、そして、そのままサロパスタは力任せに白騎士の大剣を振り払った。
「やっぱり、時間がかかる」
スノウが斧使いの白騎士を吹き飛ばし、サロパスタが大剣使いの白騎士の首を刎ねた所で、スノウがそう呟いた。
「これだけ動いて報酬なしだとな」
白騎士達が光となって消えるのを見ながらサロパスタもそう言った。
そうして、レベル10のダンジョンを進むスピードが落ちて、時計を見ると外は夜となっている時間だった。
「今日はここまでだな、何処かで修行空間に入ろうか」
優人がそう言いながら修行空間への扉を召喚しようとしたら召喚が出来なかった。
「どうしたんだユート?」
「いや、扉が召喚できなくって」
「やはり今までと違う雰囲気のレベル10のダンジョンでは何かが違うのかもしれませんね」
「じゃあ、久しぶりにキャンプだな」
白い空間の中、落ち着けないが仕方がない。久しぶりにみんなで飯を作り交代で見張りながら休息をとった。
「ねえ、ちょっといい?」
見張りをしていると、見張りが終わった筈のレイアが話しかけてきた。
「どうした?」
「このレベル10のダンジョンを攻略できたら、元の世界に戻るんだよね」
「そうだね、それを目標にこれまで頑張ってきたんだからな」
「スノウちゃんのこと心配しなくていいよ」
「どうしたんだ、突然」
「ユート君は優しいからね、今いるメンバーはみんな自立しているけどスノウちゃんとリーンちゃんは違うでしょ、あの二人だけは強いけどまだ子供だから」
「そうだな」
「リーンちゃんはアスカさんについて行くだろうけど、スノウちゃんはユート君について行きたがるだろうからね、もしそれが叶わなかったとしても、私の大切な妹分であり娘のように面倒を見るから」
「ありがとうな、まだ先が分からないけど、うん。何かあったらよろしく」
「うん、あと少し頑張ろうね」
レイアと話した翌日、ダンジョンの攻略を再開した。
「なんだか、また雰囲気がガラッと変わったな」
先頭のサロパスタが言うように白い空間から白い石造りの建造物に変わった。
そうして、その階層の奥にまで行くと
「やあやあ、よく来たね」
優人には顔馴染み、サロパスタやアスカさん達にとっては聞いたことはあっても会うのは初めての神様こと魔神がいた。
「優人君は久しぶりだけど、他のみんなは初めましてだね」
「そのオーラはユートから聞いた魔神様かな」
「サロパスタ君、正解だよ」
「優人君から聞いたことがあるかもしれないけど、世間一般からは魔神と呼ばれている者だよ」
「まさか、最後のダンジョンマスターは魔神様だってか」
「残念だけど、ちょっと違うかな」
「最後の相手は私だ」
反対側から声が聞こえたので振り返ると、白いドレスを纏った長い金髪をした女性がいた。
「私は、慈愛の女神トライ、貴方方を滅します」
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