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チンピラは弱い
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「あったーーーー!!」
あれから程なくして町が見えた。さらに奥には城らしき建造物まである……ということはなかなか大きい島のようだ。
「やりましたね!」
「よーし! 早速略奪を?」
町に入ったハートたちは、町の中を歩いていく。すると広場的な広い場所に人だかりができているのが目についた。
「何だろう? 何かやっているのかな?」
「でも穏やかな雰囲気ではなさそうですね」
「行ってみようか」
ハートたちが人ごみの中を掻き分けていくと……
「や、やめて!!!」
一人の金髪の少女が男たちに絡まれていた。
「ああん? てめぇ金出せばやめてやるよ! 速く出しやがれ!!!」
「金持ちなんだろう!? ちょっとくらいいいだろう!!!」
女の子が泣きながら助けを求めている……
だが、誰一人助けようとしない……
「はぁ、ハート様行きましょう? 面倒ごとは避けないと……っていない!」
「おい! やめろ!!!」
「ああん!?」
「誰だ?」
「寄って集って女の子を泣かせるなんて許せないな!」
「はぁ!? 何だこの女?」
「正義のヒーロー気取りか? 返り討ちにしてやるぜ!」
男たちは刀を取り出しハートの方へ突きつける。
「このハート様がやっつけてやろう! 来い」
「ちょっと! ハート様!?」
「何だぁ?小娘ごときが勝てると思ってるのか?」
「勝てると思ってるよ」
「ちっ、さっさと片付けちまおう」
男が殴りかかってくるが……
「ほい」
「!?」
それを難なくかわしたのだ。
「こいつ……まぐれに決まっている」
もう一度殴りかかるが……
「ほいっ」
「何!?」
あっさりかわされてしまった。
「だったら二人相手なら!」
もう一人の男も参戦してくる。
「あぁ、ハート様何やってるんですか……すぐ終わらせば良いのに」
人ごみの中からボニーが呟く。ハート様は強いのだ。なんせ海賊団のキャプテンだったのだから。だからすぐ終わらせることができるはずなのに……
「くそっ!」
「もうばてたの?」
「おらっ!」
後ろから襲い掛かられるが
「見えてるよ」
「えっ!」
かわされ、さらにカウンターで腹に拳を入れる。
「ぐはっ!」
倒れる男。それを見たもう一人の男は
「ひぇぇええ!! とても女とは思えねぇ!」
そう言って逃げていった。
「あれ? 思ったよりあっけなかったな……」
そう言いながらハートは襲われていた女の子に近づく。
「大丈夫?」
「は、はい。ありがとうございます!」
「あんた名前は?」
「ジェリアンといいます」
「そうか……ジェリアン気をつけるんだぞ」
「はい!」
ジェリアンはハートにお礼を言うと走り去っていく……
あれから程なくして町が見えた。さらに奥には城らしき建造物まである……ということはなかなか大きい島のようだ。
「やりましたね!」
「よーし! 早速略奪を?」
町に入ったハートたちは、町の中を歩いていく。すると広場的な広い場所に人だかりができているのが目についた。
「何だろう? 何かやっているのかな?」
「でも穏やかな雰囲気ではなさそうですね」
「行ってみようか」
ハートたちが人ごみの中を掻き分けていくと……
「や、やめて!!!」
一人の金髪の少女が男たちに絡まれていた。
「ああん? てめぇ金出せばやめてやるよ! 速く出しやがれ!!!」
「金持ちなんだろう!? ちょっとくらいいいだろう!!!」
女の子が泣きながら助けを求めている……
だが、誰一人助けようとしない……
「はぁ、ハート様行きましょう? 面倒ごとは避けないと……っていない!」
「おい! やめろ!!!」
「ああん!?」
「誰だ?」
「寄って集って女の子を泣かせるなんて許せないな!」
「はぁ!? 何だこの女?」
「正義のヒーロー気取りか? 返り討ちにしてやるぜ!」
男たちは刀を取り出しハートの方へ突きつける。
「このハート様がやっつけてやろう! 来い」
「ちょっと! ハート様!?」
「何だぁ?小娘ごときが勝てると思ってるのか?」
「勝てると思ってるよ」
「ちっ、さっさと片付けちまおう」
男が殴りかかってくるが……
「ほい」
「!?」
それを難なくかわしたのだ。
「こいつ……まぐれに決まっている」
もう一度殴りかかるが……
「ほいっ」
「何!?」
あっさりかわされてしまった。
「だったら二人相手なら!」
もう一人の男も参戦してくる。
「あぁ、ハート様何やってるんですか……すぐ終わらせば良いのに」
人ごみの中からボニーが呟く。ハート様は強いのだ。なんせ海賊団のキャプテンだったのだから。だからすぐ終わらせることができるはずなのに……
「くそっ!」
「もうばてたの?」
「おらっ!」
後ろから襲い掛かられるが
「見えてるよ」
「えっ!」
かわされ、さらにカウンターで腹に拳を入れる。
「ぐはっ!」
倒れる男。それを見たもう一人の男は
「ひぇぇええ!! とても女とは思えねぇ!」
そう言って逃げていった。
「あれ? 思ったよりあっけなかったな……」
そう言いながらハートは襲われていた女の子に近づく。
「大丈夫?」
「は、はい。ありがとうございます!」
「あんた名前は?」
「ジェリアンといいます」
「そうか……ジェリアン気をつけるんだぞ」
「はい!」
ジェリアンはハートにお礼を言うと走り去っていく……
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