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第二章 アルレーン防衛戦編
第五話 情報部報告書
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流民の少年の監視について、任務終了のこと、委細承知した。
これより、アルレーン地方の諜報任務に移行する。
リガリア軍主力は、目下エンミュールを陥し西方都オルレンラントに向かって進軍中。到着は十日程後かと予測される。
また、別働隊がフォルクランを含めた国境地帯を攻撃中である。
国境沿いから進行してくるリガリア軍に対して、アルレーンは各地に勢力を分散させ、拠点にて防衛させる方針を取っている模様。
現在、小官の所属するアルレーン地方軍はガラル砦にてリガリア軍先鋒部隊と交戦中。
総指揮はギーセンベルク男爵から、オルレンラント侯爵の一子、バスティアンが侯爵代理へと委譲された。
兵力は砦内の兵四千に加え、エンミュールの敗残兵、傭兵五百を取り込んでおり、少数ながら魔法部隊も備えている。
しかし前述の通り各拠点に戦力を分散させたため指揮官不足であり、士官学校からの志願兵が隊長を務めている。
新兵も多く、戦闘経験の乏しさから戦力に不安あり。
リガリアでは王制が廃止され、共和制にとって代わったことを確認。複数の情報源から確認できたため、確かな情報である。国王や側近、高級貴族を廃し王都の平民による政治が行われているとのこと。
今回の侵攻は上記の混乱を国外に向けるための政治的判断と見る。
リガリア兵は戦意盛んながら統率に乏しく、推測するに貴族を排除したことで軍事的指導者に欠けているのではないか。
貴族の手兵、傭兵といった職業軍人ではなく、人民が武器を手に取り市民軍として組織されている模様。
そのため魔法部隊は存在せず、弓隊、歩兵隊中心の部隊構成である。
一方で全国民を動員できるためその兵力は甚大であり、最大動員数は帝国軍を上回ることが予想される。
戦闘は魔法部隊の効果非常に高く、万が一帝都防衛にあたる場合は魔法部隊の充実を急がせたし。
魔法兵がふんだんに揃えば、帝都の防衛は万全になること違わず。
また、この度の戦乱で勝敗に関わらずアルレーンは大きな打撃を受けること確実である。リガリア侵攻の終結後、帝都の支配力が強まること間違いなし。
以降定期的に戦況を報告する。
帝国軍情報部 フランツ=マイヤー
これより、アルレーン地方の諜報任務に移行する。
リガリア軍主力は、目下エンミュールを陥し西方都オルレンラントに向かって進軍中。到着は十日程後かと予測される。
また、別働隊がフォルクランを含めた国境地帯を攻撃中である。
国境沿いから進行してくるリガリア軍に対して、アルレーンは各地に勢力を分散させ、拠点にて防衛させる方針を取っている模様。
現在、小官の所属するアルレーン地方軍はガラル砦にてリガリア軍先鋒部隊と交戦中。
総指揮はギーセンベルク男爵から、オルレンラント侯爵の一子、バスティアンが侯爵代理へと委譲された。
兵力は砦内の兵四千に加え、エンミュールの敗残兵、傭兵五百を取り込んでおり、少数ながら魔法部隊も備えている。
しかし前述の通り各拠点に戦力を分散させたため指揮官不足であり、士官学校からの志願兵が隊長を務めている。
新兵も多く、戦闘経験の乏しさから戦力に不安あり。
リガリアでは王制が廃止され、共和制にとって代わったことを確認。複数の情報源から確認できたため、確かな情報である。国王や側近、高級貴族を廃し王都の平民による政治が行われているとのこと。
今回の侵攻は上記の混乱を国外に向けるための政治的判断と見る。
リガリア兵は戦意盛んながら統率に乏しく、推測するに貴族を排除したことで軍事的指導者に欠けているのではないか。
貴族の手兵、傭兵といった職業軍人ではなく、人民が武器を手に取り市民軍として組織されている模様。
そのため魔法部隊は存在せず、弓隊、歩兵隊中心の部隊構成である。
一方で全国民を動員できるためその兵力は甚大であり、最大動員数は帝国軍を上回ることが予想される。
戦闘は魔法部隊の効果非常に高く、万が一帝都防衛にあたる場合は魔法部隊の充実を急がせたし。
魔法兵がふんだんに揃えば、帝都の防衛は万全になること違わず。
また、この度の戦乱で勝敗に関わらずアルレーンは大きな打撃を受けること確実である。リガリア侵攻の終結後、帝都の支配力が強まること間違いなし。
以降定期的に戦況を報告する。
帝国軍情報部 フランツ=マイヤー
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