【連載小説】久しぶりの再会 

遠藤良二

文字の大きさ
50 / 72

【連載小説】久しぶりの再会 第五十話 僕の理解できないこと

 詩織は元カレの川本拓馬かわもとたくまにLINEを送った。今の時刻は午後九時前。何もなければ起きているだろう。年齢は二十七歳。二つ先輩だ。

 拓馬の職業は、漁師。父親の後継ぎのようだ。漁師の仕事はよくわからないが、朝は早いらしい。

 詩織は言った。
「漁師は朝が早いから、もう寝たかも。前に起きる時間を訊いたら三時とかって言ってたから」
「寝る時間は?」
 僕が訊くと、
「うーん、それは訊いてないけど、多分、早いと思う」
 と詩織は答えた。
「そうか、まあ、いいけどな」
 僕は心の中で、詩織の元カノのことなんかどうでもいいわ、と思った。でも、そんなことを言ったら、彼女はきっと怒るだろう。友達の悪口言わないで、と。詩織はいつまでおままごとみたいなことしいているんだ。まったく。くだらん。

 僕が冷めているのかわからないが、詩織はこう言った。
「元カレだけど、今は大事な友達の中の一人だよ」
 そう言った。

 まあ、考えようによっては友達かもしれないが、僕はそう思えない。何で、付き合って別れた相手が友達になるんだ。意味不明だ。そう言うと、詩織は、
「まあ、いろんな考え方の人がいるから一概には言えないけどね」 
 ようやく理解してくれた。詩織は、若いけれど結構頑固な部分もある。だから、正直、嬉しかった。受け入れてくれたと思ったから。

 これで、ある程度不満なく一緒にいられる。

 翌日の午前九時過ぎ。僕は仕事をしているとLINEがきた。ジーンズのポケットに入っているスマホを見てみた。今は店長がいないから、事務所に移動してから見た。

 相手は詩織からだ。本文を見てみると、こう書かれてあった。
<家族で漁師の仕事をしているから、休みがないらしいよ。遊べるのは、午後からなら大丈夫みたい。だから、新太郎とあたしの休みが揃った時じゃないと無理ね>

 そうなのか。大変な仕事をしているんだな。僕はLINEを送った。
<そうだな。僕の仕事のシフト表を見て休みが同じ日を選んで元カレに伝えてくれ> 返事はなかった。詩織も仕事に行くから、もうあまり時間がない。まあ、いい。帰ってからどうなったか日程を訊いてみよう。

 僕は毎日やっているように、発注をまずしている。そのあと、ウォークインに行って、飲み物が減っているかチェックしてみた。夏だからか、冷たい飲み物の減りが早い。なので、パートの石山恵に補充を頼んだ。また、恵ちゃんと遊びたいな。

 その内、恵ちゃんを抱きたいと思っている。一体、どうなることやら。あまり、強引に迫ったりはしないつもり。嫌がられるから。
感想 0

あなたにおすすめの小説

(完)百合短編集 

南條 綾
ライト文芸
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

身体の繋がりしかない関係

詩織
恋愛
会社の飲み会の帰り、たまたま同じ帰りが方向だった3つ年下の後輩。 その後勢いで身体の関係になった。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…