嘘の多い異邦人と面倒見の良い諦観者たち

村川

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横峰春久

冬期休暇 3

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 なんだかんだで楽しく休暇を過ごし、祖母の所に顔を出した後、四日の夕方に学院に戻った過ぎた。新学期の準備をしなくてはと考えながら、荷物を解く。といっても、あるのは教材類が少しだけだ。冬期講習の課題と、父が貸してくれた教本や専門的な書籍が何冊か。それらを手早く棚に差し、身支度を調えると財布を手に取った。後のことは、夕食を済ませてからにしよう。
 寮の食堂のメニューの前で迷っていると、すぐ隣に人が立った。場所を譲る様に半歩移動した氷川に、彼は声を掛けてくる。
「おかえり、氷川くん」
 低く柔らかな声に、氷川は視線を上げた。心臓が熱を持ったように大きな音を立てる。無自覚に右手を胸に当て、唇に笑みを掃いた。
「横峰くんも、おかえり。改めて、あけましておめでとう」
「うん、おめでとう。今年もよろしくね」
「こちらこそ、よろしく。今から夕飯?」
 氷川の問いに、横峰が頷いた。そしてメニューの一箇所を指し示す。
「あれが正月期間限定メニュー。七日までしか食べれないやつだから、まだならあれがいいよ」
「どんなの?」
「全都道府県網羅、選べる雑煮四十七種」
「本当にそんなに種類があるの?」
 驚いて、示されるままにそちらに足を向けた。日本地図が都道府県の区割りで区切られた簡略な地図に、各県ごとの見本写真が描かれている。すまし汁、味噌仕立て、ぜんざいもしくはお汁粉。角餅、丸餅。焼き餅、煮餅。具材やトッピングもそれぞれだ。こんなに種類があっては提供する側も大変だろう。
「凄いね、焼き魚とかいくらとか載ったのがある」
「一番奮ってるのは香川のだけどね。餡餅、白味噌仕立て」
「それ、美味しいの?」
 思わず眉を寄せてしまった氷川に、横峰が苦笑する。出身県の者には申し訳ないが、未知の食べ物はいつだって恐ろしい。
「食べ慣れればそれが普通で、美味しいんだろうけど……人を選ぶ味、かな」
 濁した表現に、氷川にまで引きつった笑みが伝播する。つまるところ、個性的な味ということだ。伝統食はどこでもそういうものかもしれない。なれ寿司なども好みが分かれる代物らしいし。それにしても、と氷川は横峰を見つめた。
「横峰くん、挑戦済みなんだね」
「去年、ちょっとね。俺としては、餡餅は餡餅、汁物は汁物で食べたほうが好みの仕上がりだったかな」
「そっか……まあ、折角だから」
「ちょっと、え、本気?」
 半端に言葉を切って笑みを作ると、横峰が慌てた表情で止めようとする。氷川はこみ上げる衝動のままに喉を鳴らし、うなずいた。
「うん。鮭といくらの新潟風にしてみる。根菜いっぱいで温まりそうだし」
 他よりもトッピングの値が張るが、きっと美味しい。氷川が宣言すると、横峰は目をまたたいて、肩を落とした。くすくすと笑う氷川の肩を軽く小突く。
「相変わらずいい性格してんな……忘れそうだったよ、そうだ、こういう人だったよ」
「ごめん、ごめん。横峰くんは何にするの?」
「俺も同じにする。もう考えんの面倒だわ」
 横峰は言うほど疲れた様子もなく券売機に向かう。その横に並んで、短い列についた。彼を動揺させるのは気分が良い。性格が悪いし子供じみているとも思うが、普段は落ち着いている横峰が、自分の言葉や態度ひとつで平静を崩すのは、愉快というよりも嬉しいものだった。
 食券を購入し、カウンターで食事を受け取る。正月に実家で食べたものとは異なる料理に、自然と顔がほころんだ。適当に席を取って、箸を手にする。
「美味しそう。いただきます」
 ぱきりと箸を割る音が二膳分響いた。
 新しい料理は、いつでも面白い。新潟県民は本当にこんな料理を新年に食べているのだろうか。考えながらしばし食べ進めて、氷川はふと手を止めた。横峰が顔を上げ、難しい表情で感想をこぼす。
「美味いけど、これ、いくらが半生になるな」
「そうだね……ちょっと変わったお雑煮だよね。なんか……なんか……悪くないけど、なんか違う」
 やはり、いくらは軍艦巻きや海鮮ちらし寿司がいい。考えてみれば、茶漬けやパスタなどに使用してあるものもあまり得意ではなかった。これは純然たる好みの問題だが、これではない、という感じがしてしまう。首を捻りながら食事を進めていると、横峰が苦笑した。
「氷川くんはあれだ、意外と保守的だね」
「え、そうかな。好き嫌いの話じゃない?」
「悪くないけどこれじゃない、ってのは、新しくて面白いし悪くない、とも言えるじゃん。でも、そうならないんでしょ」
「そうだけど、新しくても美味しかったらいけるって思うよ。そこまで凝り固まってない」
 批判されたのではないと分かっているが、ついむきになって言い返してしまう。横峰が箸を置いて、首を傾げた。
「そうかな、堅実ってことでもあるから、悪くないと思うけど」
「だからそうじゃなくて、好みの……」
 言い募ろうとして、氷川は口を閉じた。話が噛み合わないのもさもありなん、横峰は意地悪く唇の端に笑みを刻んでいる。先刻の仕返しというわけだ。
 軽く横峰を睨め付け、話を切り上げて食事に意識を集中させることにする。椀を空にしてから、横峰に視線を向けた。
「そういえば、一日には電話ありがとう。お陰で俺も初日の出が見れた」
 何もなかったかのように話題を切り替えた氷川に、横峰もそれ以上引きずることなく応じてくれる。
「叩き起こして悪いことしたかなって思ってたけど」
「どうせ出かける用事もあったから、全然だよ」
「なら良かった。あ、そうだ、写真」
 思い出したように横峰が声を上げる。そう、ご来光を撮った写真を見せてくれるという話だった。
「撮影したのって、カメラ? 電話してたんだからスマホじゃないよね」
「うん。インスタに上げてあるから、アドレス教える」
「折角だから一緒に見ようよ、で、話も聞かせてよ」
 氷川には夜間登山の経験などない。行ってみようかと考えたこともない。その意味では確かに横峰は冒険者だし、氷川は後方で待機している保守的な人間なのかもしれない。だから閉じた場所に暮らす村人が旅人の経験談をねだるように、横峰の話を聞きたいと思うのかもしれない。
 しばし検討する間を空けて、横峰が頷いた。
「わかった。今から?」
「でもいいし、明日でもいいし……あ、明日のがいいかな。英語の課題で不安な所があるんだよね、ついでに見て貰えない?」
 総合成績順位において、横峰は氷川よりも上にいる。特に文系を得手としていて、理数系が多い学内では頼りになる存在だ。あっけらかんとお願いを追加した氷川の背を叩いて、横峰が呆れたように目を眇めた。
「いいけど、段々図々しくなってきたね」
「ごめん、気に障ったなら謝る」
「いや、悪くないよ」
 横峰がどことなく嬉しそうに目を細める。僅かに優越感の滲む表情を真正面から見返して、氷川は息を止めた。

 赤味噌の煮汁の中で泳ぐ餅をつつく。角のない丸い餅は、関東では珍しい。所変わればというやつで、地域によって内容が変化するのは何もカップ麺だけではないらしい。
「赤だしって言ったら名古屋なのに、名古屋はすまし汁なんだよな」
 同じものを食べている横峰が、不思議そうに視線を上げる。氷川の正面に座った大原が眉を跳ね上げた。
「それを偏見、って言うんだ」
 冷めた声で切り捨て、大原がご飯の椀を手に取った。
 午後から写真を見て、課題に手を着ける前にと、少し早い時間だが昼食を摂りに来ていた。お礼を兼ねて、今日は氷川の奢りだ。大原はたまたま一緒になっただけだが、彼が一人で行動しているのは珍しい気がしなくもない。
「ああ、大原くんは一家言あるんだっけ? 静岡は名古屋文化圏だもんな」
「浜松辺りはそうでも、静岡市は違うって。誰もが味噌カツ好きだと思ったら大違いなんだっつの。だいたい、それ言うなら山形もすまし汁じゃん、そっちも突っ込まないとさって話。ま、富士山麓に生まれて育ってそのまま山登りが趣味になっちゃった素直な横峰には分かんないかもしれないけど?」
 上機嫌な笑顔で、大原が定食に手をつける。あからさまな嫌味に、横峰が顔をしかめた。
 大原と横峰は特に仲が悪いわけではない。ただ、山梨県と静岡県の富士山所有権争いを形式的に持ち越して、ささやかな口論劇を演じてみせることがあるだけだ。そういう御国自慢めいた感覚は氷川にはないので、面白くて、少しうらやましい。とはいえ、食事中にまで口論を展開するのは頂けない。
 氷川は口の中のものを飲み込んでから、口を挟んだ。
「大原くん味噌カツ好きじゃないの? 名古屋のご飯美味しくない?」
「や……あの甘い感じがいまいち」
 横峰の反撃を予想していただろう大原が、虚を衝かれた表情で答える。川口同様、彼も氷川には甘く、少しやりづらそうな答え方が、失礼だが面白い。
「確かに手羽先も、櫃まぶしっていうか鰻の蒲焼きも甘辛いもんね。照り焼きとか、おせちの伊達巻きとかも苦手?」
「え、うん」
「そうなんだ、俺は甘いおかずも平気だけど、苦手って人もいるよね。横峰くんは甘いものも好きみたいだけど」
「甘いお菓子は携行食になるから、食べ慣れたってとこかな」
「俺もお菓子は好きだよ。おかずだと苦手なだけ」
 苦笑した大原が、大根の漬け物の小鉢をそっとトレイの端に寄せる。手のつけられていない小鉢を、横峰が手元に寄せた。
「おかげで俺は奈良漬けやべったら漬けにありつけるってわけ」
「……なんだかんだで、仲良いよね、二人とも」
「まあ、それなりに」
「隣県のよしみで」
 濁した大原に、横峰も頷く。それを受けて、大原が指先で顎を叩いた。
「去年はクラスも一緒だったし」
「大原くん外部組だったの?」
 如水学院は高等科からの入学も受け入れているものの、そのままでは学習進行度に差があるというとで、一年生の間は内部進学組と外部入学組でクラスを分けている。二年生から転入した氷川のような存在は、同程度に学習を進めている前提で受け入れられるが、高校入試を経て入学した生徒は異なる。他の中高一貫から受験した生徒もいれば、地元の公立中学から受験した生徒もいる。その履修の差をなくすためのシステムだ。とはいえ、外部生と内部生でクラスを区切られれば、よそ者扱いされていると感じてもおかしくない。結果、外部生同士は結束が強くなる傾向があり、縦割りの体育祭でも好成績を収めやすい傾向があるらしい。これはもちろん、聞いた話だ。氷川は体育祭に参加していない。
 大原が外部生ならば、横峰と親しいのも頷ける。内部生である川口たちと行動を共にしていることが多いせいで気付かなかった。驚きを隠さない氷川に、大原が苦笑した。
「見えない?」
「いつも川口くん達といるからさ、長い付き合いなのかと思ってた」
「ああ、そういうこと。白沢と赤田は好きなバンドが一緒で、川口くんは……川口くんはずっと話してたくなるんだよね」
 照れたように目尻を染めて、大原がそっと囁く。確かに白沢、赤田、大原の三人は洋ロックにとても詳しかったから、話は合うだろう。だがそれにも増して川口の存在が重要らしい。赤田だけではないということだ。
「確かに、川口くんは頭良いし、話してて楽しい人だよね」
「そう、それに優しいし」
「優しい、の? あの人。どっちかっていうと怖いって言うか」
 怪訝そうな表情で、横峰が問い返す。朝は眠そうにぼんやりしており、昼間は比較的物静かで、遊びに行っても淡々としている。映画の話は楽しげに活き活きとしているが、ひとたび揉め事が勃発すれば舌鋒鋭く相手を追い詰め、ディスカッションともなれば相手を完膚無きまでに叩きのめすことを辞さない川口は、確かにあまり優しい人には見えない。
 大原は眉を跳ね上げ口を開く。しかし何も言うこと無く、溜息をついた。お茶を飲んで、横峰に視線を向ける。
「川口くんは待っててくれるんだよ。上手く出来ないことがある時、時間がかかる時、決められない時。遅いって文句言うこともあるけど、待っててくれる。だから好きなんだ」
 大原は憧憬を隠しもせず、幸せそうに微笑んだ。ここまでの信頼と好意を抱いているからこそ、大原は当たり前のように川口の近くに侍っていられるのだろう。それを平然と受け止める川口は、思う以上に器が大きい。
 横峰は少し引いたような表情で、そう、と頷いている。自分も似たような表情になっているだろうと予測しながら、氷川は唇の端を上げた。
「いい人だよね、川口くん」
「ね、この学校入って良かったって思ったもん」
 大原が目を細めて、唇を緩ませる。その頭に、音も無く近付いてきていた人物が手刀を落とした。
「いっ……なっ……川口くん!」
「おまえ、恥ずかしい」
 目元を赤く染めた川口がそうぼやいて、大原の隣に座る。トレイを二枚持った赤田が、当たり前のように川口の前と、その隣に盆を置いた。ごく普通に面倒を見る赤田も凄いが、それを当たり前に受け入れている川口も大物だ。大騒ぎする三人――正確には、騒ぐ赤田と大原と、二人を一喝する川口――を眺めつつ、氷川は椀を空にした。横峰も食べ終わったようだ。
「じゃ、俺たちはお先に。またね」
「ああ、またな」
 目を上げて答える川口に続いて、赤田と大原が口々に返事をする。すぐに賑やかに話し始める声を背に、返却口に向かう。横峰が疲れたように嘆息した。
「やっぱり俺には分かんないわ。無愛想じゃん」
「んー、あれ、寝起きだからねえ」
「起きんの遅いのか……」
 時刻は十二時を過ぎた所。そろそろ生活サイクルを直さないと、新学期が辛くなる頃合いだった。
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