女だからって舐めないで

選んだ未来

　学院の庭は、すっかり修復を終えていた。
　青い空の下、生徒たちの笑い声が響く。
　かつての戦いが嘘のように、平和な日常が戻っていた。

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　私は式典の壇上に立っていた。
　学院を守った功績を称える場だというが、どうにも落ち着かない。
　けれど、壇上から見える景色は胸に刻まれるほど鮮やかだった。

（ここまで来たんだ。女だからって冷遇されてた私が──）

　その感慨に浸る間もなく、式典が終わる。
　私は深呼吸をして、待ち合わせの場所へ向かった。

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　◇◆◇

　学院の裏庭。
　風に花びらが舞い散る中、二人が待っていた。

　ひとりは、誠実な瞳で私を見つめるレオン。
　もうひとりは、扇子を手に余裕の笑みを浮かべる先生。

　どちらも、私にとってかけがえのない存在。
　けれど──。

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　私は一歩前へ踏み出した。

「私……やっと気づいたの」

　胸に手を当てる。
　戦いの中で、泣いて、笑って、必死でもがいて──最後まで支えてくれた人。

　視線を上げて、その人を見つめた。

「私は……あなたと共に歩きたい」

　その瞬間、花びらが風に舞った。

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　選ばれた相手は、微笑みながら私を受け止めてくれた。
　その表情を見たとき、胸の奥にあった迷いはすべて消えていた。

（これが、私の答え──）

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　学院の空は高く澄んでいた。
　もう跡継ぎかどうかなんて関係ない。
　私は私として、この未来を選んだのだ。

　新しい日々が、静かに始まっていく。






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最後はそれぞれのルートエンドを用意してます