青の時間

高宮 摩如(たかみや まこと)

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ー第1部ー 出会いと崩壊

ー第5話ー ただ求め合うままに

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僕の家、僕の部屋。そこに僕一人、傍目ではぼぅとしている様に見えると思う。
実際自分の手をただじーと見ているだけではそうとしか見えないと思う。
まだあの時の感覚が残っている。いや、だんだん強く感覚となっているように思う。
彼女の膨らみの柔らかさ。下着越しとはいえ、異性の秘部に触れたという事実。
駄目だと判っていても、駄目だと思っていても。欲求が理性に勝とうとしている。
まさに、してやられた。だった。彼女は現在、僕に対してセックスを望むような事は口にしていない。約束通りに。
けど、今度は僕が彼女とのセックスを望み始めている。
彼女の行動鑑みて見ればそう仕向けられ、そして僕はその狙い通りになっているという事になる。
現在早朝。夏休みの宿題もまだ終わっておらず。もう少し後になれば彼女はここに来る。
けど宿題が終わったとしても彼女はここに来続けると思う。
彼女にとっての最大の目的。僕とセックスをするという目的はまだ達成されてはいない。
そしそそう簡単には諦めはしないと思える。あんな大胆な事をしたんだからそう考えるのが当たり前に思えた。
そしてその時間になった。彼女は必ずインターフォンを鳴らし、丁寧な挨拶をしてから家の中に入って来る。
でもそこでいきなり驚く事になる。全体的に黒のワンピース。使われているレースも多めに見える。
僕の中の警戒心が強くなっていく。彼女が僕を挑発していると思えたから。それ位彼女らしくない服装だった。
けど意外にもそこからは普通だった。僕の部屋に入り、そしてただそのまま宿題の片付けに入る。
何かしてくると思っていたので拍子が抜けた。けど油断は出来ない。
そして夕方いつもなら彼女が帰る時間。尤も今のところそうだからそう思っているだけとも言える。
初日の不意討ちもあり、僕は彼女の前で寝転ばないようにしていた。
けど、この日は彼女の方から僕の方へと近づいて来ていた。一気に緊張感が強くなるのを自覚する。
けど彼女がお互いにキス出来る位まで近づいて来るとだんだんと理性が情けなく崩れていく。
「うんぐっ」
彼女の甘い香りが鼻に届く。するとどうしても僕の理性は無防備になる。
離れてほしい、けど言葉に出来ない。そうぐだぐだと考えていた事もあって気付けなかった。
彼女は僕の両手を取り、自分の胸へと当てていく。
そしてそれは明らかにわざとだった。僕の手を膨らみを揉むように動かす彼女。
抵抗なんて出来なかった。それを望む僕も確かにいたから。
「ねぇ、今度は貴方がして。」
僕の手を離し、穏やかな笑顔で言う彼女。僕はそんな彼女の操り人形になっていた。
「なら、服を脱いで。」
理性は崩壊し、流されるままに僕は言っていた。
そして、驚愕だったのは何の躊躇いも無くワンピースを脱ぎさる彼女。
もしかしたら彼女の覚悟を甘く見ていたのかもしれない。いざ実行となると躊躇うかもと。
でもそこで一つ気付く。服装で攻めを見せていても、下着は彼女らしく単色の無地の地味なもの。
けど、そんな事で安心している余裕なんてなかった。何故ならそれからすぐにに彼女は下着も脱ぎさっていたから。
緊張感が最大にまでなっている。服の上からでもそうだったけど高校生にしては幼い膨らみ。
そしてまだ浅い茂みの秘丘。どちらにしても初めて見た異性の裸。
「ねぇ、貴方も。」
聞こえて来る彼女の甘い声。それがかろじて理解出来ている事。
思考の殆どが機能していない。それをどうにか自覚しても彼女への抵抗へと繋がらない。
実際僕は彼女に流される様に服を脱ぎ、彼女と共に僕のベッドへと引き込まれていく。
でも、そこから続かない。学校の授業で習う性交の知識は結構曖昧なもので、
実践にはあまり役に立たない事が目の前の状況からも理解出来る。
同年代の男子の中にはAVなんかで知識を得ているというのもあるだろうけど僕には不可能な事だった。
お互いに裸になり、お互いにベッドで寝転がっている。それで何も出来ないのはそういう事だった。
そしてすぐ目の前に彼女の顔。その事に緊張しきっているいるもの僕が動けないでいる原因だった。
だからこそ彼女のそれは不意討ちになった。
突然彼女の顔が近付いて来たと思った次の瞬間、互いの唇重なるのを感触で知る。
そしてまた少し彼女のが離れる。僕にとってのファーストキスだった。
「初めてのキス・・だよ。」
彼女の言葉がこの上無く甘く感じられる。そして互いにファーストキスだったと知る。
僕の思考力はより落ちていき、体の自由を確実に失っていく。
それを僕なりの最後の抵抗だと、彼女は思ったのかもしれい。
突然視界がぶれ、元に戻った時には部屋の天井を見ていると知り、体の向きを変えられたと気付く。
そして彼女は僕の秘部の所に移っていた。彼女の目の前に僕の秘部。信じられない程の緊張を覚える。
「貴方がそのつもりなら、私がしてあげる。」
その彼女の言葉で僕の読みが当たったと思えたが、
目の前に全裸の異性が居るというのはそんなすら思考を破壊する程に思春期の男子には刺激的で魅力的だった。
その彼女の表情はどこか挑発的だったが、どこかで緊張感が混ざっている様に見えた。
僕が童貞で、彼女が処女。冷静に考える事が出来れば当然だと思える状況だった。
そしてだからこそ驚いた。彼女が僕のものを口に含みだしたのを見て。
何処でそんな知識を得たのか、けど同時に彼女の本気を感じたように思う。
当然動きに不慣れがあり、時折歯が当たって痛い。
「痛いっ!。歯を当てないで。」
「んはぁっ。御免。」
流石にたまらず言った苦情に謝ってくれる彼女。
このやり取りが自分のしている事を受け入れてくれたと彼女は思ったと思う。
行為自体を止める気は無いようで、すぐにまた僕のものを口に含みだす。
最初は口に含まれる気持ち悪さが強かった。でもだんだんと快楽が重なっていき、快感が勝っていく。
「うっんぐぅっ!。はあぁぁっ。」
抑えられい快感と共に声が上がってしまう。けどそれは長くは続かない。
だけど自慰行為を含めても性行為の経験は浅い。だから簡単に僕は果てていた。
「うぐっ!。」
突然の事で驚いたというのもあったと思う。一気に顔を上げ、苦しそうに噎せる彼女。
その口からは白液が漏れ垂れていた。そして彼女の表情は少しばかり僕を睨んでいるように見えた。
それは互いの性行為の経験の浅さの証明に思えた。
けど、それでも彼女はめげていない。諦めていない。白液をそのまま飲んだのか、すぐに体を起こす彼女。
そして僕の上に乗ると互いの秘部を擦り合う様にしていた。
「うぐっ!」
まだ射精したばかりで痛みの方が強い。けど彼女の方はそれに構う気はないようだ。
尤も、今の彼女はこれでの表情が演技だったのではと思える程緊張していた。
無理もない。今、これから処女を失おうというのだから。でもそこで彼女が何か手にしているのに気付く。
彼女も僕の視線に気付いたのか、体を少し倒し”それ”を僕に近付けてくる。
「あっ!。」
思わず声を上げてしまう。彼女が持っている物が避妊ゴム。コンドームだと知る。
いつもなら用意のいい事でと呆れていたと思う。
けど思考力の殆どを失った僕にそんな余裕は無く。何より欲望の方が思考として勝っていた。
だからこそ彼女が僕のものに避妊ゴムを着けるのも、人生初のセックスに挑もうとしているのも静かに見ていた。
僕が下で、彼女が上。こういうのを騎上位とか言うだっけ?。
そんなどうでもいい事を考え込んでいたせいか、彼女の行動を感触で知る事になってしまう。
僕のものの先っぽが彼女の秘部に飲み込まれている。彼女の生暖かい感覚がそれを教えてくれた。
信じられない程の緊張感が僕の中を走る。一方の彼女はもうすでに痛みを感じているのか、表情を歪めていた。
けど、それが彼女の決意。覚悟だったのかもしれない。
そこから一気に僕のものを飲み込むべく腰を下ろしていく彼女。
この体勢だからこそ、その光景をはっきりと見ることになった。
そして彼女の表情はここまで強引な事をした代償なのか、強い痛みを感じている様に見えた。
「痛いの?。」
「うん。少し・・・どっちかと言うときつい。・・それが、しんどい。」
息も絶え絶えに言う彼女。少し不安に思えてくるものでもあったが、
それからすぐに自分の体を倒し僕の唇へとキス。それで不安は消え去っていた。
ただそれも短い間で、すぐに体を起こし「おめでとう、これで共犯だよ私達。」と勝ち誇った様に言う彼女。
けど、今更後悔なんて無いしくやしくもない。それ以上に気になっていたのはお互いの秘部。
僕も彼女も陰毛が少なくわりと結合部分がしっかりと見えている。
その事にいやらしさを覚え、緊張を忘れる程に興奮していた。
そして彼女は腰を上下に動かし初めた。まるで電気に感電したような感覚。けどそれは痛みではなく快感。
「はっ、はぁぁ。」
彼女の甘い吐息が聞こえて来る。その姿を見てやはり思ってしまう。
まだ幼いとしか言えない膨らみ。腰辺りのくびれもまだ浅い様に思える。
まるで年下の女の子とセックスしているみたいだ。伝わってくる快感の中で僕はそう思っていた。
けどその時間は長くは続かなかった。経験の浅さ故。僕は短い時間で果て、彼女も一回で満足していた。
「もうしないの?。」
「今日は、ね。けどこれかも私達は”共犯”だよ。」
その彼女の言葉の通り、この関係はその後もずるずると続いた。夏休み中も、その後も・・・・・。
それから僕達の居場所は学校の屋上から僕の部屋になっていた。性の快楽に溺れる為に。
ただ毎日の分の避妊ゴムを買うという訳にはいかず、そういう時は互いの気持ち良い所を撫で合う事にしていた。
特に僕がはまったのは彼女の座った状態で彼女のスカートの中に顔を突っ込むという行為。
スカートを着けたままが故に感じられる彼女の香り。そして唇で感じる下着越しの彼女の秘部。
それがたまらなく好きになっていた。尤も、彼女の方は少し嫌そうにしていたけど。
そして僕は気付いていなかった。気付こうともしなかった。自分がすっかり”堕ちてしまっている”事に。
彼女との関係は恋人という訳じゃない。ただ彼女の思惑に乗っただけ。
自分の欲望、彼女の誘惑に負けて堕ちて、流されて・・・・・・。
そんな馴れ合いの関係は何時か終わる。必ず、絶対に。その事に僕は気付くべきだった。
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