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藍祐介と神野樹
最後の授業
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朝、いつものように教室に行った。
教室で少しマール先生の話を聞いた後に、魔法の練習のため訓練室へと向かう。
この生活にも大分慣れてきたかな。
「今日でとりあえず一属性は終わりだからね!気合入れていこー!」
どうやら、今日でもう一属性の魔法訓練は終わるようだ。
ってことは、つまり。
「いやあ、寂しくなるけど次からは他の先生に教えてもらってね!皆は二属性ぐらい簡単に扱えるはずだから!」
マール先生ともお別れになってしまう、そういう事だ。
周りから、寂しいとか悲しいとか、そんな声が聞こえる。
「はは、まあまた会えるから!……それじゃ、最後だし上級魔法いっちゃおうか!」
そうマール先生が言うと、打って代わりクラスメイトは活気づいたようだ。
僕も頑張らないと。
―――――――――――――――
クラスメイトも僕達も、上級魔法がどんなものか分からなかった。
だからこそ、今までにない魔法という期待がクラスメイトを沸かせてるんだろう。
「さて、今日教えるのは……『ホーリーベール』。実際にやってみるね!」
そう言うと、マール先生は目を瞑った。
「『聖なる光よ、今我の鎧と成りて――我を守りたまえ』」
マール先生の杖が、これまでにない程輝き、溢れた光はマール先生を包んでいく。
「『ホーリーベール』」
詠唱が完了すると同時に、一瞬光が鎧のような形に変化したと思えば、すぐに消えて微かの光が残り、ばらけていく。
最終的にマール先生に薄く光の衣が纏っている状態になった。
「……ふう、これが『ホーリーベール』だよ、まあ見ただけじゃよく分からないよね……そうだな、今まで教えた攻撃呪文、なんでもいいから私にぶつけてみよー!」
ちょっと考える様子を見せたと思うと、そんな事を言うマール先生。
クラスメイトも動揺しているようだ。
「はは、今までのテストだと思って、ほら!」
マール先生がそう言うと、遠慮しがちに一人のクラスメイトがホーリーアローを放った。
勢いはないものの、その矢はまっすぐにマール先生の方向へ。
「うんうん、正確で良いホーリーアローだー!」
余裕そうにそう言うマール先生。
先ほどまで向かっていた光の矢は、光のベールに当たった瞬間光の粒子となっていた。
「ふふ、さあもっともっと!私の鎧を剥がせるかな?」
その挑発の台詞に、遠慮しがちなクラスメイトも沸く。
「ホーリーブラスト!」
「ホーリーアロー!」
「ホーリーボール!」
「ホーリーカッター!」
「ホーリーウィンド!」
光の砲弾、矢、球、刃、風。
10名程の口々の詠唱は、全てが発動しマール先生へと襲っていく。
―――――――――――――
「……はあ、はあ」
全員が絶え間なく魔法を発動し、早1分は経っただろう。
クラスメイトはこれまでになかった連続の詠唱により、疲れて止める。
一人、また一人と魔法の発動が終わり眩しい光が消え、やがてマール先生の姿が見えてきた。
「……」
少しやりすぎた、そんな空気が流れる。
「――――はっはっは、まだまだだね!」
そんな雰囲気を壊すように、そう言いながら現れるマール先生。
……マール先生の周りには、未だに光のベールが纏われていた。
「これで、この魔法がどんなのか分かったかな?」
唖然とするクラスメイトは、頷くのみだ。
「まあもっと詳しく言うと、光のベールが自身を害する攻撃から守ってくれる便利な魔法だね」
あれだけの魔法を受けて、光のベールは未だ有る。
「ただ、この魔法の真価は――やって見せようか」
クラスメイト達を見回して、そう告げた直後。
「光よ、幾多の槍と成りて――聖天の裁きを……『ホーリーレイン』!」
何かの魔法の詠唱を完了させたマール先生。
こんな魔法は……まだ習っていない。
マール先生の杖は、これまで見たことのない程に輝いていた。
「さて、上を見てごらん」
マール先生がそう言うと共に上を見上げるクラスメイト達。
「な、なんだよあれ」
「おい……落ちてくるぞ!」
見えたのは、天井を埋め尽くすように、光で構成された1メートル程の大量の槍。
そしてそれが今、僕達の所へ落ちてくるのも。
「『ホーリーベール』」
微かに聞こえたマール先生の詠唱は……槍が床へ突き刺さる轟音、衝撃ですぐに消えた。
「……ふふ、皆分かったかな?」
光の槍が至るところに床に突き刺さっている壮絶な風景なのにも関わらず、無傷で僕達は立っている。
一人ずつ光のベールを纏っているのが、その答えを示していた。
「ホーリーベールの真価は、自分以外の多数の人に光のベールを付与出来るという事、これがどれだけ役に立つ事かは分かるよね!」
頷くクラスメイト達。
確かにこんな魔法があれば、一緒に戦うとなった時安心出来るだろうな……。
「聖属性魔法は特に、こんな補助魔法と呼べるものが多いんだ!ホーリーベールは、本当にその中の一部だからね!」
魔法は、僕の思っている以上に数が多いんだろう。
そんな中で、補助魔法として有用な聖属性魔法を高めていくのは、僕がするべき事な気がする。
その、藍君の為に……
「よし!それじゃ頑張ろー!」
――――――――――――――――――――
あれから、もう日が沈む手前の時間になっただろう。
ホーリーベールは、イメージするとして簡単ではない。
聖属性の魔力を、害する攻撃を防ぐ性質に変換し、それを鎧のような形に。
その後はその鎧をベール状にまた変換して完成。
一回鎧の形にするのは、護るというイメージを強くするためであり、それを省略すると……強度が落ちてしまうとのこと。
クラスメイト全員が、ホーリーベールを完成するのに時間はかかった。
それでもまだ二時間程度、それより難しいのは……自身以外の相手にベールを付与すること。
やっと出来たと思えば、ホーリーアローでベールが消えてしまったり。
初めての『補助魔法』と呼べるホーリーベールは、本当に難しかった。
「まあこのベールの強度や数は、君達のセンスや努力で増えていくよ」
そう言うマール先生の域に達するのは、当分先になりそうだ……そんな気がする。
でもクラスメイト全員が、マール先生の指導により大分出来るようになった。
「さて、それじゃ……名残惜しいけど、今日で基本の聖属性の授業は終わりー!」
本当に、マール先生は良い先生だ。
教えるのも上手いし、面白いし、こっちも元気になる程に元気だ。
クラスメイトも同じ考えらしく、授業が終わるのも悲しい様子。
「……最後に、ちょっといいかな」
見回して、口調を変えてそう言うマール先生。
「覚えてて欲しいのが、魔法は攻撃する事だけじゃなくて、大事な人を守る事も出来るという事。それだけは、君達に覚えていてほしい」
真剣な眼差しで僕達にそう言った後、解いて笑う。
「なんでこんな事言うかって、私が魔法を学んだ理由は後者なんだ。そして、それが理由で良かったと思ってるから。はは、それから面白さも知って今に至るんだけど……」
マール先生も、大事な人が居るんだろう。
それを守れる手段とする魔法があるとするなら、僕もそんな魔法の方が使いたいと思う。
「勿論人によって色々、真反対の人もいるんだけど。それも良いと思うんだ。けど、もし誰かを守りたい、助けたい、そんな魔法を使いたいと思うなら――私は力になるよ。……それじゃ、お疲れ様!」
そう言って、マール先生は締め括った。
僕も、魔法で藍君を……そう決意する。
そのためにマール先生には、これからもお世話になってしまうかもしれない。
「……よ!今までお疲れ様だね!」
僕が考えていると、いつものようにマール先生から声をかけられる。
ただ、今回は何か違う、そんな感じがする。
「何か、あったん、ですか?」
そう、問いかけてみた。
「はは、鋭いねえ……急だけど、いいかな」
そう、真面目な顔で言うマール先生。
「……藍君が、王宮から追放されることになったんだ」
〈――「ただ、これでもし何もなかったら……この王宮からは出ていってもらいます。」――〉
マール先生の言葉と共に、あの時のマーリンさんの台詞が思い出される。
まさか、本当に。
……一体藍君はどうなるの?ここからいなくなるって――僕は――
「……」
僕は、頭が真っ白で、ろくに考えが纏まらなかった。
「――あのね、今から言う事は、本当にただの助言。そう受け取って欲しいんだ」
僕の混雑した頭を覚ますように、僕にそう言うマール先生。
「回復魔法を一番上達させる方法。……分かる?」
その唐突な問に、僕は答えを出す事は出来なかった。
そしてそれが、僕がこれからすべき事、そうマール先生は言っているんだろう。
しばらくしてから、僕の目をしっかり見て、マール先生は口を開いた。
「答えは――君が一番大事な人の、側にいる事」
そう言う、マール先生。
僕が、するべき事が――――分かった。
教室で少しマール先生の話を聞いた後に、魔法の練習のため訓練室へと向かう。
この生活にも大分慣れてきたかな。
「今日でとりあえず一属性は終わりだからね!気合入れていこー!」
どうやら、今日でもう一属性の魔法訓練は終わるようだ。
ってことは、つまり。
「いやあ、寂しくなるけど次からは他の先生に教えてもらってね!皆は二属性ぐらい簡単に扱えるはずだから!」
マール先生ともお別れになってしまう、そういう事だ。
周りから、寂しいとか悲しいとか、そんな声が聞こえる。
「はは、まあまた会えるから!……それじゃ、最後だし上級魔法いっちゃおうか!」
そうマール先生が言うと、打って代わりクラスメイトは活気づいたようだ。
僕も頑張らないと。
―――――――――――――――
クラスメイトも僕達も、上級魔法がどんなものか分からなかった。
だからこそ、今までにない魔法という期待がクラスメイトを沸かせてるんだろう。
「さて、今日教えるのは……『ホーリーベール』。実際にやってみるね!」
そう言うと、マール先生は目を瞑った。
「『聖なる光よ、今我の鎧と成りて――我を守りたまえ』」
マール先生の杖が、これまでにない程輝き、溢れた光はマール先生を包んでいく。
「『ホーリーベール』」
詠唱が完了すると同時に、一瞬光が鎧のような形に変化したと思えば、すぐに消えて微かの光が残り、ばらけていく。
最終的にマール先生に薄く光の衣が纏っている状態になった。
「……ふう、これが『ホーリーベール』だよ、まあ見ただけじゃよく分からないよね……そうだな、今まで教えた攻撃呪文、なんでもいいから私にぶつけてみよー!」
ちょっと考える様子を見せたと思うと、そんな事を言うマール先生。
クラスメイトも動揺しているようだ。
「はは、今までのテストだと思って、ほら!」
マール先生がそう言うと、遠慮しがちに一人のクラスメイトがホーリーアローを放った。
勢いはないものの、その矢はまっすぐにマール先生の方向へ。
「うんうん、正確で良いホーリーアローだー!」
余裕そうにそう言うマール先生。
先ほどまで向かっていた光の矢は、光のベールに当たった瞬間光の粒子となっていた。
「ふふ、さあもっともっと!私の鎧を剥がせるかな?」
その挑発の台詞に、遠慮しがちなクラスメイトも沸く。
「ホーリーブラスト!」
「ホーリーアロー!」
「ホーリーボール!」
「ホーリーカッター!」
「ホーリーウィンド!」
光の砲弾、矢、球、刃、風。
10名程の口々の詠唱は、全てが発動しマール先生へと襲っていく。
―――――――――――――
「……はあ、はあ」
全員が絶え間なく魔法を発動し、早1分は経っただろう。
クラスメイトはこれまでになかった連続の詠唱により、疲れて止める。
一人、また一人と魔法の発動が終わり眩しい光が消え、やがてマール先生の姿が見えてきた。
「……」
少しやりすぎた、そんな空気が流れる。
「――――はっはっは、まだまだだね!」
そんな雰囲気を壊すように、そう言いながら現れるマール先生。
……マール先生の周りには、未だに光のベールが纏われていた。
「これで、この魔法がどんなのか分かったかな?」
唖然とするクラスメイトは、頷くのみだ。
「まあもっと詳しく言うと、光のベールが自身を害する攻撃から守ってくれる便利な魔法だね」
あれだけの魔法を受けて、光のベールは未だ有る。
「ただ、この魔法の真価は――やって見せようか」
クラスメイト達を見回して、そう告げた直後。
「光よ、幾多の槍と成りて――聖天の裁きを……『ホーリーレイン』!」
何かの魔法の詠唱を完了させたマール先生。
こんな魔法は……まだ習っていない。
マール先生の杖は、これまで見たことのない程に輝いていた。
「さて、上を見てごらん」
マール先生がそう言うと共に上を見上げるクラスメイト達。
「な、なんだよあれ」
「おい……落ちてくるぞ!」
見えたのは、天井を埋め尽くすように、光で構成された1メートル程の大量の槍。
そしてそれが今、僕達の所へ落ちてくるのも。
「『ホーリーベール』」
微かに聞こえたマール先生の詠唱は……槍が床へ突き刺さる轟音、衝撃ですぐに消えた。
「……ふふ、皆分かったかな?」
光の槍が至るところに床に突き刺さっている壮絶な風景なのにも関わらず、無傷で僕達は立っている。
一人ずつ光のベールを纏っているのが、その答えを示していた。
「ホーリーベールの真価は、自分以外の多数の人に光のベールを付与出来るという事、これがどれだけ役に立つ事かは分かるよね!」
頷くクラスメイト達。
確かにこんな魔法があれば、一緒に戦うとなった時安心出来るだろうな……。
「聖属性魔法は特に、こんな補助魔法と呼べるものが多いんだ!ホーリーベールは、本当にその中の一部だからね!」
魔法は、僕の思っている以上に数が多いんだろう。
そんな中で、補助魔法として有用な聖属性魔法を高めていくのは、僕がするべき事な気がする。
その、藍君の為に……
「よし!それじゃ頑張ろー!」
――――――――――――――――――――
あれから、もう日が沈む手前の時間になっただろう。
ホーリーベールは、イメージするとして簡単ではない。
聖属性の魔力を、害する攻撃を防ぐ性質に変換し、それを鎧のような形に。
その後はその鎧をベール状にまた変換して完成。
一回鎧の形にするのは、護るというイメージを強くするためであり、それを省略すると……強度が落ちてしまうとのこと。
クラスメイト全員が、ホーリーベールを完成するのに時間はかかった。
それでもまだ二時間程度、それより難しいのは……自身以外の相手にベールを付与すること。
やっと出来たと思えば、ホーリーアローでベールが消えてしまったり。
初めての『補助魔法』と呼べるホーリーベールは、本当に難しかった。
「まあこのベールの強度や数は、君達のセンスや努力で増えていくよ」
そう言うマール先生の域に達するのは、当分先になりそうだ……そんな気がする。
でもクラスメイト全員が、マール先生の指導により大分出来るようになった。
「さて、それじゃ……名残惜しいけど、今日で基本の聖属性の授業は終わりー!」
本当に、マール先生は良い先生だ。
教えるのも上手いし、面白いし、こっちも元気になる程に元気だ。
クラスメイトも同じ考えらしく、授業が終わるのも悲しい様子。
「……最後に、ちょっといいかな」
見回して、口調を変えてそう言うマール先生。
「覚えてて欲しいのが、魔法は攻撃する事だけじゃなくて、大事な人を守る事も出来るという事。それだけは、君達に覚えていてほしい」
真剣な眼差しで僕達にそう言った後、解いて笑う。
「なんでこんな事言うかって、私が魔法を学んだ理由は後者なんだ。そして、それが理由で良かったと思ってるから。はは、それから面白さも知って今に至るんだけど……」
マール先生も、大事な人が居るんだろう。
それを守れる手段とする魔法があるとするなら、僕もそんな魔法の方が使いたいと思う。
「勿論人によって色々、真反対の人もいるんだけど。それも良いと思うんだ。けど、もし誰かを守りたい、助けたい、そんな魔法を使いたいと思うなら――私は力になるよ。……それじゃ、お疲れ様!」
そう言って、マール先生は締め括った。
僕も、魔法で藍君を……そう決意する。
そのためにマール先生には、これからもお世話になってしまうかもしれない。
「……よ!今までお疲れ様だね!」
僕が考えていると、いつものようにマール先生から声をかけられる。
ただ、今回は何か違う、そんな感じがする。
「何か、あったん、ですか?」
そう、問いかけてみた。
「はは、鋭いねえ……急だけど、いいかな」
そう、真面目な顔で言うマール先生。
「……藍君が、王宮から追放されることになったんだ」
〈――「ただ、これでもし何もなかったら……この王宮からは出ていってもらいます。」――〉
マール先生の言葉と共に、あの時のマーリンさんの台詞が思い出される。
まさか、本当に。
……一体藍君はどうなるの?ここからいなくなるって――僕は――
「……」
僕は、頭が真っ白で、ろくに考えが纏まらなかった。
「――あのね、今から言う事は、本当にただの助言。そう受け取って欲しいんだ」
僕の混雑した頭を覚ますように、僕にそう言うマール先生。
「回復魔法を一番上達させる方法。……分かる?」
その唐突な問に、僕は答えを出す事は出来なかった。
そしてそれが、僕がこれからすべき事、そうマール先生は言っているんだろう。
しばらくしてから、僕の目をしっかり見て、マール先生は口を開いた。
「答えは――君が一番大事な人の、側にいる事」
そう言う、マール先生。
僕が、するべき事が――――分かった。
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