立日の異世界冒険記

ナイトタイガー

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0022.魔法の短剣

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「でも、この短剣はすげえ気に言ったし、欲しいなあ。無理かもしれんけど、いくらなのか聞いてみてくれないか。」
 龍がエルフの女に聞いている間も、健は短剣が気になり、目が話せなかった。
「どうせ売り物にならないし、ただでいいって。その代わりに、たまに研究に協力して欲しいんだって。」
 龍はそろそろ通訳に飽きてきたのか欠伸をしながら言った。
「お~本当か。有難過ぎる。研究ならいくらでも協力するよ。」
 健がそう答えると、エルフの女はその短剣をしまう鞘も渡してくれた。健が短剣をもらった鞘にしまうと、心なしか短剣の輝きがおさまり、健の興奮も少し落ち着いてきた。
「何かまるで短剣が寝たみたいだな。良く分からないけど、さすが魔法の短剣だ。」
 魔法の短剣を腰におさめるベルトも必要だと思ったので、有料で良さげな物を見繕ってもらった。また、服と下着を2セットを選んだ。現実世界から着ている服が非常に汚れているので、その場で着替えさせてもらう。
 その他にも見て回った結果、基本的に上半身だけに身に付ける軽めの防具を購入することにした。ベルト、服、下着、防具で、合計銀貨8枚の支払いであった。とても良い買い物をした。健はとても満足していた。
 健の満足そうな顔を見た龍がついに我慢しきれずに口に出した。
「ねえ、お腹空いたし、僕にも何か食べ物を買ってよ。」
「あ~そうだ、そうだ。ごめん、ごめん。チビ助の好きな食べ物買っていいよ。俺も今軽く食べれる物が1つ欲しいな。あと、今後の旅に役立ちそうな保存のきく食料と水を1週間分も一緒に頼む。」
「本当。ヤッター。」
 チビ助がまん丸いお目々を見開いて喜びを全開にすると、相変わらず非常に可愛い。その勢いで、チビ助は大量の肉と大きめのパンを10個位を選んですぐにその場で平らげてしまった。健もパンを1個食べたが、不思議な風味で非常に美味しく、腹持ちも良い感じだ。その場で食べた分と旅の食料は合わせて銀貨6枚かかったが、妥当な値段に思える。
 健が久しぶりのまともな食事を終え、ひと段落していると、エルフの女が手招きしているのが見えた。
「早速、研究の手伝いをして欲しいんだって。」
「あ~、そう言えばそうだったな。何やるんだろ。」
 健と龍はエルフの女の元に行くと、エルフの女はついて来いと身振りで示し、カウンターの奥のドアを開けて中に入った。ドアの奥は廊下になっており、両側に2つずつと、突き当たりに1つドアがある。エルフの女は、健達を突き当たりの部屋まで連れて来ると、中に招き入れた。
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