ずっと親友だと思っていたのに(康哉編)

カム

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 飲み会は結局俺と康哉が早めに帰ることになって、女の子達は不満を洩らしていた。だけど、トイレから帰った時は佐々木とその友人も楽しそうに女の子と盛り上がっていたから、それほど気にならなかった。多分楽しく二次会でも行っただろう。

 康哉が乗ってきていた車に乗り込んで帰る途中、俺たちはずっと無言だった。久しぶりの康哉の車の助手席だ。もう乗ることはないと思っていた。

 黙っているうちにあっさりと自分のアパートに到着する。

「あのさ……」

 いろいろと聞きたいことはあったけど、口から出たのはこれだけ。

「泊まっていけよ」

 俺の言葉に、康哉はうっすらと微笑んだ。

***

 シャワーを浴びに行って来ると言って、そのまま熱を冷ますように冷たいシャワーを浴びても、当然熱は少しもさめなかった。風呂から上がるとすぐに康哉に抱きしめられて、服も着ないままベッドに押し倒される。
 もしかしたら、康哉は欲求不満でやりたいだけかも……と思ったけど、それは俺もそうなのかもしれない。

 唇に深いキスを落とされて、片手で自身の欲望を刺激されて、気持ち良くて身もだえる。

「……な、何で持ってんの?」
 康哉が持参していたローションとゴムにびっくりして、思わず素に戻ると、
「当然だろ」
と返された。
 当然て何? 女の子とあれこれしようと思ってたのか?
「……こ、康哉女の子と……あっ、寝るつもり……ああっ」
「そうかもな」
「お、俺が好きって……言ってたのに、浮気者」
「お前だってそうだろ?」

 康哉のローション付きの指が、容赦なく体内に押し込まれ、久しぶりに感じた違和感に、思わず声が出た。

「う! ああっ……」
「ごめん。痛かったか?」

 謝りながらも康哉の指が抜ける気配はない。責めるように身体の中をかき回される。当然敏感な部分も擦られて、何とか避けようと思うのに、康哉がそれを許してくれなかった。
 腰が揺れる。声が抑えられない。康哉の前に無防備に全てをさらけ出して、みっともない姿のまま喘ぎ続ける。

「修平……」

 康哉が熱っぽく俺の名前を囁く。前と後ろを同時に刺激されて、頭が変になりそうだ。

「あ、イキそう……も、駄目」

 そう言うと、康哉は恐ろしいことに震える俺自身をパクリと咥えた。

「あ! ちょっと待っ……」

 舌で刺激されてあっさりと限界を迎える。つま先まで痺れるような気持ちよさと、康哉の口に出してしまったという罪悪感。

「……な、なんで」
「ベッドが汚れると洗濯が面倒だから」

 すんなり飲み込んだ康哉は、余裕でそんなことを言った。俺飲むとか無理なんだけど。そういえばこいつ変にきれい好きだった。俺とは感覚がずれてるけど。

 放心状態でそんな事を考えていると、いつの間にかズボンを脱いでいた康哉に両足を抱えられる。ちゃんとゴムを付けてくれている事に感動してしまった。初めてかもしれない。いや、ただの潔癖性か? そんな事ないよな。
 それでつい、乙女みたいな事を聞いてしまった。

「康哉、俺の事好き?」

 康哉は笑って、俺の足の間に身体を進める。

「ムカつくくらい好きだ」

 なんだそれ……と思った瞬間、身体に感じる圧迫感。それにこじ開けられる感覚。

「あ……あああっ」

 康哉はすごくゆっくりと腰を進め、俺が慣れるまで待ってくれた。必死に息をして、なんとか痛みを逃がす。身体の中に康哉の存在を感じる。

「痛くないか?」

 痛いけど、それより刺激が欲しくて首を振る。康哉は思いのままに腰を動かし始めて、狭い部屋の中には俺の声とベッドのきしむ音と、肌がこすれる音だけが響く。

 四カ月前にアニキに受けた特訓を身体が思い出したのか、痛みはすぐに気持ちよさに変わった。全身を血液と共に快感が駆けめぐって、頭の芯が痺れる。

「ああっ……あっ……」

 揺さぶられて喘いでいると、康哉が唇を寄せてきた。触れそうで届かない距離にあるから康哉の髪を掴んで引き寄せ、唇を重ねる。

 一度だけ異世界で康哉に抱かれた時は、疲労と熱であまり覚えていなかった。けど今回は康哉が俺に痛い事や辛いことをしなかったからなのか、康哉が何度か俺の中でイって、気持ちよさそうに瞳を潤ませるのも、俺の涙を舐めとるのも、気を失う事無く眺める事が出来た。



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