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引っ越し
7 そうですかそうですか
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調子に乗ってイチャイチャしたせいで、20階のロビーに到着した時にはフラフラになっていた。もちろん廊下だったからキスしかしていないけど、久々だし幽体じゃない事に興奮しすぎた。忘れかけてたけど、俺一応病み上がりだったよ。
「大丈夫か?」
『大丈夫です』
ルーシェンが心配して支えてくれる。荷物も持ってくれて、機嫌も少し直ったみたいだ。
20階で一般人を追い返す受付のお姉さんや警備の兵士は、ルーシェンの顔を見て即座に扉を開けた。さすが王子様、当然だけど顔パスだ。
扉の先は21階に続く大階段がある。認定式の出待ちで集合してた場所だ。また白い龍に食われたりしないだろうな。
内側にいた兵士だかなんだか分からない男が、ルーシェンから俺のスーツケースを受け取る。王子様に荷物運びはさせられないらしい。
「王子、そちらの方は」
「俺が運ぶ」
運ぶって、俺は荷物か!と思ったらいきなり抱き上げられた。お姫様抱っこというよりは、荷物に近い扱いだ。
『な、何するんですか?』
「シュウヘイ、痩せたんじゃないか?」
ルーシェンは笑ってそのまま歩き出した。何これすごい恥ずかしいんだけど。でも暴れると重いだろうし、仕方なくしがみついて羞恥プレイに耐える。幸い階段を上った先にも、あまり人はいなかった。
認定式のあった広い庭園を通り、正面ではなく左の建物に向かう。今更だけど、王宮ってめちゃくちゃな造りだよな。俺の中で城といえば、洋風のおとぎ話に出てくるような城か、和風の日本の城みたいなパターンしかなかったし、王宮といえばインドにあるような宮殿しか思い浮かばなかったけど、ラキ王国の城はそのどれとも全く違う。
魔法があるせいか、重力とかそういったものを完全に無視して造られているような気がする。悪く言えば子供の作ったブロックのオモチャみたいだ。もちろんそのブロックの素材は黄金や宝石だったりするんだけど。
『ルーシェンの部屋はどこですか?』
「ああ、このあたり一帯は全て俺が使っている」
一帯って……そうですかそうですか。
確かに広場の右側と正面にも、塔や浮き島みたいなものがあるな、と思ってたんだよな。つまり広場に建物が三つ建っている感じ。ルーシェンは左側の建物を全て使っているって事か。建物というよりツリーハウスみたいだけど。
ツリーハウス手前にフィオネさんが待っていた。
「ルーシェン王子、魔物討伐ならびに無事のご帰還おめでとうございます。お召し替えの用意と、お食事や湯浴みの準備が整っております。ミサキ殿の為のお部屋と新しい侍女も……」
「必要ない。侍女は全て下がらせろ」
うやうやしく頭を下げているフィオネさんの言葉をルーシェンは一蹴した。
「王子、ですがお世話をする者が……」
ルーシェンは片手で服のポケットから紙を取り出した。何だろうと覗き込むと、それは埴輪みたいな俺の絵が書かれた号外だった。
「誰かがシュウヘイの情報を外部に漏らした。フィオネ、侍女を全員調べてくれ。中に裏切り者がいるはずだ」
「承知いたしました」
王子怖え。
これやっぱり全然機嫌直ってないや。
「大丈夫か?」
『大丈夫です』
ルーシェンが心配して支えてくれる。荷物も持ってくれて、機嫌も少し直ったみたいだ。
20階で一般人を追い返す受付のお姉さんや警備の兵士は、ルーシェンの顔を見て即座に扉を開けた。さすが王子様、当然だけど顔パスだ。
扉の先は21階に続く大階段がある。認定式の出待ちで集合してた場所だ。また白い龍に食われたりしないだろうな。
内側にいた兵士だかなんだか分からない男が、ルーシェンから俺のスーツケースを受け取る。王子様に荷物運びはさせられないらしい。
「王子、そちらの方は」
「俺が運ぶ」
運ぶって、俺は荷物か!と思ったらいきなり抱き上げられた。お姫様抱っこというよりは、荷物に近い扱いだ。
『な、何するんですか?』
「シュウヘイ、痩せたんじゃないか?」
ルーシェンは笑ってそのまま歩き出した。何これすごい恥ずかしいんだけど。でも暴れると重いだろうし、仕方なくしがみついて羞恥プレイに耐える。幸い階段を上った先にも、あまり人はいなかった。
認定式のあった広い庭園を通り、正面ではなく左の建物に向かう。今更だけど、王宮ってめちゃくちゃな造りだよな。俺の中で城といえば、洋風のおとぎ話に出てくるような城か、和風の日本の城みたいなパターンしかなかったし、王宮といえばインドにあるような宮殿しか思い浮かばなかったけど、ラキ王国の城はそのどれとも全く違う。
魔法があるせいか、重力とかそういったものを完全に無視して造られているような気がする。悪く言えば子供の作ったブロックのオモチャみたいだ。もちろんそのブロックの素材は黄金や宝石だったりするんだけど。
『ルーシェンの部屋はどこですか?』
「ああ、このあたり一帯は全て俺が使っている」
一帯って……そうですかそうですか。
確かに広場の右側と正面にも、塔や浮き島みたいなものがあるな、と思ってたんだよな。つまり広場に建物が三つ建っている感じ。ルーシェンは左側の建物を全て使っているって事か。建物というよりツリーハウスみたいだけど。
ツリーハウス手前にフィオネさんが待っていた。
「ルーシェン王子、魔物討伐ならびに無事のご帰還おめでとうございます。お召し替えの用意と、お食事や湯浴みの準備が整っております。ミサキ殿の為のお部屋と新しい侍女も……」
「必要ない。侍女は全て下がらせろ」
うやうやしく頭を下げているフィオネさんの言葉をルーシェンは一蹴した。
「王子、ですがお世話をする者が……」
ルーシェンは片手で服のポケットから紙を取り出した。何だろうと覗き込むと、それは埴輪みたいな俺の絵が書かれた号外だった。
「誰かがシュウヘイの情報を外部に漏らした。フィオネ、侍女を全員調べてくれ。中に裏切り者がいるはずだ」
「承知いたしました」
王子怖え。
これやっぱり全然機嫌直ってないや。
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