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赤砂の街
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素材が竜。
かなり高い確率で当たっている気がする。
遅れて一人だけ朝食を食べながら(周囲に見守る侍従つき)複雑な気分で卵料理をつついた。
夕食の時の広間ではなくて、景色の見渡せるテラスみたいな場所だ。軽めの朝食とか言われていたのにメニューは豪華で種類が豊富だ。当然といえば当然なんだけど、一人で食べるのはもったいない。
火竜ってどんなビジュアルなんだろう。やっぱり全身が真っ赤で口から炎を吐いたりするのかな。
見たい。素材集めに連れて行ってもらえないだろうか。
……でも危険なんだろうな。俺は足手まといだし。何か能力があればついていけるんだけど。
朝食のあとは、毎朝の日課の治療師さんによる診察と薬。
薬は毎日あって、効能は魔力酔いを軽減したり、毒に耐性をつけたり、心臓によかったりするものらしい。面倒なうえにまずいし効能も副作用も分からないけど、ルーシェンも似たようなものを飲んでるし、もう異世界の王太子妃なんだからと諦めの境地で喉に流し込んでる。
診察のあとは着替え。
今日の衣装はかなりゴテゴテしている。婚約式の時ほどではないけど、頭に冠を乗せてアクセサリーやマントを身につけると、庶民的な顔の俺でもセレブ感が漂うから不思議だ。
ルーシェンと合流すると、ルーシェンもいつもより装飾多めの衣装に着替えていた。かっこよすぎて見惚れる。いや、いつもかっこいいけど。王子オーラが二割増しだな。
「かわいい」
今何かルーシェンが呟いたけど、まさか俺のことじゃないよな。
きょろきょろして周りを確認してみても、何故かみんな頷いてる。きっとあれだな。異世界のかわいいは、日本よりもっと広い意味で使われてるんだろうな。
ルーシェンと二人で飛行部隊や飛行船で働いている人たちの待つ庭へ出ると、待っていた部下達が全員頭を下げて正式な挨拶をしてくれた。
ロベルトさんが全員に厳しい口調で何かを話している間、みんなのオーラを眺める。
今日も色とりどりで、変な色の部下は誰もいない。ただ、視線は逸らすのがマナーだから目は合わないはずなのに、やたらと視線を感じる。そっちに顔を向けるとさっと逸らされるけど。後ろの方にジョシュの姿が見えたので軽く手を振ると、フィオネさんが咳払いする声が聞こえた。
「ミサキ様、人前に出るときにはもう少し緊張感をお持ちくださいませ」
フィオネさん、昔はそのままのあなたでいいのですよとか言ってくれたのに。でも鬼の形相だから反論するのはやめておく。
『すみません。気をつけます』
隣でルーシェンが笑ってる。これから最初の街を訪問するんだから気を引き締めないとな。顔がひきつりそうだ。
俺が朝食とったり準備している間に、浮島は赤砂の街の近郊に到着していた。
浮島の地下部分の出口から外に出ると、街からお迎えに来た赤砂の街の護衛達が角馬を何頭か用意して待っていた。赤砂の街の門の周辺には街の人達がたくさん並んで俺達を待っている。あまりの人数の多さにびっくりだ。ここから角馬にのって門をくぐり、中央にある領主のお屋敷まで向かうらしい。
『いつも誰かに見られるって大変ですね』
小声でぼやくと、ルーシェンも小声で返事をしてくれる。
「皆シュウヘイを見るために集まっているから今回の旅は特に大変だろうな」
『そ、そうですよね……』
王子様の婚約旅行なら、どんな婚約者なのか誰だって気になるだろうな。
「初日だけ頑張ってもらえれば、あとは俺と飛行部隊でなんとかする」
『そういうわけにはいきません』
俺だけ休んでルーシェンを働かせるなんて絶対に嫌だ。オーラが見えすぎて疲れるけど、なんとか見ないフリしてごまかしながらやり過ごそう。
「正直にいうとあまりシュウヘイを人目に晒したくない」
『え?』
「シュウヘイはかわいいから、これ以上誰かに狙われると困る。俺だけのシュウヘイでいて欲しい」
これからパレードが始まるっていうのに、そんな恥ずかしいことをさらっと言うのやめて欲しい。にやけそうになる表情を取り繕うのに困るんだからな。
かなり高い確率で当たっている気がする。
遅れて一人だけ朝食を食べながら(周囲に見守る侍従つき)複雑な気分で卵料理をつついた。
夕食の時の広間ではなくて、景色の見渡せるテラスみたいな場所だ。軽めの朝食とか言われていたのにメニューは豪華で種類が豊富だ。当然といえば当然なんだけど、一人で食べるのはもったいない。
火竜ってどんなビジュアルなんだろう。やっぱり全身が真っ赤で口から炎を吐いたりするのかな。
見たい。素材集めに連れて行ってもらえないだろうか。
……でも危険なんだろうな。俺は足手まといだし。何か能力があればついていけるんだけど。
朝食のあとは、毎朝の日課の治療師さんによる診察と薬。
薬は毎日あって、効能は魔力酔いを軽減したり、毒に耐性をつけたり、心臓によかったりするものらしい。面倒なうえにまずいし効能も副作用も分からないけど、ルーシェンも似たようなものを飲んでるし、もう異世界の王太子妃なんだからと諦めの境地で喉に流し込んでる。
診察のあとは着替え。
今日の衣装はかなりゴテゴテしている。婚約式の時ほどではないけど、頭に冠を乗せてアクセサリーやマントを身につけると、庶民的な顔の俺でもセレブ感が漂うから不思議だ。
ルーシェンと合流すると、ルーシェンもいつもより装飾多めの衣装に着替えていた。かっこよすぎて見惚れる。いや、いつもかっこいいけど。王子オーラが二割増しだな。
「かわいい」
今何かルーシェンが呟いたけど、まさか俺のことじゃないよな。
きょろきょろして周りを確認してみても、何故かみんな頷いてる。きっとあれだな。異世界のかわいいは、日本よりもっと広い意味で使われてるんだろうな。
ルーシェンと二人で飛行部隊や飛行船で働いている人たちの待つ庭へ出ると、待っていた部下達が全員頭を下げて正式な挨拶をしてくれた。
ロベルトさんが全員に厳しい口調で何かを話している間、みんなのオーラを眺める。
今日も色とりどりで、変な色の部下は誰もいない。ただ、視線は逸らすのがマナーだから目は合わないはずなのに、やたらと視線を感じる。そっちに顔を向けるとさっと逸らされるけど。後ろの方にジョシュの姿が見えたので軽く手を振ると、フィオネさんが咳払いする声が聞こえた。
「ミサキ様、人前に出るときにはもう少し緊張感をお持ちくださいませ」
フィオネさん、昔はそのままのあなたでいいのですよとか言ってくれたのに。でも鬼の形相だから反論するのはやめておく。
『すみません。気をつけます』
隣でルーシェンが笑ってる。これから最初の街を訪問するんだから気を引き締めないとな。顔がひきつりそうだ。
俺が朝食とったり準備している間に、浮島は赤砂の街の近郊に到着していた。
浮島の地下部分の出口から外に出ると、街からお迎えに来た赤砂の街の護衛達が角馬を何頭か用意して待っていた。赤砂の街の門の周辺には街の人達がたくさん並んで俺達を待っている。あまりの人数の多さにびっくりだ。ここから角馬にのって門をくぐり、中央にある領主のお屋敷まで向かうらしい。
『いつも誰かに見られるって大変ですね』
小声でぼやくと、ルーシェンも小声で返事をしてくれる。
「皆シュウヘイを見るために集まっているから今回の旅は特に大変だろうな」
『そ、そうですよね……』
王子様の婚約旅行なら、どんな婚約者なのか誰だって気になるだろうな。
「初日だけ頑張ってもらえれば、あとは俺と飛行部隊でなんとかする」
『そういうわけにはいきません』
俺だけ休んでルーシェンを働かせるなんて絶対に嫌だ。オーラが見えすぎて疲れるけど、なんとか見ないフリしてごまかしながらやり過ごそう。
「正直にいうとあまりシュウヘイを人目に晒したくない」
『え?』
「シュウヘイはかわいいから、これ以上誰かに狙われると困る。俺だけのシュウヘイでいて欲しい」
これからパレードが始まるっていうのに、そんな恥ずかしいことをさらっと言うのやめて欲しい。にやけそうになる表情を取り繕うのに困るんだからな。
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