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水曜日、午後10時(リック編)
7 空がおかしい?
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盗賊のアニキはそのまま頭を下げていき、俺の腰骨とか甘噛みしはじめた。そんな所噛むなんて想定外すぎる!くすぐったいのにザワザワした変な感じで、とにかく俺には効果てきめんだ。
おまけにアニキの片手が俺の急所をロックオンしている。いくら異世界ズボンの上からでも、袋をやわやわと揉まれたら平静を装えという方が無理だ。
「あうっ!……この変態、盗賊……」
「あん?何か言ったか?」
「噛みながら話すな……!」
「こいつ、他国の人間みたいだな。どこの言葉だ?」
「ふあっ……ああっ」
アニキが急所を掴んでいるせいで力が出ない。しかも微妙な力加減で、握り潰されるのではないかという恐怖と、揉み込まれる快感が交互に襲ってくる。
「こっちにも集中してくれるかな」
「ううっ……んんーっ……」
混乱しているうちに、背中の男に顎をとられ、半開きの口に舌をねじ込まれた。
「声聞こえねーとつまんねぇな」
「んんっ!?んーっ、んーっ!」
アニキが俺の異世界ズボンの紐を解き、いきなりずり下げた。
下を向けなくて状況が分からないが、太ももと足がスースーする。アニキが一瞬無言になったあと、ついっと俺のはいてる下着を撫でて笑った。
「こいつ、浮気防止下着はいてるぜ。想像以上の淫乱らしい」
口の中をなぶられて、酸欠気味の俺にはアニキの言ってる意味が全く分からなかった。
「はあっ……」
ようやく口を解放されたと思ったら、下着に手をかけられ、あっという間に下半身も解放されてしまった。
俺、この世界に来てから下半身露出しすぎじゃないか?でも俺のせいじゃない。気をつけているのに、何故かいつも脱がされるはめになるんだ。
力が入らず、ろくに抵抗もできずにいると、第三者の声がした。
すぐ近くに三人目の盗賊が立っているのにぞっとする。二人ですでにヘロヘロなのに、これ以上加わったら体力がもちそうにない。せめて二人が終わってからにして欲しい。
「アニキ、スグリのヤツが」
「どうした」
「アジトの方角がおかしいと……あいつ、魔力持ちなんで」
アニキは俺の半立ちのアレを握りながら、スグリと呼ばれた盗賊の方を見た。
「アジトがどうおかしいんだよ」
三人目の男に返事をしたのは、俺の背後にいた背の高い盗賊だった。
「何かよくわかんねぇっすけど、おかしい、おかしいってさっきからずっと言ってるんです。あと空も」
「あいつ盗賊の癖に臆病すぎるだろ。おかしいって何だよ。人食いワームでも出るってのかよ」
盗賊たちが会話に集中している間に、俺は快感に流されそうな頭をどうにかはっきりさせ、リックの方を見た。
光る瓶のおかげでよく見えた。
倒れている小太りと、その横で遠くを見ている背の低い盗賊、それから縛られて転がされているリック。リックは縛られているだけで、服装なんかに特に変わったところはない。良かった、何もされてないみたいだ。リックがこっちを見たので、ほっとして笑いかけると、露骨に顔をそむけられた。
あれ……?
露骨に嫌がられたのは初対面の時以来だ。
でもすぐに納得する。そう言えば俺、裸で男二人と絡んでた。人に触られるだけで嫌なリックから見れば、最も軽蔑すべき行為かもしれない。別に望んでやってるわけじゃないけど、上着を脱いだのは俺からだし、誤解されても仕方ないか……。
「おい、スグリを連れてこい。あの金髪のガキもだ」
「あうっ……!」
アニキが低い声で告げる。
ドスの聞いた声を出す時に手に力を入れるのは止めてくれ。
「アニキ、あんな弱虫の言う事信じるんですか?」
三人目の盗賊がスグリとリックのもとに向かうのを見ながら、背の高い盗賊が不満げに言う。
「臆病な奴の方が生き残るんだよ。空がおかしいってのが引っかかる。ここ数か月、荒稼ぎしすぎてるからな」
「……」
アニキが立ちあがった。
さっきまでの変態エロっぽさがなりを潜めている。アジトがおかしいって言うのは、隊長達が襲撃をかけた事と関係があるのかもしれない。この展開がいい事なのか悪いことなのか、俺には判断がつかなかった。
「兄ちゃん、何か知ってるって顔だな」
やっぱり悪い事だ!
アニキの凶悪な笑顔を見て、さっきまで半立ちだった俺の分身ともども、嫌な予感に縮みあがった。
おまけにアニキの片手が俺の急所をロックオンしている。いくら異世界ズボンの上からでも、袋をやわやわと揉まれたら平静を装えという方が無理だ。
「あうっ!……この変態、盗賊……」
「あん?何か言ったか?」
「噛みながら話すな……!」
「こいつ、他国の人間みたいだな。どこの言葉だ?」
「ふあっ……ああっ」
アニキが急所を掴んでいるせいで力が出ない。しかも微妙な力加減で、握り潰されるのではないかという恐怖と、揉み込まれる快感が交互に襲ってくる。
「こっちにも集中してくれるかな」
「ううっ……んんーっ……」
混乱しているうちに、背中の男に顎をとられ、半開きの口に舌をねじ込まれた。
「声聞こえねーとつまんねぇな」
「んんっ!?んーっ、んーっ!」
アニキが俺の異世界ズボンの紐を解き、いきなりずり下げた。
下を向けなくて状況が分からないが、太ももと足がスースーする。アニキが一瞬無言になったあと、ついっと俺のはいてる下着を撫でて笑った。
「こいつ、浮気防止下着はいてるぜ。想像以上の淫乱らしい」
口の中をなぶられて、酸欠気味の俺にはアニキの言ってる意味が全く分からなかった。
「はあっ……」
ようやく口を解放されたと思ったら、下着に手をかけられ、あっという間に下半身も解放されてしまった。
俺、この世界に来てから下半身露出しすぎじゃないか?でも俺のせいじゃない。気をつけているのに、何故かいつも脱がされるはめになるんだ。
力が入らず、ろくに抵抗もできずにいると、第三者の声がした。
すぐ近くに三人目の盗賊が立っているのにぞっとする。二人ですでにヘロヘロなのに、これ以上加わったら体力がもちそうにない。せめて二人が終わってからにして欲しい。
「アニキ、スグリのヤツが」
「どうした」
「アジトの方角がおかしいと……あいつ、魔力持ちなんで」
アニキは俺の半立ちのアレを握りながら、スグリと呼ばれた盗賊の方を見た。
「アジトがどうおかしいんだよ」
三人目の男に返事をしたのは、俺の背後にいた背の高い盗賊だった。
「何かよくわかんねぇっすけど、おかしい、おかしいってさっきからずっと言ってるんです。あと空も」
「あいつ盗賊の癖に臆病すぎるだろ。おかしいって何だよ。人食いワームでも出るってのかよ」
盗賊たちが会話に集中している間に、俺は快感に流されそうな頭をどうにかはっきりさせ、リックの方を見た。
光る瓶のおかげでよく見えた。
倒れている小太りと、その横で遠くを見ている背の低い盗賊、それから縛られて転がされているリック。リックは縛られているだけで、服装なんかに特に変わったところはない。良かった、何もされてないみたいだ。リックがこっちを見たので、ほっとして笑いかけると、露骨に顔をそむけられた。
あれ……?
露骨に嫌がられたのは初対面の時以来だ。
でもすぐに納得する。そう言えば俺、裸で男二人と絡んでた。人に触られるだけで嫌なリックから見れば、最も軽蔑すべき行為かもしれない。別に望んでやってるわけじゃないけど、上着を脱いだのは俺からだし、誤解されても仕方ないか……。
「おい、スグリを連れてこい。あの金髪のガキもだ」
「あうっ……!」
アニキが低い声で告げる。
ドスの聞いた声を出す時に手に力を入れるのは止めてくれ。
「アニキ、あんな弱虫の言う事信じるんですか?」
三人目の盗賊がスグリとリックのもとに向かうのを見ながら、背の高い盗賊が不満げに言う。
「臆病な奴の方が生き残るんだよ。空がおかしいってのが引っかかる。ここ数か月、荒稼ぎしすぎてるからな」
「……」
アニキが立ちあがった。
さっきまでの変態エロっぽさがなりを潜めている。アジトがおかしいって言うのは、隊長達が襲撃をかけた事と関係があるのかもしれない。この展開がいい事なのか悪いことなのか、俺には判断がつかなかった。
「兄ちゃん、何か知ってるって顔だな」
やっぱり悪い事だ!
アニキの凶悪な笑顔を見て、さっきまで半立ちだった俺の分身ともども、嫌な予感に縮みあがった。
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