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金曜日、午後7時(レヴィン編)
11 さようなら
「……」
付き合わせて悪かった!?悪いと思うならするな!!
という感情と
アニキが謝った!?鬼畜盗賊のアニキが!
という驚きがごちゃ混ぜになって絶句する。
沈黙のまま時が流れ、結局俺は何も言わずに眠る事にした。
だって疲れたんだ。考えるのも面倒くさい。逃避したい。明日考えよう。
アニキに背中を向けて睡眠モードに突入しようとした時だった。
拘束されている両手のあたりでガチャガチャという音が。冷たい手枷が外され、両手が自由になった。
眠る時はさすがに外してくれるのか。アニキもいい所あるな。なんかもう良い人悪い人のラインがよく分からない。慣れって怖いな。
『ありがとうございます。おやすみなさい』
「起きろ」
今度こそゆったり眠ろうとしたのに、アニキに肩をつかまれて起こされた。
『嫌です。眠いので寝ます』
「自由にしてやる。行け」
「はあ?」
一瞬アニキが何を言っているか分からなかった。
『お使いですか?』
アニキはベッドから下りると床に落ちている俺の服を拾い上げ、こっちに投げてきた。
「俺の目の届かない所に失せろと言ってるんだ。理解したらさっさと行け。俺の気が変わらないうちにな」
今度こそ絶句する番だった。ナニソレ、酷くないですか?
いや、落ち着け。よく考えたらすごくいい話だ。
『……ペットは終わりですか?』
「ああ」
それだけ言うと、アニキは俺の存在を無視してベッドに横になった。
本当に解放してもらえたのか?フェイントじゃないよな?でも気が変わらないうちに逃げよう。
俺は音を立てないようにそろりと起き上がり、風呂場のタオルを使ってベタベタの体を拭った。
ゆっくりと服を身につける。疲労で体は重いけど、薬の効果なのか痛みが全くないのが救いだ。
リュックを拾い上げ、じわじわと出口に移動する。部屋の鍵は内側から簡単に外す事ができた。
ちらりと横になっているアニキを振り返る。
獅子に似た異世界の動物の入れ墨だけがこっちを見ている。アニキは元ペットを見ようともしなかった。
『……さようなら』
小さな声でそう告げると、扉を開け外に出る。望んでいた解放なのに、何故か捨てられた気分になった。
付き合わせて悪かった!?悪いと思うならするな!!
という感情と
アニキが謝った!?鬼畜盗賊のアニキが!
という驚きがごちゃ混ぜになって絶句する。
沈黙のまま時が流れ、結局俺は何も言わずに眠る事にした。
だって疲れたんだ。考えるのも面倒くさい。逃避したい。明日考えよう。
アニキに背中を向けて睡眠モードに突入しようとした時だった。
拘束されている両手のあたりでガチャガチャという音が。冷たい手枷が外され、両手が自由になった。
眠る時はさすがに外してくれるのか。アニキもいい所あるな。なんかもう良い人悪い人のラインがよく分からない。慣れって怖いな。
『ありがとうございます。おやすみなさい』
「起きろ」
今度こそゆったり眠ろうとしたのに、アニキに肩をつかまれて起こされた。
『嫌です。眠いので寝ます』
「自由にしてやる。行け」
「はあ?」
一瞬アニキが何を言っているか分からなかった。
『お使いですか?』
アニキはベッドから下りると床に落ちている俺の服を拾い上げ、こっちに投げてきた。
「俺の目の届かない所に失せろと言ってるんだ。理解したらさっさと行け。俺の気が変わらないうちにな」
今度こそ絶句する番だった。ナニソレ、酷くないですか?
いや、落ち着け。よく考えたらすごくいい話だ。
『……ペットは終わりですか?』
「ああ」
それだけ言うと、アニキは俺の存在を無視してベッドに横になった。
本当に解放してもらえたのか?フェイントじゃないよな?でも気が変わらないうちに逃げよう。
俺は音を立てないようにそろりと起き上がり、風呂場のタオルを使ってベタベタの体を拭った。
ゆっくりと服を身につける。疲労で体は重いけど、薬の効果なのか痛みが全くないのが救いだ。
リュックを拾い上げ、じわじわと出口に移動する。部屋の鍵は内側から簡単に外す事ができた。
ちらりと横になっているアニキを振り返る。
獅子に似た異世界の動物の入れ墨だけがこっちを見ている。アニキは元ペットを見ようともしなかった。
『……さようなら』
小さな声でそう告げると、扉を開け外に出る。望んでいた解放なのに、何故か捨てられた気分になった。
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