魔王降臨!勇者を討伐に行ってきます!

韋駄天

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魔王の疑惑

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旅の最終到着点へと行ける手段が手に入った事で、魔王一行は遂に旅路最大の目標を達成出来ると思いきや、先に片付ける案件があり、リーナの目的のそれは、三者三様に驚きを与えた物だった。

「リーナ嬢ちゃん、悪いこたぁ言わねぇ。その目標は諦めろ。色んな意味でゴールしちゃいけねぇ奴だ」
「リーナちゃん、そもそも何故あんな大陸史最悪の伝説を持つ男を探し、あまつさえ会おうと言うんですか?」
「そうだぜリーナちゃん。俺お前の所に恨み買った覚えないんだが」
「「「・・・・・・」」」
「ん?どうかしたんか三人共?」

サラッとなんか聞き逃せない発言をする魔王を三つの視線が射抜く。
そんなジロ目に応答するのは、まだ正体を明かしていない魔王様である。

「・・・・・・でリーナちゃん?魔王がそもそもまだ生きているというのも迷信であって、ただの噂ですよ、あの不死身の魔王がまだ生きているなんていうのは」
「そうだぜリーナちゃん。不死身の魔王ですら勇者の攻撃には耐えきれなかったって話だ。確かに強かったらしいけどな、最後まで悪足掻きだけして殺されたらしいぜ」
「何俺のセリフガン無視してんの?俺がさっき言った事それなりに大事な情報のつもりなんだけど。一切嘘もついてないし」
「・・・・・・」

再度沈黙する一同。

「でリーナちゃん?さっき言った通りですね・・・・・・」
「この会話繰り返すのやめにしません!?俺はさっきから真実しか口にしてない!でそれにお前ら確かに反応したろ?いいか、リーナちゃん!あとその他二人!俺が!あの不死身の魔王だ!」

とうとう言い切ってしまった魔王様。
基本的に自分の名前出すと魔国では歓迎されて、人国では大狂乱のパニックになる。
だから、人国では隠密行動、もしくは素性を隠しての行動しか出来なかったが常だったが、まぁ、そろそろ暴露してもいい頃合いである。
どうせここで広めても勇者城直行だし?
情報伝わる前に奇襲といいますか?

「ウオマさん・・・・・・貴方が凄いのは分かってますし、カッコつけたいのも分かりますが・・・・・・冗談はもっと笑えるのがいいかと」
「ウオマさんよ、知ってるか?伝説を騙らなくとも、新しい伝説になる事も可能なんだぜ・・・・・・」
「す、凄いです!ウオマさん!い、いや、あ、魔王陛下様!あ、貴方様だったから、ラグト爺様も行かせてくれたんですね!尊敬します!」
「ウオマさん!リーナちゃんが真に受けちゃったじゃないですか!真実の説明と弁明は手伝いませんからね!」
「ウオマさん!純粋な子供を騙したならちゃんと責任取れよ!」
「何で俺悪者扱いされちゃってんの!?ていうか俺の言葉信じてくれるのはリーナちゃんだけだな~よしよし」

魔王が獣人の少女の頭を優しく撫でると、少女は顔を綻ばせ、微笑む。
その光景に他の二人がまたしても呆れた顔をする。

「ウオマさん?こんな嘘を押し通すのはやめましょう。」
「ウオマさん。流石に子供に嘘を貫き通すのは酷だと思うぜ」
「いやだから俺大真面目で本当の事言ってるからね!?証拠も見せてやる!」
「「証拠?」」
「・・・・・・」

黙り込む魔王様。

「・・・・・・お前らにとって魔王だって証明出来るモンって・・・何があんだ?」
「「証拠ないなら先に言え!」」
「何でもいいから!やってやる!」
「そうですね。。。」

クレイが何か考え込むと、ある物に思い当たったのか、顔を上げた。

「あ!邪剣コントルサクレ!かの勇者が使った聖剣と打ち合って刃毀れしなかったと言われるあの世界最硬と言われる魔剣です!」
「あ、ごめん、それ、実は大昔に脆過ぎて折れちゃった奴。」
「最硬では!?」
「それを鍛え直した奴で勇者の相手したんだが、そっちでいいのか?」
「・・・・・・まぁ先ずはそれを出してください」
「ほい」
「うわ!え!これ!まさか本物では!?」
「そうだぞ!こいつの銘は・・・忘れちまったが、そいつを使って勇者の時間稼ぎしてた」
「ハッ!」
「ちょっと急に俺に振らないでくれません!?」

突然アランに向かって魔剣を振り下ろすクレイ。
それを紙一重で盾を出して防御すると、剣がまるでそこには何もないかのようにすり抜ける。
アランがそれを更なる神業で回避すると、振り降ろされた魔剣がそのまま大地をすり抜けていく。

「・・・根拠として弱すぎるか。よし、じゃあ証人に会えば分かるだろ!」
「「え?」」
「お前らを勇者に会わせる!そしたらアイツの口から証言してくれんだろ!」
「「「えぇ~~~!?」」」


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