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第7章 氷河期と社会的不安(経済)と社会的不安(災害)
その5 課税は数だよ! 兄貴!
しおりを挟むさて、今日もご期待の氷河期世代が割りを食う話じゃが……
今回は愚痴れそうにない。
へっ?
なんせ、今までは人が相手じゃったのじゃが、今回は自然が相手じゃ。
リーマンショック後の自然災害といえば
2011年3月11日の東日本大震災だね!
その通りじゃ。
あれは痛ましい災害でした……
うむ、この災害からの復興のために、政府は下の3つの増税をしたぞ。
・復興特別住民税
2014年から2023年の10年間に年間1000円上乗せ。
・復興特別所得税
2013年からの2037年の25年間、所得税額に2.1%を上乗せ。
・復興特別法人税
2012年4月1日から2015年3月31日までの2年間、法人税額に10%上乗せ
※当初は3年間の予定であったが、2013年(平成25年)12月に政府は短縮を決定
あれ? 法人税は期間短縮されているわ。
うむ、2014年4月には消費税が8%になるのでな、景気悪化を避けるために、法人を優遇したとも言われておる。
ま、政治家が経団連の圧力を受けたと考えるのは野暮じゃろて
そうそう、野暮野暮
おおう……
でも、個人向けの税金の対象は、ほぼ全員だね。
うむ、極めて低所得の者を除いて、全員じゃ。
無論、年金生活者の所得にもかかるぞ。
※障害年金と遺族年金は除く
うん、これならしょうがないね。
増税は痛いけど、災害に遭われた地域の方々の為にちゃんと納税するよ!
えらい!
始めて作者に好感を抱いたわ。
えっへん!
ま、サラリーマンは天引きじゃからの。
お上には逆らえないのです。
うむ、じゃがの、復興特別所得税についてはよく考えてみてはどうじゃ?
少し詳しく説明してみるぞ
この復興特別所得税じゃが、
復興特別所得税額 = 基準所得税額 × 2.1% で算出される。
要するに所得税率の合計所得税率が1.021倍になるんじゃ
少しややこしいので、表にしてみるぞ
※表:従来の所得税率
※表:復興増税後の所得税率
この「課税される所得金額」ってのは?
年収から色々控除された後の課税される基準額の事じゃ。
へー、基準額が上がると所得税の税率が増えるんだ。
うむ、累進課税じゃからの。
「課税される所得金額」の算出は省略するが、まー、所得税率の境界線の目安としては
年収400万円から年収500万円のどこかで所得税率5%→10%になり、
年収600万円から年収700万円のどこかで所得税率10%→20%になるんじゃ。
じゃから、復興特別所得税も加えた合計税率は
年収400万円から年収500万円のどこかで所得税率5.105%→10.21%になり、
年収600万円から年収700万円のどこかで所得税率10.21%→20.42%になるんじゃ。
まあ、サラリーマンの年収からみると、ほとんどの人がここら辺に当てはまるじゃろ。
年収が高い人から多めに取るのはしょうがないよね。
あっ……2013年からの2037年の25年間。
ねぇ博士。復興増税が始まったのは作者(1976年生)がいくつの時だっけ?
ええと…37歳になる年だね
終わる時の歳は?
……61歳になる年だね
もひとつ質問いいかな
サラリーマンの年収が人生で高くなる時期は何歳から何歳までかな?
……君のような勘のいいガキは大好きじゃよ
あ゛っー!!
そうじゃ、氷河期世代は人生の年収が高い時期にピンポイントで復興増税にぶちあたるんじゃ!
結果として、人生で支払う税金が他の世代より増えちゃうのね。
とここんタイミングが悪いわね。
うわ゛わ゛わ゛ーーー!
さて、もうひとつ耳よりな情報を伝えておこう。
(絶対……耳よりじゃない)
応援ありがとうございます!
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