64 / 120
第五章 準決勝
その4 お酒はほどほどに
しおりを挟む
「蘭子選手の『二種の黄檗豆腐』と『はいぱぁもーど』! これはハンデをもろともしない評価! 高得点が期待できます! 続けて茶華選手の『変哲のないようであるような手作り豆腐』と『ばけねこ』の審査です!」
審査員達の前に並べられたのは茶わん蒸しの器とスプーン、お猪口、そして小皿に盛られた塩と茶さじだ。
「にゃは~、これは豆乳をにがりで固めた豆腐というものにゃ! えっ? ひねりがないって!? いや~そうなのにゃ! つまみは塩だけでもいいけど、豆腐にお好みでかけて食べてにゃ!!」
茶華さんは手を猫の手にして言った。
「ふーん、ただの豆腐ねぇ」
「塩だけなのはシンプルでいいけど、さっきの伝統を素晴らしくアレンジした豆腐料理と比べると」
「まあ、食べてみましょうか」
審査員がスプーンで豆腐を口に運ぶ。
表情が止まった。
「にゃはは! ニンジャコックさんも、忍者コーチさんも、残念JKさんも食べてにゃ!」
俺たちの前にも豆腐が運ばれてくる。
猪口はない、当然か。
俺は豆腐を口に運ぶ
「何だこれは!? 豆腐だ!」
「あたりまえの感想ありがとにゃ~!」
俺が当たり前の事を言う。
これは豆腐だ、だけど、今まで食べたどんな豆腐よりも豆腐をしていた。
そう、豆も味が濃いというレベルではない! 豆腐なんだ!
「これ何!? スゴイ! 豆の味がはっきりとしている!」
「今まで食べた豆腐の比じゃないぞ!!」
審査員席からも賞賛の声が上がる。
「ありがとにゃ~、『ばけねこ』もよろしくにゃん」
豆腐の未来にご奉仕するにゃん! みたいなポーズで茶華さんが言う。
その声に合わせ、審査員も口にお猪口を運ぶ。
「これ、甘口でいいお酒ね! さっきの辛口の『はいぱぁもーど』とは対極だわ!」
「甘さの中に少し酸味も感じられて旨い!」
「この酒を口に入れて、塩をちょっと舐めて、また豆腐に行くと……最高!」
「ほんと最高!」
「いや最低だ! 早くお代わりをよこせ! もっと食わせないと最低にしてやる! いや最高だから、もう一杯下さい!」
「はいはーい! お酌の追加ですにゃよ~!」
茶華さんが審査員席をクルクルと回り、手にした酒瓶からお酒を注ぐ。
「それよりも、この豆腐の秘密を教えて! どうやったらこんなに濃い豆腐になるの!?」
「にゃは~、その秘密はあれにゃ!」
茶華さんの猫の手が示した物、それはポンプだった。
「あのポンプが秘密なのですか!?」
司会の人が茶華さんにマイクを向ける。
「そうにゃ! あのポンプで容器の空気を抜いて真空にしたんにゃよ!」
「真空!?」
「んにゃ! 豆乳が入った容器を真空にすると気圧差で豆乳の水分が抜けるにゃ! 真空乾燥とか真空濃縮法と言われるのにゃ!」
聞いたことがある、真空中では水分があっという間に蒸発するという話を。
あの手の動きはポンプをシュコシュコしていたのか!
そうやって豆乳を濃縮したんだ!
「それでこんなに濃い味になったのね!」
「それだけじゃない、この見事なお酒との組み合わせ! いや、さっきの黄檗豆腐も捨てがたいが、こっちもいい!」
「酒飲みにとってはシンプルな方が良いが、料理としてはあの黄檗豆腐の方が味のバリエーションがあって良い。これは悩ましい……」
「そんな時は、もっと飲んで考えるにゃ!!」
「「それだ!」」
茶華さんは猫まっしぐらに審査員席でお酌を続ける。
「ちょ、ちょっと皆さん審査を、審査をお願いしまーす」
このまま酒盛りに突入しそうな雰囲気を前に司会の人が少し焦りを見せる。
「えー、まだ審査してたーい」
「うーん、審査には両方の料理をもう一度食べないと……」
「いいから酒もってこい!」
うん、お酒はほどほどに。
◇◇◇
「さて、やっと審査の結果が出ました! 結果は蘭子選手96点! 茶華選手98点! 茶華選手の勝利です!」
負けた……、いや善戦した方か。
「え~、なんで~、どこが悪かったの~!?」
蘭子が不満そうな声を上げる。
「では、審査員の方々に聞いてみましょう」
司会の人が審査員席に向かう。
「うーん、『はいぱぁもーど』の方は味にちょっと棘があったな」
「少し苦みが強かったかしら?」
「もう少しまろやかさがある銘柄を選んだ方が良かったと思うぞ」
どうやら酒との組み合わせに難があったようだ。
「そんなあなたに、もう一杯にゃ」
どこからか茶華さんが現れ、お猪口を差し出す。
その手にある瓶は『はいぱぁもーど』だ。
いつの間に!
「ん、審査の続きかね? まあ、頂くが」
「うん、あたしも一杯」
「俺も俺も」
そう言って、彼らはくいっと飲み干す。
「あれ、こっちの方がずっといいぞ!? 本当に同じ銘柄か!?」
「本当! これなら減点しなかったわ!」
「あー、これ、こなれたんだ!」
こなれた!?
「そうにゃ! これはさっき開封したやつを、ちょっと振って酸化させたやつにゃ! 本当は裏技なんにゃけど」
振った!?
「ああ、これ3日後のやつを疑似的に作ったのか」
「そうね、こっちの方が好みだわ」
「むしろこっちの方がいいぞ! 今度、家で開封したやつを残しとくわ!」
その声を聞いて、他の審査員もテーブルの『はいぱぁもーど』の瓶を振って飲み始める。
「おう! こっちの方がいいね!」
「これなら、逆に票を入れたかもしれないわ!」
「日本酒は開封した後も味を変えるにゃ。『はいぱぁもーど』は辛口で良いお酒にゃんやけど、ちょっち尖っているにゃ。あちしは一杯だけ呑んで、残りを3日寝かせた方が好きにゃよ。あくまでも個人の感想にゃけどね。にゃは!」
そう言って、茶華さんはにははと笑った。
「それじゃ、あたしが勝ってたかもしれないって事!?」
「そうにゃ! 正直、かなり危なかったにゃ! 観客席からヒントが聞こえた時には肝が冷えたにゃ!」
「観客席って……魚吉さん!」
「そうそう『振れー』ってアドバイスが来てたにゃよ。おしかったにゃね~」
そうだったのか! 魚吉さんも善子さんも師匠も気づいていたのか!
だが、蘭子にはその意味が理解出来ていなかった。
俺もだ。
「うふふ、まあ、お酒を知らないカマトト娘には荷が重かったという事ですわね」
くそっ! うざ子うぜぇ!
「チーフ、対戦相手には敬意を払うべきです。少なくとも、あの子の相手がチーフだったら負けていましたよ。わたしにはわかります」
真紅さんが二種の黄檗豆腐を食べながら言う。
この人、真面目な良い人なのか?
「ごめん、まけちゃった……、あたしが勝って、なでちゃんとりっくんの負担を減らさないといけないのに……」
蘭子が戻って来た、ほんの少し涙目で。
昨日のタベルトさんとの敗北とは違う、全力を出し切れなかった、いや出せない領域での戦いを強いられた試合だった。
「大丈夫よ蘭子ちゃん。私が勝つわ、そして陸もね」
そう言って部長はすっくと立ちあがった。
うーん、こういう所はカッコいいんだよな。
「うふふ、わたくしと撫子さんとの年期の差を見せてあげますわ」
そう言ってうざ子も立ち上がる。
「にゃはっ! しんくちゃん、勝ったにゃよ!」
茶華さんも戻って来る。
大量の酒瓶を抱えて。
「茶華さん、見事でした。ですが、そのお酒は試合が終わるまで禁止です。わたしにはわかります」
「へっ? あちしの試合はもう終わったにゃ、たとえチーフが負けても……、あ~わかったにゃ。しんくちゃんも真面目にゃね。そっちのニンジャコックは災難にゃけど」
「油断は禁物です。わたしは全力で戦い勝利します。わたしにはわかります」
「フハハハ! このニンジャコックを倒すというのか!? 出来ぬ事を言わぬ方が良いぞ」
「強がりはおよしなさい。あなたは心の中でお題にアルコール関係が来る事を恐れているでしょう。ほら、あのように。わたしにはわかります」
そう言って真紅さんはステージを指す。
先攻はうざ子が取ったようだ。
「これは! 再び『料理愛好倶楽部』の弱点を突いて来たー! お題は『料理:おしゃれカクテル(もちろんアルコール入りよ)』です!」
くそっ! またアルコール関係か! だが……!
「フハハハ! そっちこそウチの部長の恐ろしさを知らないらしい! あいつは、こんな状況でも笑顔と闇の力で俺たちに勝利をもたらすぞ!」
「笑顔と闇の力!? 何ですかそれは? わたしにはわかりません」
「え~、笑顔と闇の力なんて矛盾してない?」
蘭子が少し元気を取り戻したようだ、よかった。
「フハハハ! わからんだろうなぁー! 俺じゃなきゃわかるまい!」
ステージの上では司会の人が後攻の部長のテーマを読み上げようとしていた。
「そして、もうひとつのお題は『テーマ:名状しがたい混沌のようなもの』です!」
いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌!
審査員達の前に並べられたのは茶わん蒸しの器とスプーン、お猪口、そして小皿に盛られた塩と茶さじだ。
「にゃは~、これは豆乳をにがりで固めた豆腐というものにゃ! えっ? ひねりがないって!? いや~そうなのにゃ! つまみは塩だけでもいいけど、豆腐にお好みでかけて食べてにゃ!!」
茶華さんは手を猫の手にして言った。
「ふーん、ただの豆腐ねぇ」
「塩だけなのはシンプルでいいけど、さっきの伝統を素晴らしくアレンジした豆腐料理と比べると」
「まあ、食べてみましょうか」
審査員がスプーンで豆腐を口に運ぶ。
表情が止まった。
「にゃはは! ニンジャコックさんも、忍者コーチさんも、残念JKさんも食べてにゃ!」
俺たちの前にも豆腐が運ばれてくる。
猪口はない、当然か。
俺は豆腐を口に運ぶ
「何だこれは!? 豆腐だ!」
「あたりまえの感想ありがとにゃ~!」
俺が当たり前の事を言う。
これは豆腐だ、だけど、今まで食べたどんな豆腐よりも豆腐をしていた。
そう、豆も味が濃いというレベルではない! 豆腐なんだ!
「これ何!? スゴイ! 豆の味がはっきりとしている!」
「今まで食べた豆腐の比じゃないぞ!!」
審査員席からも賞賛の声が上がる。
「ありがとにゃ~、『ばけねこ』もよろしくにゃん」
豆腐の未来にご奉仕するにゃん! みたいなポーズで茶華さんが言う。
その声に合わせ、審査員も口にお猪口を運ぶ。
「これ、甘口でいいお酒ね! さっきの辛口の『はいぱぁもーど』とは対極だわ!」
「甘さの中に少し酸味も感じられて旨い!」
「この酒を口に入れて、塩をちょっと舐めて、また豆腐に行くと……最高!」
「ほんと最高!」
「いや最低だ! 早くお代わりをよこせ! もっと食わせないと最低にしてやる! いや最高だから、もう一杯下さい!」
「はいはーい! お酌の追加ですにゃよ~!」
茶華さんが審査員席をクルクルと回り、手にした酒瓶からお酒を注ぐ。
「それよりも、この豆腐の秘密を教えて! どうやったらこんなに濃い豆腐になるの!?」
「にゃは~、その秘密はあれにゃ!」
茶華さんの猫の手が示した物、それはポンプだった。
「あのポンプが秘密なのですか!?」
司会の人が茶華さんにマイクを向ける。
「そうにゃ! あのポンプで容器の空気を抜いて真空にしたんにゃよ!」
「真空!?」
「んにゃ! 豆乳が入った容器を真空にすると気圧差で豆乳の水分が抜けるにゃ! 真空乾燥とか真空濃縮法と言われるのにゃ!」
聞いたことがある、真空中では水分があっという間に蒸発するという話を。
あの手の動きはポンプをシュコシュコしていたのか!
そうやって豆乳を濃縮したんだ!
「それでこんなに濃い味になったのね!」
「それだけじゃない、この見事なお酒との組み合わせ! いや、さっきの黄檗豆腐も捨てがたいが、こっちもいい!」
「酒飲みにとってはシンプルな方が良いが、料理としてはあの黄檗豆腐の方が味のバリエーションがあって良い。これは悩ましい……」
「そんな時は、もっと飲んで考えるにゃ!!」
「「それだ!」」
茶華さんは猫まっしぐらに審査員席でお酌を続ける。
「ちょ、ちょっと皆さん審査を、審査をお願いしまーす」
このまま酒盛りに突入しそうな雰囲気を前に司会の人が少し焦りを見せる。
「えー、まだ審査してたーい」
「うーん、審査には両方の料理をもう一度食べないと……」
「いいから酒もってこい!」
うん、お酒はほどほどに。
◇◇◇
「さて、やっと審査の結果が出ました! 結果は蘭子選手96点! 茶華選手98点! 茶華選手の勝利です!」
負けた……、いや善戦した方か。
「え~、なんで~、どこが悪かったの~!?」
蘭子が不満そうな声を上げる。
「では、審査員の方々に聞いてみましょう」
司会の人が審査員席に向かう。
「うーん、『はいぱぁもーど』の方は味にちょっと棘があったな」
「少し苦みが強かったかしら?」
「もう少しまろやかさがある銘柄を選んだ方が良かったと思うぞ」
どうやら酒との組み合わせに難があったようだ。
「そんなあなたに、もう一杯にゃ」
どこからか茶華さんが現れ、お猪口を差し出す。
その手にある瓶は『はいぱぁもーど』だ。
いつの間に!
「ん、審査の続きかね? まあ、頂くが」
「うん、あたしも一杯」
「俺も俺も」
そう言って、彼らはくいっと飲み干す。
「あれ、こっちの方がずっといいぞ!? 本当に同じ銘柄か!?」
「本当! これなら減点しなかったわ!」
「あー、これ、こなれたんだ!」
こなれた!?
「そうにゃ! これはさっき開封したやつを、ちょっと振って酸化させたやつにゃ! 本当は裏技なんにゃけど」
振った!?
「ああ、これ3日後のやつを疑似的に作ったのか」
「そうね、こっちの方が好みだわ」
「むしろこっちの方がいいぞ! 今度、家で開封したやつを残しとくわ!」
その声を聞いて、他の審査員もテーブルの『はいぱぁもーど』の瓶を振って飲み始める。
「おう! こっちの方がいいね!」
「これなら、逆に票を入れたかもしれないわ!」
「日本酒は開封した後も味を変えるにゃ。『はいぱぁもーど』は辛口で良いお酒にゃんやけど、ちょっち尖っているにゃ。あちしは一杯だけ呑んで、残りを3日寝かせた方が好きにゃよ。あくまでも個人の感想にゃけどね。にゃは!」
そう言って、茶華さんはにははと笑った。
「それじゃ、あたしが勝ってたかもしれないって事!?」
「そうにゃ! 正直、かなり危なかったにゃ! 観客席からヒントが聞こえた時には肝が冷えたにゃ!」
「観客席って……魚吉さん!」
「そうそう『振れー』ってアドバイスが来てたにゃよ。おしかったにゃね~」
そうだったのか! 魚吉さんも善子さんも師匠も気づいていたのか!
だが、蘭子にはその意味が理解出来ていなかった。
俺もだ。
「うふふ、まあ、お酒を知らないカマトト娘には荷が重かったという事ですわね」
くそっ! うざ子うぜぇ!
「チーフ、対戦相手には敬意を払うべきです。少なくとも、あの子の相手がチーフだったら負けていましたよ。わたしにはわかります」
真紅さんが二種の黄檗豆腐を食べながら言う。
この人、真面目な良い人なのか?
「ごめん、まけちゃった……、あたしが勝って、なでちゃんとりっくんの負担を減らさないといけないのに……」
蘭子が戻って来た、ほんの少し涙目で。
昨日のタベルトさんとの敗北とは違う、全力を出し切れなかった、いや出せない領域での戦いを強いられた試合だった。
「大丈夫よ蘭子ちゃん。私が勝つわ、そして陸もね」
そう言って部長はすっくと立ちあがった。
うーん、こういう所はカッコいいんだよな。
「うふふ、わたくしと撫子さんとの年期の差を見せてあげますわ」
そう言ってうざ子も立ち上がる。
「にゃはっ! しんくちゃん、勝ったにゃよ!」
茶華さんも戻って来る。
大量の酒瓶を抱えて。
「茶華さん、見事でした。ですが、そのお酒は試合が終わるまで禁止です。わたしにはわかります」
「へっ? あちしの試合はもう終わったにゃ、たとえチーフが負けても……、あ~わかったにゃ。しんくちゃんも真面目にゃね。そっちのニンジャコックは災難にゃけど」
「油断は禁物です。わたしは全力で戦い勝利します。わたしにはわかります」
「フハハハ! このニンジャコックを倒すというのか!? 出来ぬ事を言わぬ方が良いぞ」
「強がりはおよしなさい。あなたは心の中でお題にアルコール関係が来る事を恐れているでしょう。ほら、あのように。わたしにはわかります」
そう言って真紅さんはステージを指す。
先攻はうざ子が取ったようだ。
「これは! 再び『料理愛好倶楽部』の弱点を突いて来たー! お題は『料理:おしゃれカクテル(もちろんアルコール入りよ)』です!」
くそっ! またアルコール関係か! だが……!
「フハハハ! そっちこそウチの部長の恐ろしさを知らないらしい! あいつは、こんな状況でも笑顔と闇の力で俺たちに勝利をもたらすぞ!」
「笑顔と闇の力!? 何ですかそれは? わたしにはわかりません」
「え~、笑顔と闇の力なんて矛盾してない?」
蘭子が少し元気を取り戻したようだ、よかった。
「フハハハ! わからんだろうなぁー! 俺じゃなきゃわかるまい!」
ステージの上では司会の人が後攻の部長のテーマを読み上げようとしていた。
「そして、もうひとつのお題は『テーマ:名状しがたい混沌のようなもの』です!」
いつもニコニコあなたの隣に這い寄る混沌!
0
あなたにおすすめの小説
異世界召喚されたけどスキルが地味だったので、現代知識とアイテムボックスで絶品料理を作ったら大商会になっちゃいました
黒崎隼人
ファンタジー
手違いで剣も魔法もない異世界に召喚された、しがない日本のサラリーマン、湊カイリ。
彼に与えられたのは、無限に物が入る【アイテムボックス】と、物の名前が分かる【鑑定】という、あまりにも地味な二つのスキルだけだった。
戦闘能力は皆無。途方に暮れるカイリだったが、異世界の食事が絶望的に不味いことを知り、大きなチャンスに気づく。
現代日本の「当たり前」の知識は、この世界ではとんでもない「宝」なのだと!
「醤油?味噌?そんなものがあれば、この世界の食文化はひっくり返るぞ!」
ひょんなことから出会った没落貴族の美少女・リリアナと共に、カイリは現代知識と地味スキルを駆使して屋台から商売をスタート。
絶品料理で人々の胃袋を掴み、さらには便利な生活用品を次々と発明していく。
伝説の神獣の幼体「フェン」やドワーフの鍛冶師など、頼れる仲間たちも加わり、彼らが立ち上げた「サンライズ商会」は瞬く間に大躍進!
迫り来る悪徳商会や腐敗した貴族の妨害も、現代のマーケティング術と知恵で痛快に打ち破る!
これは、平凡なサラリーマンが異世界の常識を覆し、食と生活に革命を起こして一代で大商会を築き上げる、痛快成り上がりファンタジー!
美味しい料理と、もふもふな相棒、そして仲間との絆。
人生、逆転できないことなんて何もない!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界召喚された俺の料理が美味すぎて魔王軍が侵略やめた件
さかーん
ファンタジー
魔王様、世界征服より晩ご飯ですよ!
食品メーカー勤務の平凡な社会人・橘陽人(たちばな はると)は、ある日突然異世界に召喚されてしまった。剣も魔法もない陽人が頼れるのは唯一の特技――料理の腕だけ。
侵略の真っ最中だった魔王ゼファーとその部下たちに、試しに料理を振る舞ったところ、まさかの大絶賛。
「なにこれ美味い!」「もう戦争どころじゃない!」
気づけば魔王軍は侵略作戦を完全放棄。陽人の料理に夢中になり、次々と餌付けされてしまった。
いつの間にか『魔王専属料理人』として雇われてしまった陽人は、料理の腕一本で人間世界と魔族の架け橋となってしまう――。
料理と異世界が織りなす、ほのぼのグルメ・ファンタジー開幕!
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむ
ファンタジー
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
50代無職、エルフに転生で異世界ざわつく
かわさきはっく
ファンタジー
就職氷河期を生き抜き、数々の職を転々とした末に無職となった50代の俺。
ある日、病で倒れ、気づけば異世界のエルフの賢者に転生していた!?
俺が転生したのは、高位エルフの秘術の失敗によって魂が取り込まれた賢者の肉体。
第二の人生をやり直そうと思ったのも束の間、俺の周囲は大騒ぎだ。
「導き手の復活か!?」「賢者を語る偽物か!?」
信仰派と保守派が入り乱れ、エルフの社会はざわつき始める。
賢者の力を示すため、次々と課される困難な試練。
様々な事件に巻き込まれながらも、俺は異世界で無双する!
異世界ざわつき転生譚、ここに開幕!
※話数は多いですが、一話ごとのボリュームは少なめです。
※「小説家になろう」「カクヨム」「Caita」にも掲載しています。
【完結】元Sランク受付嬢の、路地裏ひとり酒とまかない飯
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
ギルド受付嬢の佐倉レナ、外見はちょっと美人。仕事ぶりは真面目でテキパキ。そんなどこにでもいる女性。
でも実はその正体、数年前まで“災厄クラス”とまで噂された元Sランク冒険者。
今は戦わない。名乗らない。ひっそり事務仕事に徹してる。
なぜって、もう十分なんです。命がけで世界を救った報酬は、“おひとりさま晩酌”の幸福。
今日も定時で仕事を終え、路地裏の飯処〈モンス飯亭〉へ直行。
絶品まかないメシとよく冷えた一杯で、心と体をリセットする時間。
それが、いまのレナの“最強スタイル”。
誰にも気を使わない、誰も邪魔しない。
そんなおひとりさまグルメライフ、ここに開幕。
英雄召喚〜帝国貴族の異世界統一戦記〜
駄作ハル
ファンタジー
異世界の大貴族レオ=ウィルフリードとして転生した平凡サラリーマン。
しかし、待っていたのは平和な日常などではなかった。急速な領土拡大を目論む帝国の貴族としての日々は、戦いの連続であった───
そんなレオに与えられたスキル『英雄召喚』。それは現世で英雄と呼ばれる人々を呼び出す能力。『鬼の副長』土方歳三、『臥龍』所轄孔明、『空の魔王』ハンス=ウルリッヒ・ルーデル、『革命の申し子』ナポレオン・ボナパルト、『万能人』レオナルド・ダ・ヴィンチ。
前世からの知識と英雄たちの逸話にまつわる能力を使い、大切な人を守るべく争いにまみれた異世界に平和をもたらす為の戦いが幕を開ける!
完結まで毎日投稿!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる