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第1章
1-50 海神エーギルとフレーセイ島 その7 海神エーギル
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「おー、こんな所に人間が!?」
日の出と共に眠りにつくゾンビ達を見届けているリーン達へ、遠くから、ひときわ大きく間延びするような声が掛けられた。ガラハドが声のする方向を振り返ると、ガラハドのいた白檀の大木と同じくらいの高さの山のような大男が、ズシンズシンと歩いてくる。夜を徹して相手していた巨人ゾンビの3倍くらいはありそうな程の巨体である。明らかに人間ではない。
「あ!『エーギル』様!『エーギル』様に会いたいという旅の方々をお連れしました。まさか『フレーセイ島』がこんなとは露ほども知らず、お騒がせして申し訳ありません!」
アンピトリテの言動からは、彼が『海神』エーギルらしい。見上げれば雲にでも届くかのような体格で、白髪白髯、その無造作さは荒く巨大な波飛沫を連想させる。見るからに神の中でも重鎮であろう事が想像される佇まいだった。
巨人ゾンビから身を守った岩の祠の入り口から、おずおずと出てくる2人と1人魚。徹夜越しの戦闘で皆ヨレヨレになっている。
「お、おまえは、セイレーンの、、、アンピトリテじゃったっけ?その様子では夜通しゾンビ共の相手をしておったな?知っての通りここ『フレーセイ島』は水死者の島じゃからな、夜になると理性を失って暴れ出すもんだから、ここには生きている人間や人魚達は侵入してはならないという法律があるのじゃ。まぁ、こんな辺鄙な所、遭難でもしないとたどり着きゃせんがの。皆々様、ご苦労な事じゃったな。」
「え~、そんな法律があったんですか~、、、?」
「何じゃ、お前知らんかったとは言わせんぞ。イスの法典の一節[境海及び周辺地域法]にもきっちり載っておる。[次の諸地域へ渡航の際は、3週間前に渡航省への申請及び許可証を取得すること。また、1週間前までにオリエンテーションを受けること。
<諸地域>
・『ミズガルズ』大陸
・城塞都市『ハマツ』
・海洋の民の『鯨行船』
・倭国
・フレーセイ島
・リザードマン諸島
、、、]
とな。」
「え、そんな法律あったって事は、明らかにアンピトリテさんのおとぼけぶりが今回の苦心惨憺の原因!?」
大迫力の海神『エーギル』の登場も驚くべき事ながら、海底都市『イス』にそんな法律が施行されていることを知ったリーンは更に驚く。
「ごめんなさ~い!!」
「まぁ、こうして無事なことだし良かったじゃないか?エーギルさん、その法律を破った者には何かの処罰があるんですか?」
「何取り持ってんのよ、気持ち悪い!」
「イスは自由都市じゃからの、何の罰則もないが、域外へ知らずに出て何かあってもすべて自身の責任じゃな。セイレーンなどは綺麗で珍しいもんじゃから奴隷商人達に捕まって、倭国とか東方の無法者の国へ売られてしまう事例も後を絶たないからの。」
「え~、そんな事あるんですか!?こわ~い。。。」
「なんだかアンピーちょっと抜けてるみたいね、、、。」
一晩苦楽を共にし打ち解けてきたアンピトリテではあったが、どうやら天然である事をメルは発見した。
「して、お客人、イスの者でも滅多に来ない『フレーセイ島』へ、一体何をしに来たのじゃ?」
「あ、ごめんなさい、申し遅れました。私の名前は、リーン・レイヴェルス。故あって、地下世界『ムスペッルスヘイム』の『ノームパレス』にいるという水の賢者『フィリ』さんを訪ねに来ております。地下世界へ渡るには『海神』エーギル様にお願いするのがよいと、『ファニステール』で知り合ったアンピトリテさんに聞いて、ここまで連れてきてもらったのです。」
リーンと聞いた瞬間に海神『エーギル』の瞳が一瞬キラリと光る。
「ふむ、お主がリーンか?『土の賢者』ラルフの秘蔵っ子じゃろう?そしてそちらは???」
「は、ガラハド・ヴァスティーンと申します。リーンと同じ目的で旅をしております。」
「私は、メル・クロンメリン。世界中を冒険して回ってるの。」
「ほう、ガラハドか?『英雄戦争』での活躍は聞き及んでおるぞ。リヒテナウアー剣術の総師範じゃそうじゃの。ワシは剣術が好きでの、お前のその手柄の一つ一つに一喜一憂しておったわい。あの『古代迷宮戦』での『ウェールズ』の獅子の騎士『ユーウェイン』卿との一騎打ちなど垂涎物じゃったわ。しかしあの時は、『竜殺し』シグルスを失うなど『革命軍』も痛手じゃったの~。」
「ガラハドさん、『英雄戦争』でも活躍されていたんですね(尊敬)。。。」
アンピトリテは昨晩のガラハドの活躍とアンピトリテへの紳士ぶりを見てからと言うもの、すっかり羨望の眼だ。
(あら~。。。)
「え、そんなに何から何まで?『海神』さん英雄戦争の事ご存じなんですね?」
「うむ、この世界で起こった全ての事は、神々の茶飲み会にて話に出されるからの。昨日など緊急招集で『アースガルズ』に行っていろんな話に付き合わされた所じゃわい。まったく、水死者の裁判も毎日何百件も裁かねばらならないのに、突然『オーディーン』に呼びつけられてたまったもんじゃないわい!」
エーギルの怒りと共に、南から強烈な時化風が吹いてきた。嵐雲も海岸の方から発生しているようだ。
「ちょ、ちょっと、『エーギル』様、漁に出ている私のお友達のマーマン達が巻き込まれてしまいます。突然怒るのはお止めいただきたいのですが、、、、。」
「おお、そうじゃったそうじゃった、ワシとしたことが、アースガルズに行って、ちと任務を忘れてしまっておったわい。今海原で嵐が起こると、ますます自分の首を絞めるからの~、フォッフォッフォ。」
「お、大海原の嵐とか凪とかって、こういう理屈からなってたのね(ゲンナリ)。」
「『エーちゃん』なかなかお茶目ね(笑)。私たち、すぐにでも『地下世界』へ行きたいんだけど、どうしたらいいのかしら?」
「エ、エーちゃんって!仮にも神を捉まえて!?」
「おお、そうじゃった、そうじゃった。昨日突然休廷して、そこに転がっておる巨人ゾンビみたいに水死者も溢れて困っておろうからの、裁きの終わった夜にでも地下世界へ送ってやろう。それまでワシの館『ヴァンドロメオン』で、徹夜でゾンビ共の相手をしておった疲れを取るが良かろう。」
メルは元よりエーギルもまったく気にとめる気配もない。人間語で交わされる語尾や言霊などは、ただの意思疎通手段と捉えているかのようであった。
「あ、そうだ。いらっしゃらない所ごめんなさい、『エーギル』様の館へ行って、大きな銅製のティーカップに触れたら水銀のネコさんに襲われるようになったんですけど、何ですかあれ?」
「おお、そうじゃった、そうじゃった。あれは、傍目にはどでかいティーカップながら、その昔『雷神トール』にもらった『真理の顕現』の一つでの。娘が、さすがにおろそかにしてはいかんからと、侵入者除けの罠を張ったのじゃ。ひょっとして、ひょっとせずとも罠が発動してしまったかの?すまんかったの~、フォッフォッフォ。」
「え!『真理の顕現』!? なんとなくそんな気はしたけど、やっぱり罠だったのね、、、。」
「さ、では政務所まで行くかの。おい、どざえもん達!いつまで寝ているんじゃ、早う裁いてもらわんと苦しくてかなわんじゃろ。行くぞ!」
エーギルがそう言うと、ウシガエルのように地面へ潜っていた、もしくは地面でナメクジのようにもがいていた巨人ゾンビ達がおもむろに立ち上がり、きちんと整列してエーギルの前へ列んだ。その鈍重で巨大で従順な様は、何かしらの古代宗教の儀式を感じさせるような場面である。そこには、昨夜、是が非でも人間を襲わずにはおかんとしていたような妄執は微塵もないのであった。
「あらら、どうしちゃったのかしら、あの迫力の巨人ゾンビ達が、、、。エーちゃんには従順なのね、、、。」
「さぁ、お客人達も一緒に水死者の館『ヴァンドロメオン』まで行くぞ。」
「”一緒に”ですか、、、。」
エーギルの大雑把な物言いにリーン達も観念して、巨人ゾンビと行動を共に水死者達の裁判所へゆっくりと歩いて進むのであった。
日の出と共に眠りにつくゾンビ達を見届けているリーン達へ、遠くから、ひときわ大きく間延びするような声が掛けられた。ガラハドが声のする方向を振り返ると、ガラハドのいた白檀の大木と同じくらいの高さの山のような大男が、ズシンズシンと歩いてくる。夜を徹して相手していた巨人ゾンビの3倍くらいはありそうな程の巨体である。明らかに人間ではない。
「あ!『エーギル』様!『エーギル』様に会いたいという旅の方々をお連れしました。まさか『フレーセイ島』がこんなとは露ほども知らず、お騒がせして申し訳ありません!」
アンピトリテの言動からは、彼が『海神』エーギルらしい。見上げれば雲にでも届くかのような体格で、白髪白髯、その無造作さは荒く巨大な波飛沫を連想させる。見るからに神の中でも重鎮であろう事が想像される佇まいだった。
巨人ゾンビから身を守った岩の祠の入り口から、おずおずと出てくる2人と1人魚。徹夜越しの戦闘で皆ヨレヨレになっている。
「お、おまえは、セイレーンの、、、アンピトリテじゃったっけ?その様子では夜通しゾンビ共の相手をしておったな?知っての通りここ『フレーセイ島』は水死者の島じゃからな、夜になると理性を失って暴れ出すもんだから、ここには生きている人間や人魚達は侵入してはならないという法律があるのじゃ。まぁ、こんな辺鄙な所、遭難でもしないとたどり着きゃせんがの。皆々様、ご苦労な事じゃったな。」
「え~、そんな法律があったんですか~、、、?」
「何じゃ、お前知らんかったとは言わせんぞ。イスの法典の一節[境海及び周辺地域法]にもきっちり載っておる。[次の諸地域へ渡航の際は、3週間前に渡航省への申請及び許可証を取得すること。また、1週間前までにオリエンテーションを受けること。
<諸地域>
・『ミズガルズ』大陸
・城塞都市『ハマツ』
・海洋の民の『鯨行船』
・倭国
・フレーセイ島
・リザードマン諸島
、、、]
とな。」
「え、そんな法律あったって事は、明らかにアンピトリテさんのおとぼけぶりが今回の苦心惨憺の原因!?」
大迫力の海神『エーギル』の登場も驚くべき事ながら、海底都市『イス』にそんな法律が施行されていることを知ったリーンは更に驚く。
「ごめんなさ~い!!」
「まぁ、こうして無事なことだし良かったじゃないか?エーギルさん、その法律を破った者には何かの処罰があるんですか?」
「何取り持ってんのよ、気持ち悪い!」
「イスは自由都市じゃからの、何の罰則もないが、域外へ知らずに出て何かあってもすべて自身の責任じゃな。セイレーンなどは綺麗で珍しいもんじゃから奴隷商人達に捕まって、倭国とか東方の無法者の国へ売られてしまう事例も後を絶たないからの。」
「え~、そんな事あるんですか!?こわ~い。。。」
「なんだかアンピーちょっと抜けてるみたいね、、、。」
一晩苦楽を共にし打ち解けてきたアンピトリテではあったが、どうやら天然である事をメルは発見した。
「して、お客人、イスの者でも滅多に来ない『フレーセイ島』へ、一体何をしに来たのじゃ?」
「あ、ごめんなさい、申し遅れました。私の名前は、リーン・レイヴェルス。故あって、地下世界『ムスペッルスヘイム』の『ノームパレス』にいるという水の賢者『フィリ』さんを訪ねに来ております。地下世界へ渡るには『海神』エーギル様にお願いするのがよいと、『ファニステール』で知り合ったアンピトリテさんに聞いて、ここまで連れてきてもらったのです。」
リーンと聞いた瞬間に海神『エーギル』の瞳が一瞬キラリと光る。
「ふむ、お主がリーンか?『土の賢者』ラルフの秘蔵っ子じゃろう?そしてそちらは???」
「は、ガラハド・ヴァスティーンと申します。リーンと同じ目的で旅をしております。」
「私は、メル・クロンメリン。世界中を冒険して回ってるの。」
「ほう、ガラハドか?『英雄戦争』での活躍は聞き及んでおるぞ。リヒテナウアー剣術の総師範じゃそうじゃの。ワシは剣術が好きでの、お前のその手柄の一つ一つに一喜一憂しておったわい。あの『古代迷宮戦』での『ウェールズ』の獅子の騎士『ユーウェイン』卿との一騎打ちなど垂涎物じゃったわ。しかしあの時は、『竜殺し』シグルスを失うなど『革命軍』も痛手じゃったの~。」
「ガラハドさん、『英雄戦争』でも活躍されていたんですね(尊敬)。。。」
アンピトリテは昨晩のガラハドの活躍とアンピトリテへの紳士ぶりを見てからと言うもの、すっかり羨望の眼だ。
(あら~。。。)
「え、そんなに何から何まで?『海神』さん英雄戦争の事ご存じなんですね?」
「うむ、この世界で起こった全ての事は、神々の茶飲み会にて話に出されるからの。昨日など緊急招集で『アースガルズ』に行っていろんな話に付き合わされた所じゃわい。まったく、水死者の裁判も毎日何百件も裁かねばらならないのに、突然『オーディーン』に呼びつけられてたまったもんじゃないわい!」
エーギルの怒りと共に、南から強烈な時化風が吹いてきた。嵐雲も海岸の方から発生しているようだ。
「ちょ、ちょっと、『エーギル』様、漁に出ている私のお友達のマーマン達が巻き込まれてしまいます。突然怒るのはお止めいただきたいのですが、、、、。」
「おお、そうじゃったそうじゃった、ワシとしたことが、アースガルズに行って、ちと任務を忘れてしまっておったわい。今海原で嵐が起こると、ますます自分の首を絞めるからの~、フォッフォッフォ。」
「お、大海原の嵐とか凪とかって、こういう理屈からなってたのね(ゲンナリ)。」
「『エーちゃん』なかなかお茶目ね(笑)。私たち、すぐにでも『地下世界』へ行きたいんだけど、どうしたらいいのかしら?」
「エ、エーちゃんって!仮にも神を捉まえて!?」
「おお、そうじゃった、そうじゃった。昨日突然休廷して、そこに転がっておる巨人ゾンビみたいに水死者も溢れて困っておろうからの、裁きの終わった夜にでも地下世界へ送ってやろう。それまでワシの館『ヴァンドロメオン』で、徹夜でゾンビ共の相手をしておった疲れを取るが良かろう。」
メルは元よりエーギルもまったく気にとめる気配もない。人間語で交わされる語尾や言霊などは、ただの意思疎通手段と捉えているかのようであった。
「あ、そうだ。いらっしゃらない所ごめんなさい、『エーギル』様の館へ行って、大きな銅製のティーカップに触れたら水銀のネコさんに襲われるようになったんですけど、何ですかあれ?」
「おお、そうじゃった、そうじゃった。あれは、傍目にはどでかいティーカップながら、その昔『雷神トール』にもらった『真理の顕現』の一つでの。娘が、さすがにおろそかにしてはいかんからと、侵入者除けの罠を張ったのじゃ。ひょっとして、ひょっとせずとも罠が発動してしまったかの?すまんかったの~、フォッフォッフォ。」
「え!『真理の顕現』!? なんとなくそんな気はしたけど、やっぱり罠だったのね、、、。」
「さ、では政務所まで行くかの。おい、どざえもん達!いつまで寝ているんじゃ、早う裁いてもらわんと苦しくてかなわんじゃろ。行くぞ!」
エーギルがそう言うと、ウシガエルのように地面へ潜っていた、もしくは地面でナメクジのようにもがいていた巨人ゾンビ達がおもむろに立ち上がり、きちんと整列してエーギルの前へ列んだ。その鈍重で巨大で従順な様は、何かしらの古代宗教の儀式を感じさせるような場面である。そこには、昨夜、是が非でも人間を襲わずにはおかんとしていたような妄執は微塵もないのであった。
「あらら、どうしちゃったのかしら、あの迫力の巨人ゾンビ達が、、、。エーちゃんには従順なのね、、、。」
「さぁ、お客人達も一緒に水死者の館『ヴァンドロメオン』まで行くぞ。」
「”一緒に”ですか、、、。」
エーギルの大雑把な物言いにリーン達も観念して、巨人ゾンビと行動を共に水死者達の裁判所へゆっくりと歩いて進むのであった。
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