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第1章
1-101 レティシアの陣 その5 首領集結
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--- 閲兵式後の戦略会議 ---
「それでは、農民軍共にのさばらせてしまっている王都『ヴァルヴァンティア』及び王城『イスティファルド』を我が手に取り戻したあかつきには、旧『ウェールズ』の東部、南部の領土を討ち取った敵の数に応じて割譲する、という事で宜しいですな?」
ファビウスが各国のリーダーに、ジルブレヒトが描いたシナリオ通りの論功行賞案を再確認のため提示する。
「ジルブレヒト殿の言われていた事と確かに同じです。我が『スペニア』も人口が増え、近隣に植民地を探していた所。現在『レボルテ』に支配されているとは言え、旧『ウェールズ』の土地をいくらか頂けるとは有り難いですな。」
実際の所、繁栄を続ける『スペニア』は、都市部に多くの民を抱え、食料源となる南東の林地や耕作地を欲していたのであった。
「我々としても暫定首都『ルーアン』から『ヴァルヴァンティア』に渡る西部と北方の草原だけでも取り戻したいという、苦渋の選択です。どうしても建国以来発展を遂げた『ヴァルヴァンティア』を取り戻す覚悟です。」
「ファビウス様、その農民軍という呼び方、漁村に匿われていた私としてはどうしても慣れませんわ。他に言い方は無いんでしょうか?」
「ははは、レティシア様に突っ込まれては仕方ありませんな。それでは『蛮民軍』とでも改めましょうか。」
「それは我らへの当てつけにしか聞こえませんね。」
と、『無法者の国』の首領オウカイ。
「そうだそうだ!レティシアちゃん、宰相に言ってやってよ!」
その弟オウラはすっかりレティシアの虜になっているようだった。ショウキが後ろに控えてジロリと見るので、それ以上は何も言えないのであったが。
「それで進軍ルートだが、各軍連携はするが、それぞれで『ヴァルヴァンティア』を目指すと言う事でよいな?我々騎馬民にとっては森からのルートは少々厳しい、このまま南へ広がる平原を突っ切ろうかと思うが。」
ジャムカが自軍の進軍先を主張する。基本騎馬でしか行動しない彼ら草原の民にとっては、森林での戦いは魑魅魍魎のように毛嫌いしていた。
「それでは、我々『無法者の国』はゲリラ戦がモットーだから、北東の森から入る事にしたい。」
不毛の大地で、弱肉強食、ルール無用の戦いばかり繰り広げている『無法者の国』の戦士達は、隠れる所のない平地は却って戦の妨げになるようであった。
「よろしいでしょう。そして、先程言いましたとおり、我々『ウェールズ』の『霧の魔法師団』が数名連絡係を兼ねて各軍団につきます。軍団間での連携は彼らを介してください。」
「分かりました、戦闘も援護して頂けると言う事で宜しいですな?それにしても大きく離れた軍団間を自在に連絡が取れるとは魔法とは便利なものですな。」
アルティスが『ヴァルヴァンティア』の魔法師団に感心して言う。この時代『ミズガルズ』では魔法を使える者はごく少数であり、リーンやレーネといった臥竜鳳雛達が加わる事となった『革命軍』が勢力を伸ばす『英雄戦争』までは、その貴重な魔法資源を一手に集めている『ウェールズ』が国力的に圧倒的に優位であった。
『英雄戦争』を経て魔道士の数こそ旺時の数分の一に減ってはいるものの、それでもやはり『ミズガルズ』随一の魔法戦力を持っているのが『ウェールズ』で、その独自の魔法文化は今でも各国の羨望の的なのであった。
各軍の陣容、『ヴァルヴァンティア』までの行路、『ウェールズ』司令部の役割と連携の仕方、等々、『レボルテ』攻略戦についての戦略を着々と整えて、会議は終わりを迎えた。
「それではよろしいですな、各軍『イスティファルド』の大手門で勝ち鬨と行きましょう!」
「私からもお願いします。どうか私達『ウェールズ』に『ヴァルヴァンティア』を取り戻させてください!」
「まかせとけって!レティシアちゃん!!」
オウラはレティシアにメロメロの様子である。
「領土の件は後で揉め事にならぬよう、よろしく頼みましたぞ!!」
『草原の国』の参謀ボオルチュが念押しを言う。かつて中原に君臨していた『ウェールズ』が、その豊かな大地を取り戻し同盟国にくれようというのだ。草原の民にしても、正体不明の国家に無差別攻撃を食らうリスクを抱えているよりは、協力して勝ち目の大きな戦に加われる方がよほど歓迎なのである。
こうして『英雄戦争』終結から7年、『ミズガルズ』の大地は再び大きな戦乱に突入するのであった。
「それでは、農民軍共にのさばらせてしまっている王都『ヴァルヴァンティア』及び王城『イスティファルド』を我が手に取り戻したあかつきには、旧『ウェールズ』の東部、南部の領土を討ち取った敵の数に応じて割譲する、という事で宜しいですな?」
ファビウスが各国のリーダーに、ジルブレヒトが描いたシナリオ通りの論功行賞案を再確認のため提示する。
「ジルブレヒト殿の言われていた事と確かに同じです。我が『スペニア』も人口が増え、近隣に植民地を探していた所。現在『レボルテ』に支配されているとは言え、旧『ウェールズ』の土地をいくらか頂けるとは有り難いですな。」
実際の所、繁栄を続ける『スペニア』は、都市部に多くの民を抱え、食料源となる南東の林地や耕作地を欲していたのであった。
「我々としても暫定首都『ルーアン』から『ヴァルヴァンティア』に渡る西部と北方の草原だけでも取り戻したいという、苦渋の選択です。どうしても建国以来発展を遂げた『ヴァルヴァンティア』を取り戻す覚悟です。」
「ファビウス様、その農民軍という呼び方、漁村に匿われていた私としてはどうしても慣れませんわ。他に言い方は無いんでしょうか?」
「ははは、レティシア様に突っ込まれては仕方ありませんな。それでは『蛮民軍』とでも改めましょうか。」
「それは我らへの当てつけにしか聞こえませんね。」
と、『無法者の国』の首領オウカイ。
「そうだそうだ!レティシアちゃん、宰相に言ってやってよ!」
その弟オウラはすっかりレティシアの虜になっているようだった。ショウキが後ろに控えてジロリと見るので、それ以上は何も言えないのであったが。
「それで進軍ルートだが、各軍連携はするが、それぞれで『ヴァルヴァンティア』を目指すと言う事でよいな?我々騎馬民にとっては森からのルートは少々厳しい、このまま南へ広がる平原を突っ切ろうかと思うが。」
ジャムカが自軍の進軍先を主張する。基本騎馬でしか行動しない彼ら草原の民にとっては、森林での戦いは魑魅魍魎のように毛嫌いしていた。
「それでは、我々『無法者の国』はゲリラ戦がモットーだから、北東の森から入る事にしたい。」
不毛の大地で、弱肉強食、ルール無用の戦いばかり繰り広げている『無法者の国』の戦士達は、隠れる所のない平地は却って戦の妨げになるようであった。
「よろしいでしょう。そして、先程言いましたとおり、我々『ウェールズ』の『霧の魔法師団』が数名連絡係を兼ねて各軍団につきます。軍団間での連携は彼らを介してください。」
「分かりました、戦闘も援護して頂けると言う事で宜しいですな?それにしても大きく離れた軍団間を自在に連絡が取れるとは魔法とは便利なものですな。」
アルティスが『ヴァルヴァンティア』の魔法師団に感心して言う。この時代『ミズガルズ』では魔法を使える者はごく少数であり、リーンやレーネといった臥竜鳳雛達が加わる事となった『革命軍』が勢力を伸ばす『英雄戦争』までは、その貴重な魔法資源を一手に集めている『ウェールズ』が国力的に圧倒的に優位であった。
『英雄戦争』を経て魔道士の数こそ旺時の数分の一に減ってはいるものの、それでもやはり『ミズガルズ』随一の魔法戦力を持っているのが『ウェールズ』で、その独自の魔法文化は今でも各国の羨望の的なのであった。
各軍の陣容、『ヴァルヴァンティア』までの行路、『ウェールズ』司令部の役割と連携の仕方、等々、『レボルテ』攻略戦についての戦略を着々と整えて、会議は終わりを迎えた。
「それではよろしいですな、各軍『イスティファルド』の大手門で勝ち鬨と行きましょう!」
「私からもお願いします。どうか私達『ウェールズ』に『ヴァルヴァンティア』を取り戻させてください!」
「まかせとけって!レティシアちゃん!!」
オウラはレティシアにメロメロの様子である。
「領土の件は後で揉め事にならぬよう、よろしく頼みましたぞ!!」
『草原の国』の参謀ボオルチュが念押しを言う。かつて中原に君臨していた『ウェールズ』が、その豊かな大地を取り戻し同盟国にくれようというのだ。草原の民にしても、正体不明の国家に無差別攻撃を食らうリスクを抱えているよりは、協力して勝ち目の大きな戦に加われる方がよほど歓迎なのである。
こうして『英雄戦争』終結から7年、『ミズガルズ』の大地は再び大きな戦乱に突入するのであった。
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