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第1章
1-105 草原の戦い その4 緑の騎士団 対 無人魔装兵
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「ちょっと、あれ、魔装兵じゃないの?でも中の人間が、い、いない!?」
「う~ん、魔法で操っているのかしら?案山子みたいで不気味ね~、武器も投げてくるのね?」
「ね~、もう帰りましょう~!お家でお茶したい~!!(半泣き)」
3人が、ちょっと間の抜けた会話をしている間に、人間の入っていない魔装兵達は『ウェールズ』師団へ進撃してきた。
ドガッ!ビュンッ!!
スノーのこしらえた即席防護壁に投げ槍や矢と言った飛び道具が投げつけられる、どう操っているのか、人間が投げたどころではない衝撃で、今にも【氷の壁】は崩れ去らんとしていた。
《ジル様、墜落した飛空艇から、人間の入っていない魔装兵が姿を現しました。どうやら遠隔操作しているようで、恐ろしい早さでこちらへ向かっています。遠距離から武器で正確に狙撃してきており、その魔法操作は相当高度なもの、恐らくレーネです!!》
《ふん、遠隔操作か。。。あの芋洗い軍団(革命軍古参の戦士団のこと)が来ないのは不可解だが、実戦力を投入しなくとも魔法操作だけで我々に勝てると思っているのか?舐められたものだ、『緑の騎士団』に対応させよう。。。》
「ファビウス、ゲンショウ殿の兵器により飛空艇は撃ち落とせたようだが、中から魔装兵のお出ましだ。『緑の騎士団』に戦闘指令を出してくれ。ただその魔装兵共、人間が入っていない空っぽのようだがな、魔道士団も援護するから少々注意して臨んでくれ。。。」
「なんと、人がおらんと!?レーネの奴、相変わらず怪訝なことばかりしよって!了解じゃ。ドルガンへ指令を出そう!」
ファビウスは伝令官へ伝え、伝令官は『ウェールズ』で代々使われてきた古代のドワーフたちが創り上げた魔法具のような繊細な装飾の施された角笛で前線へ戦闘指令を出した。一説には、神話における『ヘイムダル』が『ラグナロク』が始まる開戦の合図を送る角笛、神具『ギャランホルン』に憧憬を持ち製作した物とも伝えられている。その角笛の雄壮な音色は、戦場一帯に明確な意思を持って響き渡った。
ーーー 『ウェールズ』師団 前線 ーーー
前線にも『ギャランホルン』オマージュの音色が響き渡る。その音色は、一時の戦闘を忘れさせるほど優雅で重々しい響きを持っていた。
「うるさいのぉ、言われんでも今度こそ『レボルテ』の奴らは一人残さず叩き潰すつもりじゃわい!!!」
前線で指揮を執らなければならないはずの『ウェールズ』最古参の領主ドルガンであったが、今にも消息不明な鎧の軍団に殴りかからんかのような体勢である。
「ドルガン様、一人残らずと言いますが、不可解にも敵方は人が一人も居ないようなのですよ。レーネの戦力温存策なのかもしれません。」
「くっ!神聖な戦いの場に、姑息な真似しよって!!!何でもかまわん、全て血祭りに上げてやるわ!!!」
だから、血は出ないんだって。と、うっかりドルガンに言いそうになるスノーであったが、話がややこしくなっても困るので無視する事に決めた。魔道士の中でも最も冷静が必要とされる水の魔道士スノーには、その血の気の多さは全く理解出来ないのであった。
ドルガンはそう言うと、早速戦馬を駆って、スノーの張った氷壁結界を乗り越え、無人魔装兵へ駆け出す。部下の騎兵達は、将軍の無茶な行動に不意を突かれて出足がまちまちとなった。
「あぁぁ、相変わらず無茶苦茶な戦い方ですね~、ファティマ、ルース、援護しましょう。」
「ひ、被弾援護ですね、分かりました。」
防御に滅法強い土魔法の使い手ルースは早速防護策となる魔法を唱える。
《ショウフーイェンビー!》(岩壁よ戦士を守りなさい!)
ルースの唱えた土魔法は、雨のように降り注ぐ槍や矢や手斧をドルガン目前で打ち落とすように岩壁を形成した。いかなミスリル金属で作られた武器とはいえども、強固な岩壁はなかなか打ち崩すことが出来ず十分な効き目である。
「は、私の魔法が役に立ちました~(涙)。」
弱気なルースが自身の活躍に、ほっとした時、ドルガンは無人魔装兵へ辿り着き、
「どりゃ~!!」
雄叫びを上げてメイスをそのミスリル鎧へ打ち下ろす。戦法も流派もあったものではないが、その迫力だけは剣豪の域に達していると言っても良い。カーンやガラハドにも引けはとらなかった。たまたまではあるがドルガンの持っている獲物メイスは、頑強なプレートメイルごと破壊してしまうような破滅的な武器であった。
司教をしていた先祖から受け継がれた物でなかなかに立派な獲物である。しかし、中身の入っていない無人魔装兵には、ドルガンがその腕力に物を言わせて頭を飛ばしても、腕をもぎ取っても、まったく効き目がないように見えた。
「くそっ!胸くそ悪いあの灰色の魔女めが!!破壊し尽くしてくれる!!!」
ドルガンはとさかに来てメイスをめくらめっぽう振り回し、胴体全体を吹き飛ばしたり、両足をなぎ払ったりして、動作を止める事は出来たが、効果は限定的であった。そして後に辿り着いたドルガン麾下の兵士達は、ドルガンほどの士気と爆発力とパワフルさはなく、無人魔装兵達に徐々に傷つけられ倒されていく。
《ジャオライフオチウ!》(火球招来!)
「だ、だめだわ!私の魔力じゃ、ミスリル金属にあまり効果が無いみたい!!」
ファティマの放った蹴鞠ほどの大きさのファイアーボールは、魔装兵に当たりはするものの、鎧を破壊したり溶かしたりする事なしに、表面で弾かれすっと消滅してしまう。強い魔法耐性を持つミスリル鎧には効き目がないようであった。
《ジル様!ダメです、『緑の騎士団』も私達の魔法も、魔法で操られているミスリル装備を持った無人の魔装兵にはあまり効きません!!》
《ふむ、厄介だな。無人の魔装兵は人が入っていない以上、攻撃しても意味をなさない。魔法もお前達レベルの魔力ではミスリル金属に弾かれてしまう、そういう事か?》
《そうです!!我が軍は劣勢です。500体ほどの無人魔装兵達は幅広く布陣して進軍しており、兵達は徐々に倒され今にも雪崩を打って本陣に来そうです!どうしましょう!!!》
「前線では、どうやら攻撃も魔法も効かぬ無人魔装兵どもに苦戦しているようだ、私が前線に出るか。。。」
「う~ん、魔法で操っているのかしら?案山子みたいで不気味ね~、武器も投げてくるのね?」
「ね~、もう帰りましょう~!お家でお茶したい~!!(半泣き)」
3人が、ちょっと間の抜けた会話をしている間に、人間の入っていない魔装兵達は『ウェールズ』師団へ進撃してきた。
ドガッ!ビュンッ!!
スノーのこしらえた即席防護壁に投げ槍や矢と言った飛び道具が投げつけられる、どう操っているのか、人間が投げたどころではない衝撃で、今にも【氷の壁】は崩れ去らんとしていた。
《ジル様、墜落した飛空艇から、人間の入っていない魔装兵が姿を現しました。どうやら遠隔操作しているようで、恐ろしい早さでこちらへ向かっています。遠距離から武器で正確に狙撃してきており、その魔法操作は相当高度なもの、恐らくレーネです!!》
《ふん、遠隔操作か。。。あの芋洗い軍団(革命軍古参の戦士団のこと)が来ないのは不可解だが、実戦力を投入しなくとも魔法操作だけで我々に勝てると思っているのか?舐められたものだ、『緑の騎士団』に対応させよう。。。》
「ファビウス、ゲンショウ殿の兵器により飛空艇は撃ち落とせたようだが、中から魔装兵のお出ましだ。『緑の騎士団』に戦闘指令を出してくれ。ただその魔装兵共、人間が入っていない空っぽのようだがな、魔道士団も援護するから少々注意して臨んでくれ。。。」
「なんと、人がおらんと!?レーネの奴、相変わらず怪訝なことばかりしよって!了解じゃ。ドルガンへ指令を出そう!」
ファビウスは伝令官へ伝え、伝令官は『ウェールズ』で代々使われてきた古代のドワーフたちが創り上げた魔法具のような繊細な装飾の施された角笛で前線へ戦闘指令を出した。一説には、神話における『ヘイムダル』が『ラグナロク』が始まる開戦の合図を送る角笛、神具『ギャランホルン』に憧憬を持ち製作した物とも伝えられている。その角笛の雄壮な音色は、戦場一帯に明確な意思を持って響き渡った。
ーーー 『ウェールズ』師団 前線 ーーー
前線にも『ギャランホルン』オマージュの音色が響き渡る。その音色は、一時の戦闘を忘れさせるほど優雅で重々しい響きを持っていた。
「うるさいのぉ、言われんでも今度こそ『レボルテ』の奴らは一人残さず叩き潰すつもりじゃわい!!!」
前線で指揮を執らなければならないはずの『ウェールズ』最古参の領主ドルガンであったが、今にも消息不明な鎧の軍団に殴りかからんかのような体勢である。
「ドルガン様、一人残らずと言いますが、不可解にも敵方は人が一人も居ないようなのですよ。レーネの戦力温存策なのかもしれません。」
「くっ!神聖な戦いの場に、姑息な真似しよって!!!何でもかまわん、全て血祭りに上げてやるわ!!!」
だから、血は出ないんだって。と、うっかりドルガンに言いそうになるスノーであったが、話がややこしくなっても困るので無視する事に決めた。魔道士の中でも最も冷静が必要とされる水の魔道士スノーには、その血の気の多さは全く理解出来ないのであった。
ドルガンはそう言うと、早速戦馬を駆って、スノーの張った氷壁結界を乗り越え、無人魔装兵へ駆け出す。部下の騎兵達は、将軍の無茶な行動に不意を突かれて出足がまちまちとなった。
「あぁぁ、相変わらず無茶苦茶な戦い方ですね~、ファティマ、ルース、援護しましょう。」
「ひ、被弾援護ですね、分かりました。」
防御に滅法強い土魔法の使い手ルースは早速防護策となる魔法を唱える。
《ショウフーイェンビー!》(岩壁よ戦士を守りなさい!)
ルースの唱えた土魔法は、雨のように降り注ぐ槍や矢や手斧をドルガン目前で打ち落とすように岩壁を形成した。いかなミスリル金属で作られた武器とはいえども、強固な岩壁はなかなか打ち崩すことが出来ず十分な効き目である。
「は、私の魔法が役に立ちました~(涙)。」
弱気なルースが自身の活躍に、ほっとした時、ドルガンは無人魔装兵へ辿り着き、
「どりゃ~!!」
雄叫びを上げてメイスをそのミスリル鎧へ打ち下ろす。戦法も流派もあったものではないが、その迫力だけは剣豪の域に達していると言っても良い。カーンやガラハドにも引けはとらなかった。たまたまではあるがドルガンの持っている獲物メイスは、頑強なプレートメイルごと破壊してしまうような破滅的な武器であった。
司教をしていた先祖から受け継がれた物でなかなかに立派な獲物である。しかし、中身の入っていない無人魔装兵には、ドルガンがその腕力に物を言わせて頭を飛ばしても、腕をもぎ取っても、まったく効き目がないように見えた。
「くそっ!胸くそ悪いあの灰色の魔女めが!!破壊し尽くしてくれる!!!」
ドルガンはとさかに来てメイスをめくらめっぽう振り回し、胴体全体を吹き飛ばしたり、両足をなぎ払ったりして、動作を止める事は出来たが、効果は限定的であった。そして後に辿り着いたドルガン麾下の兵士達は、ドルガンほどの士気と爆発力とパワフルさはなく、無人魔装兵達に徐々に傷つけられ倒されていく。
《ジャオライフオチウ!》(火球招来!)
「だ、だめだわ!私の魔力じゃ、ミスリル金属にあまり効果が無いみたい!!」
ファティマの放った蹴鞠ほどの大きさのファイアーボールは、魔装兵に当たりはするものの、鎧を破壊したり溶かしたりする事なしに、表面で弾かれすっと消滅してしまう。強い魔法耐性を持つミスリル鎧には効き目がないようであった。
《ジル様!ダメです、『緑の騎士団』も私達の魔法も、魔法で操られているミスリル装備を持った無人の魔装兵にはあまり効きません!!》
《ふむ、厄介だな。無人の魔装兵は人が入っていない以上、攻撃しても意味をなさない。魔法もお前達レベルの魔力ではミスリル金属に弾かれてしまう、そういう事か?》
《そうです!!我が軍は劣勢です。500体ほどの無人魔装兵達は幅広く布陣して進軍しており、兵達は徐々に倒され今にも雪崩を打って本陣に来そうです!どうしましょう!!!》
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