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里帰り編

マフィアの現実

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「なあ、ラーマ。今、世界がどんな状況か知ってるか?」

「ン?んなもん俺が知ってると思う?」

「どうせ知らないでしょうね。」

「はい、その通りです。」

「今、マフィア会の1番上に居るのがスフィア王国の国王、アーサー・ソガノだ。」

「マフィアじゃなくね。」

「ああ、そうだ。ただ、ソガノはその邪知暴虐さからマフィアとされている。」

「そうなんだ。」

「そしてその次に居るのが、帝王ネロ、東のサロマ、西のビワの三強頭(さんきょうとう)だ。」

「え?ネロってそんなに強かったの?」

「ああ、しかも三強頭の中でも最強とまで言われている。」

「そうなの?」

「そして、その次に居るのが『国持』(くにもち)といわれる十人だ。」

「国持?」

「ああ、字の通り国を治めている十人だ。」

「へ~、そんな奴らが居るんだ。」

「ちなみにネロ以外の三強頭、国持はすべてスフィアの指名手配に指名されてる。」

「そんなに強いやつらなんだ。」

「ちなみに最初に倒した奴らは国持だったんだって。」

「え?国持ってそんなに弱いの?」

「いや、たぶんお前が強すぎるんだろ。」

「そんなに俺強い?」

「知らね。あいつがたまたま弱かったんじゃない?」

「そういうことにしとくか。」

「これから俺らどうする?」

「とりあえず、まずは近くのマフィアとの外交じゃない?」

「んじゃあ、外交の練習としてまず、ネロんとこ帰ってみたら?」

「そうだな、一回地元帰るか。」

「帰ろうぜ。」

「でも、3日かかるじゃん。」

「いや、技使えよ。」

「あ、ほんとじゃん。」

「多分技使えば余裕で着くよ。」

「んじゃあ、いくか。」

「纏 水、水流」

「憑依 豊臣秀吉、中国大返し」

そして、二人は技で3日かけてきた道をわずか半日で帰って行った。

「久しぶりだなぁ、この景色。」

「帰ってきたなぁ。」

すると聞きなれた声が聞こえた。

「おぉ、ラーマじゃねぇか。」

「あ、ドレイクさん。」

「久しぶり、知らねぇ間に強くなってるじゃねぇか。」

「そんなに強くなってねぇよ?」

「いや、だって国持倒したんだろ?聞いたぜ。」

「そんなに、強くないと思うけどな。」

「いやいや、流石だよ。でも、残念だな。今日ネロさんいねぇんだわ。」

「そうなの?」

「ああ、ちょっとスフィアんとこ行ってる。」

「そうなんだ。」

「でも、お前あん時から強かったもんな。」

「え?いつ?」

「あの、お前が出ていく前だよ。」

「え?俺意識飛ばしてただけだけど。」

「え?何言ってんだよ。ネルソン倒したのお前だろ?」

「え?」
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