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第二十一話 どっちに住む?【ツェリ】
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今日はエトワール様の館に泊めて頂けるらしく、部屋を二つ用意してくれたのですが丁重にお断りしてアルトリオと同室にしてもらいました。
夜の闇が怖いアピールはなかなか使えるようで癖になりそうですね。しかしながら、これはこれでアルトリオから子供扱いされかねないので使い過ぎには注意が必要です。
「お前さま、良いお話を頂けてよかったですね」
「う、うん、そうだね」
あれっ、上級村人を飛び越えて騎士様というランクアップにも関わらず、そんなに喜んでいない気がします。
アルトリオは村でのんびりとした暮らしの方がよかったのでしょうか。それはそれで断ればいいだけの話なので問題ない……こともないなのですよね。
あのエトワールとかいう領主は、村に税をプラスするとかほざいておりました。サラマンダーちゃん達に頑張ってもらえばその辺は全く問題は無いのですけど、アルトリオはその事を知りません。
「お前さまは騎士様にはなりたくないのですか? 村に掛かる税については私も交渉いたしますよ」
「ツェリは……ツェリは、やっぱり村から出るのは嫌だよな?」
「うーん、私は村での暮らししか知りませんから判断するのは難しいのですが……。そうですね、街は賑やかで物もいっぱいあって楽しそうです。静かな村も好きですが、賑やかな街も嫌いではありませんよ」
「そ、そうか。もしもの話なのだが、その、僕が騎士になったら、ツェリは一緒にオースレーベンに来てくれるか?」
「はい」
アルトリオは何を言っているのだろう。恩返しする相手が街にいるなら私も街に住むに決まっているのです。
ま、まさか、騎士になりオースレーベンの街に引っ越すから私が邪魔になったということなのでしょうか!?
小さな村は、ゴリ押しと奥様方を味方につけたことでアルトリオの家に潜り込めました。しかしながら、オースレーベンともなるとアルトリオと一緒に住む口実が無くなってしまいます。
「一緒にオースレーベンに出てくれるのか。いや、そうだな。大きな街に住む方が記憶が戻ることも、ツェリのことを知る人との出会いも多くなるのだからな」
「お前さま、もしも騎士様になっても私と一緒にいてくださいますか?」
「ああ、その時はこちらでツェリの記憶が戻るよう手伝いをしよう。と言っても、何をすればいいのかわからないのだけどな」
「休みの日に今日のようにバザールを一緒に歩いてくださればツェリも嬉しいです」
「そうだな。人のいるところを歩けばツェリのことを知っている人に会う確率も高くなるか」
私のこの姿を知っている人はこの世界には誰もいないので、ただ単にお休みの日をアルトリオとのデートで独占出来るのは悪くありません。
「そ、そうか。ツェリも一緒に来てくれるのか。周りに溶け込むのが苦手なので、実はツェリが一緒にいてくれると僕も助かるんだ」
何とか嫌がられずに話をスムーズに持っていけたでしょうか。
「さて、明日の出発も早いようですから休みましょう。今日はベッドで眠れるのですから楽しみです」
「そうだね、領主様の館で部屋をお借りできるとは思わなかったよ」
「ありえない話なのですが、万が一にも私がルイーゼ様である可能性がゼロではないからですね」
「そうか、ならツェリのお陰だね。付き添いの僕にはありがたい限りだよ」
「それではお前さま、横を失礼します」
「お、おう」
相変わらず、布団に入る時に緊張するのをそろそろやめてもらいたいところなのですが、その純なところがアルトリオの良い所でもあります。
いつもの様にアルトリオの大きな腕に抱きつくようにして目を瞑ります。この匂いと温かさはご褒美と言っても過言ではありません。
さて、アルトリオが騎士に前向きな姿勢をみせてくれましたので、加護の力がスムーズに使用出来るよう今日も調整してあげましょう。
身体の中を流れる魔力は数日前と比べても動きは良くなっており、アルトリオの意思に応じて集中したり、武器にその力を流すことも出来ます。
不死鳥の加護は、強化がメインですが、それだけではございません。不死の鳥の名の通り、身体を強化することで怪我を治癒したり、欠損した箇所を復元することも可能になります。
ただ、これはまだ加護の力を使い始めたアルトリオが使いこなすには、まだ先のことになるでしょう。
今は魔力の流れを良くすること、それから魔力の量を増やすことが大事です。
私の魔力をゆっくりアルトリオに流しながら、魔力が通る道を広げていき、魔力を貯める場所を大きくしていきます。
治癒の力が使用できるようになれば寿命を全うすることも容易になることでしょう。
夜の闇が怖いアピールはなかなか使えるようで癖になりそうですね。しかしながら、これはこれでアルトリオから子供扱いされかねないので使い過ぎには注意が必要です。
「お前さま、良いお話を頂けてよかったですね」
「う、うん、そうだね」
あれっ、上級村人を飛び越えて騎士様というランクアップにも関わらず、そんなに喜んでいない気がします。
アルトリオは村でのんびりとした暮らしの方がよかったのでしょうか。それはそれで断ればいいだけの話なので問題ない……こともないなのですよね。
あのエトワールとかいう領主は、村に税をプラスするとかほざいておりました。サラマンダーちゃん達に頑張ってもらえばその辺は全く問題は無いのですけど、アルトリオはその事を知りません。
「お前さまは騎士様にはなりたくないのですか? 村に掛かる税については私も交渉いたしますよ」
「ツェリは……ツェリは、やっぱり村から出るのは嫌だよな?」
「うーん、私は村での暮らししか知りませんから判断するのは難しいのですが……。そうですね、街は賑やかで物もいっぱいあって楽しそうです。静かな村も好きですが、賑やかな街も嫌いではありませんよ」
「そ、そうか。もしもの話なのだが、その、僕が騎士になったら、ツェリは一緒にオースレーベンに来てくれるか?」
「はい」
アルトリオは何を言っているのだろう。恩返しする相手が街にいるなら私も街に住むに決まっているのです。
ま、まさか、騎士になりオースレーベンの街に引っ越すから私が邪魔になったということなのでしょうか!?
小さな村は、ゴリ押しと奥様方を味方につけたことでアルトリオの家に潜り込めました。しかしながら、オースレーベンともなるとアルトリオと一緒に住む口実が無くなってしまいます。
「一緒にオースレーベンに出てくれるのか。いや、そうだな。大きな街に住む方が記憶が戻ることも、ツェリのことを知る人との出会いも多くなるのだからな」
「お前さま、もしも騎士様になっても私と一緒にいてくださいますか?」
「ああ、その時はこちらでツェリの記憶が戻るよう手伝いをしよう。と言っても、何をすればいいのかわからないのだけどな」
「休みの日に今日のようにバザールを一緒に歩いてくださればツェリも嬉しいです」
「そうだな。人のいるところを歩けばツェリのことを知っている人に会う確率も高くなるか」
私のこの姿を知っている人はこの世界には誰もいないので、ただ単にお休みの日をアルトリオとのデートで独占出来るのは悪くありません。
「そ、そうか。ツェリも一緒に来てくれるのか。周りに溶け込むのが苦手なので、実はツェリが一緒にいてくれると僕も助かるんだ」
何とか嫌がられずに話をスムーズに持っていけたでしょうか。
「さて、明日の出発も早いようですから休みましょう。今日はベッドで眠れるのですから楽しみです」
「そうだね、領主様の館で部屋をお借りできるとは思わなかったよ」
「ありえない話なのですが、万が一にも私がルイーゼ様である可能性がゼロではないからですね」
「そうか、ならツェリのお陰だね。付き添いの僕にはありがたい限りだよ」
「それではお前さま、横を失礼します」
「お、おう」
相変わらず、布団に入る時に緊張するのをそろそろやめてもらいたいところなのですが、その純なところがアルトリオの良い所でもあります。
いつもの様にアルトリオの大きな腕に抱きつくようにして目を瞑ります。この匂いと温かさはご褒美と言っても過言ではありません。
さて、アルトリオが騎士に前向きな姿勢をみせてくれましたので、加護の力がスムーズに使用出来るよう今日も調整してあげましょう。
身体の中を流れる魔力は数日前と比べても動きは良くなっており、アルトリオの意思に応じて集中したり、武器にその力を流すことも出来ます。
不死鳥の加護は、強化がメインですが、それだけではございません。不死の鳥の名の通り、身体を強化することで怪我を治癒したり、欠損した箇所を復元することも可能になります。
ただ、これはまだ加護の力を使い始めたアルトリオが使いこなすには、まだ先のことになるでしょう。
今は魔力の流れを良くすること、それから魔力の量を増やすことが大事です。
私の魔力をゆっくりアルトリオに流しながら、魔力が通る道を広げていき、魔力を貯める場所を大きくしていきます。
治癒の力が使用できるようになれば寿命を全うすることも容易になることでしょう。
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