3 / 32
3
しおりを挟む
リズからあっさり許可が下り・・・いつもは、色々渋るのだが・・・町を散策している。
リズは王子が私に付けた世話係。この世界に不慣れな私にはありがたい人なのだが・・・王子の人選と言うのが引っかかっていたのだが・・・
つまりは、行動が全て筒抜けと言う可能性もあるから。
年齢も20歳と私より年下だが金髪碧眼のこれまた絵に描いた様な美女だけど、あまり表情を表に出さないのでちょっと冷たく感じる。
だけど、とてもしっかりしていて・・・意味もなく敗北感を味合わせてくれる人だ・・・色々とオトナでさ・・・
王子であるアリオスを呼び捨てにし、何の身分もない私に敬称を付ける、ちょっと変な人でもある。
恐らく、親戚関係かとても近しい関係か・・・まぁ、私にはどちらでもいい。例え王子に筒抜けでも、それを上手く利用すればいいのだから。
でも、今現在彼女は専ら私の愚痴聞き専門をしてくれている・・・というか、そうなってしまったと言う方が正しいかも。
初めは怒られちゃうかな?と思ったけどそんなことはなく、何やら感慨深く同意してくれる。
だけど流石に一週間近く愚痴れば、最近はぞんざいな返事しか返ってこない。
まぁ、そう言う人だから、警戒していた気持ちも今では、唯一気を使わなくてもいい私の大事な世話役に昇格していた。
初めて見る町の風景は新鮮で、俯きかけた気持ちがぱっと晴れるような、活気に満ちていた。
自分たちの世界とは違う、どこか「生きている」感がビシビシ伝わってきて、変な言い方だけど、色鮮やかな印象。
なんだか、自分も生き返るって感じで、年甲斐もなく浮かれてしまうのは、許してほしい。
でも、この度の外出する条件として、ローブを身に着ける事を言い渡された。
外見がやっぱり違うため、目立つのだと。
確かに、山脈顔のこの世界の住民に対し、私は正に平野顔だ・・・・凹凸がささやか・・・
くぅぅ~~!腹が立つけど現実はしっかりと受け止めますよ。えぇ、大人ですから。
私は気を取り直し、フードを少し上げて辺りを見回した。
幸運な事に、この世界の文字が読めるので、例えばパン屋の窓に張られている求人広告などをチェックする事ができる。
出来れば住み込み・・・・と、ウィンドウショッピングする振りをしながら探していると、今まで黙って付いて来ていたリズが一言。
「求職活動しようとしても、駄目ですよ」
「・・・え?」
一瞬何を言われているのか理解できなかったけど、頭の中で認識した瞬間、動揺を隠し切れず後ずさりしながら視線を泳がせてしまった。
まずい・・・・やっぱ、ばれてる・・・
私の脳みそはフル回転するが、良い言い訳なんて浮かんでこない。
早々に諦めた私は大きな溜息を吐き、降参と言わんばかりに胸元で両手を上げた。
そう、リズには何故か隠し事ができない。
たった10日間だが、今回のようなことが何回もあって、思わす「心読めるの??」と、真面目に聞いてしまったくらいだ。
「心なんて読めるわけないでしょう。サーラ様があまりにもわかりやすいんですよ」
と、鼻で笑われてしまった。
しょうがないので求職活動は一旦諦め、せっかく町に来たのだからと買い物をする事にした。
そう簡単に上手くいくとは思っていなかったけど・・・半端ない落胆がずっしりと、私のガラスのハートにヒビを入れていく感じだ。
屋台で飲み物を買い、広場の中心にある噴水を囲む様にあるベンチに二人並んで座って、そして私は溜息を吐く。嫌味臭く、何回も。
そんな私を横目で見ながら、リズは鬱陶しそうに顔を顰めた。
「・・・・求職活動位、目をつむってくれてもいいじゃん」
段々腹が立ってきて、口を尖らせながら私はリズに抗議したけど「無理です」と、取りつく島もなくサクッと切り捨てられて・・・不意に疑問に思っていた事を聞いてみた。
多分これが、問題なんだよ。
「ねぇ、リズ。なんで、アリオスは私に執着するのかな?」
胡散臭い「運命の人」発言じゃなくて、他に理由があるのでは・・・と、思うのだ。
でなければ、十人並の私に求婚なんてするだろうか?あの美形が。しかも周りにはリズの様な美人が沢山アリオスの周りをウロウロしている。
色っぽい恋愛事じゃなくて・・・それが私にとって良い事なのか悪い事なのかわかんないけど、何か求婚せざるを得ない理由があるのではないか・・・
「あぁ・・・それは・・・・」
「え゛っ!!知ってるの!?」
「知ってますよ。多分、何時も周りにいる側近達は確実に」
「・・・・・・・・・・・・・」
その衝撃ときたら。声も出ないとはこの事だ。
「私だけ・・・?」
知らないのは・・・・
「いいえ、サーラ様も知っております」」
きっぱりと言い切られ、「まさか・・・『運命』云々?」と恐々聞けば、無表情で頷かれた。
私は脱力したようにベンチに倒れ込んだ。
「ですが、サーラ様が思っているような『運命の人』という意味ではないと思います」
「え?それって・・・・」
「まずは、少し魔法の事をお話ししましょう」
そう言って、リズは飲み物を一口飲み、喉を潤した。
リズは王子が私に付けた世話係。この世界に不慣れな私にはありがたい人なのだが・・・王子の人選と言うのが引っかかっていたのだが・・・
つまりは、行動が全て筒抜けと言う可能性もあるから。
年齢も20歳と私より年下だが金髪碧眼のこれまた絵に描いた様な美女だけど、あまり表情を表に出さないのでちょっと冷たく感じる。
だけど、とてもしっかりしていて・・・意味もなく敗北感を味合わせてくれる人だ・・・色々とオトナでさ・・・
王子であるアリオスを呼び捨てにし、何の身分もない私に敬称を付ける、ちょっと変な人でもある。
恐らく、親戚関係かとても近しい関係か・・・まぁ、私にはどちらでもいい。例え王子に筒抜けでも、それを上手く利用すればいいのだから。
でも、今現在彼女は専ら私の愚痴聞き専門をしてくれている・・・というか、そうなってしまったと言う方が正しいかも。
初めは怒られちゃうかな?と思ったけどそんなことはなく、何やら感慨深く同意してくれる。
だけど流石に一週間近く愚痴れば、最近はぞんざいな返事しか返ってこない。
まぁ、そう言う人だから、警戒していた気持ちも今では、唯一気を使わなくてもいい私の大事な世話役に昇格していた。
初めて見る町の風景は新鮮で、俯きかけた気持ちがぱっと晴れるような、活気に満ちていた。
自分たちの世界とは違う、どこか「生きている」感がビシビシ伝わってきて、変な言い方だけど、色鮮やかな印象。
なんだか、自分も生き返るって感じで、年甲斐もなく浮かれてしまうのは、許してほしい。
でも、この度の外出する条件として、ローブを身に着ける事を言い渡された。
外見がやっぱり違うため、目立つのだと。
確かに、山脈顔のこの世界の住民に対し、私は正に平野顔だ・・・・凹凸がささやか・・・
くぅぅ~~!腹が立つけど現実はしっかりと受け止めますよ。えぇ、大人ですから。
私は気を取り直し、フードを少し上げて辺りを見回した。
幸運な事に、この世界の文字が読めるので、例えばパン屋の窓に張られている求人広告などをチェックする事ができる。
出来れば住み込み・・・・と、ウィンドウショッピングする振りをしながら探していると、今まで黙って付いて来ていたリズが一言。
「求職活動しようとしても、駄目ですよ」
「・・・え?」
一瞬何を言われているのか理解できなかったけど、頭の中で認識した瞬間、動揺を隠し切れず後ずさりしながら視線を泳がせてしまった。
まずい・・・・やっぱ、ばれてる・・・
私の脳みそはフル回転するが、良い言い訳なんて浮かんでこない。
早々に諦めた私は大きな溜息を吐き、降参と言わんばかりに胸元で両手を上げた。
そう、リズには何故か隠し事ができない。
たった10日間だが、今回のようなことが何回もあって、思わす「心読めるの??」と、真面目に聞いてしまったくらいだ。
「心なんて読めるわけないでしょう。サーラ様があまりにもわかりやすいんですよ」
と、鼻で笑われてしまった。
しょうがないので求職活動は一旦諦め、せっかく町に来たのだからと買い物をする事にした。
そう簡単に上手くいくとは思っていなかったけど・・・半端ない落胆がずっしりと、私のガラスのハートにヒビを入れていく感じだ。
屋台で飲み物を買い、広場の中心にある噴水を囲む様にあるベンチに二人並んで座って、そして私は溜息を吐く。嫌味臭く、何回も。
そんな私を横目で見ながら、リズは鬱陶しそうに顔を顰めた。
「・・・・求職活動位、目をつむってくれてもいいじゃん」
段々腹が立ってきて、口を尖らせながら私はリズに抗議したけど「無理です」と、取りつく島もなくサクッと切り捨てられて・・・不意に疑問に思っていた事を聞いてみた。
多分これが、問題なんだよ。
「ねぇ、リズ。なんで、アリオスは私に執着するのかな?」
胡散臭い「運命の人」発言じゃなくて、他に理由があるのでは・・・と、思うのだ。
でなければ、十人並の私に求婚なんてするだろうか?あの美形が。しかも周りにはリズの様な美人が沢山アリオスの周りをウロウロしている。
色っぽい恋愛事じゃなくて・・・それが私にとって良い事なのか悪い事なのかわかんないけど、何か求婚せざるを得ない理由があるのではないか・・・
「あぁ・・・それは・・・・」
「え゛っ!!知ってるの!?」
「知ってますよ。多分、何時も周りにいる側近達は確実に」
「・・・・・・・・・・・・・」
その衝撃ときたら。声も出ないとはこの事だ。
「私だけ・・・?」
知らないのは・・・・
「いいえ、サーラ様も知っております」」
きっぱりと言い切られ、「まさか・・・『運命』云々?」と恐々聞けば、無表情で頷かれた。
私は脱力したようにベンチに倒れ込んだ。
「ですが、サーラ様が思っているような『運命の人』という意味ではないと思います」
「え?それって・・・・」
「まずは、少し魔法の事をお話ししましょう」
そう言って、リズは飲み物を一口飲み、喉を潤した。
25
あなたにおすすめの小説
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~
高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。
先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。
先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。
普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。
「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」
たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。
そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。
はちみつ色の髪をした竜王曰く。
「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」
番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
勘違いで嫁ぎましたが、相手が理想の筋肉でした!
エス
恋愛
「男性の魅力は筋肉ですわっ!!」
華奢な男がもてはやされるこの国で、そう豪語する侯爵令嬢テレーゼ。
縁談はことごとく破談し、兄アルベルトも王太子ユリウスも頭を抱えていた。
そんな折、騎士団長ヴォルフがユリウスの元に「若い女性を紹介してほしい」と相談に現れる。
よく見ればこの男──家柄よし、部下からの信頼厚し、そして何より、圧巻の筋肉!!
「この男しかいない!」とユリウスは即断し、テレーゼとの結婚話を進める。
ところがテレーゼが嫁いだ先で、当のヴォルフは、
「俺は……メイドを紹介してほしかったんだが!?」
と何やら焦っていて。
……まあ細かいことはいいでしょう。
なにせ、その腕、その太もも、その背中。
最高の筋肉ですもの! この結婚、全力で続行させていただきますわ!!
女性不慣れな不器用騎士団長 × 筋肉フェチ令嬢。
誤解から始まる、すれ違いだらけの新婚生活、いざスタート!
※他サイトに投稿したものを、改稿しています。
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる