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正に『我が耳を疑う』とはこの事だと思う。
彼女が何を言っているのか、理解できなかった・・・と言うよりも、私の頭がそれを理解する事を拒否したからだ。
「確かにサーラ様の顔はこの国の民に比べ凹凸が乏しいです。ですが、それが反対に可愛らしく、柔らかく、可憐に見えるのです」
一瞬、何を言われているのかわからず、私は眉を寄せる。
「この世界でのサーラ様は、美人・・・ではなく、清楚で可憐で愛らしく、恐らく皆が皆、好む容姿をされてるのです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
眉間の皺が更に深くなる。
「・・・・その様な顔をしないでください。言いたいことは、わかります。ですが、これは真実です」
この人、何言ってるの?目、悪かったっけ?――――マジな顔で冗談?
「つまり、サーラ様のお顔はこの国・・・いいえ、この世界の人間であれば百人中恐らく九十九人は好むお顔なのです」
私は無言でリズの額に手を乗せた。
「熱はございません」
「・・・・・じゃあ、私の耳がおかしい?」
「いいえ、サーラ様は何処もおかしくありません」
「じゃあ、この世の人間みんな、ゲテモノ好き?」
「・・・・・言っていて、悲しくありませんか?」
「悲しいけど、悲しい以前にリズが何言ってるのかわかんないんだよね」
まだ首を傾げる私に、リズが続ける。
「婚約式の時に参列した貴族の反応は、サーラ様が言われていた反応とは真逆の反応なのです。その愛らしいお顔に、皆が呆気に取られていたのですから」
そうかな・・・なんか、もの凄く驚いた顔をした後、ふっと視線を逸らされたような・・・・
なんとなくしか覚えていないあの時の事を思い返し、首を傾げた。
その意図を正確に汲み取ったリズが、ちょっと呆れたような困ったような珍しい表情をした。
「参列者達がサーラ様に見惚れていたのに嫉妬したアリオスが、大人げなく睨みを利かせたので、皆が視線を逸らしたのですわ」
「見惚れていたというより、珍獣を見ているような視線だったけどなぁ」
「・・・・あくまでも後ろ向きな考えですのね」
「それに関しては、仕方がないと思う。だって、皆が皆、子供からお年寄りまで美形なんだもん。そんな中で私がモテモテなんて言われて、誰が信じると思う?前にも言ったけど私の容姿は十人並なのよ」
まるで詐欺にでも引っかかってしまったような気分だわ・・・
あぁ・・・そう言えば、ティナも不可解な事言っていたわね。
「・・・・じゃあ、さ・・・ティナが私がいいとか、可愛いとか・・・って」
「はい。その言葉通りです。他の子供達もそう思っていますわ」
ルカ達も?でも、その割にはティナ以外はどこか一歩引いているというか・・・仲は良好だと思うけど、うっすい壁の様なものを感じる時があるんだよね。
だから、まぁ、押し付けるつもりはないけれど、子供達とはスキンシップをなるべく取る様にしていて、彼等が出かけて戻ってきた時には、出来る限り出迎えて抱きしめるようにしている。
これといって拒絶反応は見えなかったから今も続けているけど・・・・
「ティナは幼いので思うままにサーラ様に甘えておりますが、他の四人は、照れが先にきて、上手く態度へと表せないのかもしれません」
「じゃあ、お出迎えのぎゅーとか、皆で雑魚寝とか・・・続けててもいいの?本当は、嫌じゃない?」
「皆、嬉しいと思いますよ?」
「そう、なのかなぁ・・・?」
なんか、ちょっと・・・うん・・・混乱中です。あまりに予想外の展開に、素直には頷けない。
私は自分が人より容姿が優れているとか、悲しいかな一度も思った事はない。
そして何より、こんな美形集団の中に居て、可愛いと言われ『はいそうですか!』なんて喜べるほど、厚顔無恥でもないし。
「今までリズだって私の顔の事、散々言ってたじゃん。それを今更『可愛い』とか言われても、信じらんないし」
「それは、常に顔を隠していなければ、アリオスの事がなくても危険だったからですわ」
つまりは、私が堂々と顔を晒して町中を闊歩していたら、速攻で攫われる・・・と言うのがリズの見解だ。
・・・・なんだか、もう、理解不能を通り越して、疲れた・・・・
「あ~、もう、わかった。全く持って理解できないから顔の事はいいや。疲れた」
何でこんな話になったのか・・・わからん!
考える事を放棄した私に、リズは何かを言おうと口を開こうとしたその時、ドアがノックされた。
「ルカ様とティナ様が、お戻りになられました」
女官がドアを開け、子供達を中へと招き入れると同時に私は立ち上がり、今までなんの事で喧々囂々していたのかすらすっかり忘れ「お帰り~!」と両手を広げた。
彼女が何を言っているのか、理解できなかった・・・と言うよりも、私の頭がそれを理解する事を拒否したからだ。
「確かにサーラ様の顔はこの国の民に比べ凹凸が乏しいです。ですが、それが反対に可愛らしく、柔らかく、可憐に見えるのです」
一瞬、何を言われているのかわからず、私は眉を寄せる。
「この世界でのサーラ様は、美人・・・ではなく、清楚で可憐で愛らしく、恐らく皆が皆、好む容姿をされてるのです」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
眉間の皺が更に深くなる。
「・・・・その様な顔をしないでください。言いたいことは、わかります。ですが、これは真実です」
この人、何言ってるの?目、悪かったっけ?――――マジな顔で冗談?
「つまり、サーラ様のお顔はこの国・・・いいえ、この世界の人間であれば百人中恐らく九十九人は好むお顔なのです」
私は無言でリズの額に手を乗せた。
「熱はございません」
「・・・・・じゃあ、私の耳がおかしい?」
「いいえ、サーラ様は何処もおかしくありません」
「じゃあ、この世の人間みんな、ゲテモノ好き?」
「・・・・・言っていて、悲しくありませんか?」
「悲しいけど、悲しい以前にリズが何言ってるのかわかんないんだよね」
まだ首を傾げる私に、リズが続ける。
「婚約式の時に参列した貴族の反応は、サーラ様が言われていた反応とは真逆の反応なのです。その愛らしいお顔に、皆が呆気に取られていたのですから」
そうかな・・・なんか、もの凄く驚いた顔をした後、ふっと視線を逸らされたような・・・・
なんとなくしか覚えていないあの時の事を思い返し、首を傾げた。
その意図を正確に汲み取ったリズが、ちょっと呆れたような困ったような珍しい表情をした。
「参列者達がサーラ様に見惚れていたのに嫉妬したアリオスが、大人げなく睨みを利かせたので、皆が視線を逸らしたのですわ」
「見惚れていたというより、珍獣を見ているような視線だったけどなぁ」
「・・・・あくまでも後ろ向きな考えですのね」
「それに関しては、仕方がないと思う。だって、皆が皆、子供からお年寄りまで美形なんだもん。そんな中で私がモテモテなんて言われて、誰が信じると思う?前にも言ったけど私の容姿は十人並なのよ」
まるで詐欺にでも引っかかってしまったような気分だわ・・・
あぁ・・・そう言えば、ティナも不可解な事言っていたわね。
「・・・・じゃあ、さ・・・ティナが私がいいとか、可愛いとか・・・って」
「はい。その言葉通りです。他の子供達もそう思っていますわ」
ルカ達も?でも、その割にはティナ以外はどこか一歩引いているというか・・・仲は良好だと思うけど、うっすい壁の様なものを感じる時があるんだよね。
だから、まぁ、押し付けるつもりはないけれど、子供達とはスキンシップをなるべく取る様にしていて、彼等が出かけて戻ってきた時には、出来る限り出迎えて抱きしめるようにしている。
これといって拒絶反応は見えなかったから今も続けているけど・・・・
「ティナは幼いので思うままにサーラ様に甘えておりますが、他の四人は、照れが先にきて、上手く態度へと表せないのかもしれません」
「じゃあ、お出迎えのぎゅーとか、皆で雑魚寝とか・・・続けててもいいの?本当は、嫌じゃない?」
「皆、嬉しいと思いますよ?」
「そう、なのかなぁ・・・?」
なんか、ちょっと・・・うん・・・混乱中です。あまりに予想外の展開に、素直には頷けない。
私は自分が人より容姿が優れているとか、悲しいかな一度も思った事はない。
そして何より、こんな美形集団の中に居て、可愛いと言われ『はいそうですか!』なんて喜べるほど、厚顔無恥でもないし。
「今までリズだって私の顔の事、散々言ってたじゃん。それを今更『可愛い』とか言われても、信じらんないし」
「それは、常に顔を隠していなければ、アリオスの事がなくても危険だったからですわ」
つまりは、私が堂々と顔を晒して町中を闊歩していたら、速攻で攫われる・・・と言うのがリズの見解だ。
・・・・なんだか、もう、理解不能を通り越して、疲れた・・・・
「あ~、もう、わかった。全く持って理解できないから顔の事はいいや。疲れた」
何でこんな話になったのか・・・わからん!
考える事を放棄した私に、リズは何かを言おうと口を開こうとしたその時、ドアがノックされた。
「ルカ様とティナ様が、お戻りになられました」
女官がドアを開け、子供達を中へと招き入れると同時に私は立ち上がり、今までなんの事で喧々囂々していたのかすらすっかり忘れ「お帰り~!」と両手を広げた。
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