31 / 32
31
しおりを挟む
私が目覚めた時は、既にお日様が天高く昇った頃だった。
隣には既にアリオスはおらず、私一人。
肌を滑るシーツなんかはさらさらで心地良く、自分の身体も綺麗に清められていた。
恐らくアリオスが処理してくれたのだと思うが・・・・
全身が重く、指先すら動かすのが億劫・・・・こんな事は初めてだ・・・・
くっそう・・・・少しは手加減してよねっ!!
言わずもがな、私はアリオスに抱き潰された・・と言っていいと思う。
確かに、雰囲気にのまれて盛り上がったよ?アリオスにしてみれば、自分で言うのも恥ずかしいけど、好きだった人がやっと手に入って、私にしてみれば嫌われるかも・・・と思ってた人と想いが通じ合えて・・・・・・
お互い大人だし、例え脳内がピンクのお花畑になっていたとしても・・・・そもそも、限度ってあるでしょ!?あるよね??
なのに・・・・あんの絶倫エロエロ王子ときたら・・・・
何度無理だとお願いしたか。その度に「ごめん、無理」と、私の言う『無理』とは別の意味を込めて却下してきた。
やっと解放された・・・と思った時には、窓の外は白んでいた様な気がする・・・・いや、白んでた。
愛してくれるのは嬉しいけど、やっぱり限度ってものがあると思うの!
心の中で考え付くだけの罵詈雑言を並べていると、ノックもなしに誰かが勢いよく入ってきた。
この部屋にそんな風に入ってこれるのはただ一人だけで、満面の笑みを浮かべたソレを、私はギッと睨み付けた。
「サクラ!目が覚めた?身体は大丈夫?お腹空かない?」
私の睨みなどなんのその。顔中に口付けしそっと私の身体を起こした。
正直、自力でまだ身体を動かすのがきつくてされるがままにしていると、肩からはらりと肌掛けが滑り落ち・・・・私はぎょっと目を剥く。
私は素っ裸だった・・・・しかも、身体中には、病ではないかと思われるほどの赤い斑点・・・・
「ひぃぃぃ~~~~!!!」
奇妙な悲鳴を上げ、布団にくるまろうとすると、アリオスがその手をがっしりと掴み、再び布団へと押し倒した。
「ア・・・アリオス?」
恐々と彼を見れば、恍惚とした表情で私を上から下まで舐める様に見つめ、ほう・・・と溜息を漏らした。
・・・・・いや、ちょっと、怖いんですけど・・・彼って、こんな人だったっけ???
思わず逃げる様に身体をよじれば、ベッドの上にあがり私を跨ぐ様に覆い被さってきてきた。
「夢でなくて、良かったよ。目覚めた時、サクラが居なかったらと思うと怖くて、眠れなかった」
そう言うと、ギュッと抱きしめてくる。
「あぁ・・・サクラの鼓動・・・・良かった・・・・」
そう言ったかと思うと、急に身体に重みがかかり、胸元からはすぅすぅという、寝息が聞こえ始めてきた。
「え?アリオス?・・・・・眠っちゃったの??」
彼の身体を揺り動かしてもピクリとも動かない。
本当に眠っていなかったのか・・・と驚きつつも嬉しくて、私はギュッと彼を抱きしめた。
恋とは不思議なもので、絶対にこの人とは結婚なんてしないっ!と思っていたのに、それがある日あっさりと覆ってしまった。
彼を遠ざけるための努力なんて、風に飛んで散ってしまうほど、いとも簡単に。
幸せを噛みしめながら、つらつらとそんな事を考えていたんだけれど・・・・
愛だ何だと言いつつも、時間が経てば経つほど・・・・あぁ・・・・重い・・・・
現実なんてそんなものである。
そう思いながらも、その重みが愛おしくて、彼の頭を優しく撫でた。
何だか、先が思いやられそうな気がするけど・・・まぁ、いっか。
愛しさを噛みしめる様にしばらく頭を撫でていたけど、現実的にこの重みには耐えられなくて、息苦しくなってきて彼の下から抜け出し、そっとその頬に口付けた。
ベッドの上に置かれていた寝間着とガウンを身に着け、確かめる様に一度彼の様子を伺い、そっと寝室を後にする。
これは彼が目覚める前に戻ってこなければ、大事になりそうだ・・・と思いながら、アリオスの部屋なのに何故か控えていたリズからの意味ありげな視線を無視し、着替えを済ませ、盛大に鳴り始めた腹の虫を黙らせるために食事を済ませた。
それらは全てアリオスの部屋で済まされた事に疑問を感じつつも、彼が眠るベッドの横に一人掛けのソファーを置いてもらい、ゆったりと身を沈める。
あぁ・・・身体がだるい・・・あちこち痛い・・・・
アリオスの寝顔を見つめながら、目を閉じる。
私がいないと大騒ぎになるから目覚めるまで此処に居るなんて・・・・私も、どんだけ甘いんだか・・・
頭の中では何故か元居た世界での思い出が走馬灯の様に映し出され、「あぁ・・・私は身も心もこの世界の人間になったんだ」と漠然としながらも納得した私はゆっくりと意識を手放していった。
隣には既にアリオスはおらず、私一人。
肌を滑るシーツなんかはさらさらで心地良く、自分の身体も綺麗に清められていた。
恐らくアリオスが処理してくれたのだと思うが・・・・
全身が重く、指先すら動かすのが億劫・・・・こんな事は初めてだ・・・・
くっそう・・・・少しは手加減してよねっ!!
言わずもがな、私はアリオスに抱き潰された・・と言っていいと思う。
確かに、雰囲気にのまれて盛り上がったよ?アリオスにしてみれば、自分で言うのも恥ずかしいけど、好きだった人がやっと手に入って、私にしてみれば嫌われるかも・・・と思ってた人と想いが通じ合えて・・・・・・
お互い大人だし、例え脳内がピンクのお花畑になっていたとしても・・・・そもそも、限度ってあるでしょ!?あるよね??
なのに・・・・あんの絶倫エロエロ王子ときたら・・・・
何度無理だとお願いしたか。その度に「ごめん、無理」と、私の言う『無理』とは別の意味を込めて却下してきた。
やっと解放された・・・と思った時には、窓の外は白んでいた様な気がする・・・・いや、白んでた。
愛してくれるのは嬉しいけど、やっぱり限度ってものがあると思うの!
心の中で考え付くだけの罵詈雑言を並べていると、ノックもなしに誰かが勢いよく入ってきた。
この部屋にそんな風に入ってこれるのはただ一人だけで、満面の笑みを浮かべたソレを、私はギッと睨み付けた。
「サクラ!目が覚めた?身体は大丈夫?お腹空かない?」
私の睨みなどなんのその。顔中に口付けしそっと私の身体を起こした。
正直、自力でまだ身体を動かすのがきつくてされるがままにしていると、肩からはらりと肌掛けが滑り落ち・・・・私はぎょっと目を剥く。
私は素っ裸だった・・・・しかも、身体中には、病ではないかと思われるほどの赤い斑点・・・・
「ひぃぃぃ~~~~!!!」
奇妙な悲鳴を上げ、布団にくるまろうとすると、アリオスがその手をがっしりと掴み、再び布団へと押し倒した。
「ア・・・アリオス?」
恐々と彼を見れば、恍惚とした表情で私を上から下まで舐める様に見つめ、ほう・・・と溜息を漏らした。
・・・・・いや、ちょっと、怖いんですけど・・・彼って、こんな人だったっけ???
思わず逃げる様に身体をよじれば、ベッドの上にあがり私を跨ぐ様に覆い被さってきてきた。
「夢でなくて、良かったよ。目覚めた時、サクラが居なかったらと思うと怖くて、眠れなかった」
そう言うと、ギュッと抱きしめてくる。
「あぁ・・・サクラの鼓動・・・・良かった・・・・」
そう言ったかと思うと、急に身体に重みがかかり、胸元からはすぅすぅという、寝息が聞こえ始めてきた。
「え?アリオス?・・・・・眠っちゃったの??」
彼の身体を揺り動かしてもピクリとも動かない。
本当に眠っていなかったのか・・・と驚きつつも嬉しくて、私はギュッと彼を抱きしめた。
恋とは不思議なもので、絶対にこの人とは結婚なんてしないっ!と思っていたのに、それがある日あっさりと覆ってしまった。
彼を遠ざけるための努力なんて、風に飛んで散ってしまうほど、いとも簡単に。
幸せを噛みしめながら、つらつらとそんな事を考えていたんだけれど・・・・
愛だ何だと言いつつも、時間が経てば経つほど・・・・あぁ・・・・重い・・・・
現実なんてそんなものである。
そう思いながらも、その重みが愛おしくて、彼の頭を優しく撫でた。
何だか、先が思いやられそうな気がするけど・・・まぁ、いっか。
愛しさを噛みしめる様にしばらく頭を撫でていたけど、現実的にこの重みには耐えられなくて、息苦しくなってきて彼の下から抜け出し、そっとその頬に口付けた。
ベッドの上に置かれていた寝間着とガウンを身に着け、確かめる様に一度彼の様子を伺い、そっと寝室を後にする。
これは彼が目覚める前に戻ってこなければ、大事になりそうだ・・・と思いながら、アリオスの部屋なのに何故か控えていたリズからの意味ありげな視線を無視し、着替えを済ませ、盛大に鳴り始めた腹の虫を黙らせるために食事を済ませた。
それらは全てアリオスの部屋で済まされた事に疑問を感じつつも、彼が眠るベッドの横に一人掛けのソファーを置いてもらい、ゆったりと身を沈める。
あぁ・・・身体がだるい・・・あちこち痛い・・・・
アリオスの寝顔を見つめながら、目を閉じる。
私がいないと大騒ぎになるから目覚めるまで此処に居るなんて・・・・私も、どんだけ甘いんだか・・・
頭の中では何故か元居た世界での思い出が走馬灯の様に映し出され、「あぁ・・・私は身も心もこの世界の人間になったんだ」と漠然としながらも納得した私はゆっくりと意識を手放していった。
24
あなたにおすすめの小説
冷徹宰相様の嫁探し
菱沼あゆ
ファンタジー
あまり裕福でない公爵家の次女、マレーヌは、ある日突然、第一王子エヴァンの正妃となるよう、申し渡される。
その知らせを持って来たのは、若き宰相アルベルトだったが。
マレーヌは思う。
いやいやいやっ。
私が好きなのは、王子様じゃなくてあなたの方なんですけど~っ!?
実家が無害そう、という理由で王子の妃に選ばれたマレーヌと、冷徹宰相の恋物語。
(「小説家になろう」でも公開しています)
王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
前世で孵した竜の卵~幼竜が竜王になって迎えに来ました~
高遠すばる
恋愛
エリナには前世の記憶がある。
先代竜王の「仮の伴侶」であり、人間貴族であった「エリスティナ」の記憶。
先代竜王に真の番が現れてからは虐げられる日々、その末に追放され、非業の死を遂げたエリスティナ。
普通の平民に生まれ変わったエリスティナ、改めエリナは強く心に決めている。
「もう二度と、竜種とかかわらないで生きていこう!」
たったひとつ、心残りは前世で捨てられていた卵から孵ったはちみつ色の髪をした竜種の雛のこと。クリスと名付け、かわいがっていたその少年のことだけが忘れられない。
そんなある日、エリナのもとへ、今代竜王の遣いがやってくる。
はちみつ色の髪をした竜王曰く。
「あなたが、僕の運命の番だからです。エリナ。愛しいひと」
番なんてもうこりごり、そんなエリナとエリナを一身に愛する竜王のラブロマンス・ファンタジー!
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
勘違いで嫁ぎましたが、相手が理想の筋肉でした!
エス
恋愛
「男性の魅力は筋肉ですわっ!!」
華奢な男がもてはやされるこの国で、そう豪語する侯爵令嬢テレーゼ。
縁談はことごとく破談し、兄アルベルトも王太子ユリウスも頭を抱えていた。
そんな折、騎士団長ヴォルフがユリウスの元に「若い女性を紹介してほしい」と相談に現れる。
よく見ればこの男──家柄よし、部下からの信頼厚し、そして何より、圧巻の筋肉!!
「この男しかいない!」とユリウスは即断し、テレーゼとの結婚話を進める。
ところがテレーゼが嫁いだ先で、当のヴォルフは、
「俺は……メイドを紹介してほしかったんだが!?」
と何やら焦っていて。
……まあ細かいことはいいでしょう。
なにせ、その腕、その太もも、その背中。
最高の筋肉ですもの! この結婚、全力で続行させていただきますわ!!
女性不慣れな不器用騎士団長 × 筋肉フェチ令嬢。
誤解から始まる、すれ違いだらけの新婚生活、いざスタート!
※他サイトに投稿したものを、改稿しています。
【完結】転生したらラスボスの毒継母でした!
白雨 音
恋愛
妹シャルリーヌに裕福な辺境伯から結婚の打診があったと知り、アマンディーヌはシャルリーヌと入れ替わろうと画策する。
辺境伯からは「息子の為の白い結婚、いずれ解消する」と宣言されるが、アマンディーヌにとっても都合が良かった。「辺境伯の財で派手に遊び暮らせるなんて最高!」義理の息子など放置して遊び歩く気満々だったが、義理の息子に会った瞬間、卒倒した。
夢の中、前世で読んだ小説を思い出し、義理の息子は将来世界を破滅させようとするラスボスで、自分はその一因を作った毒継母だと知った。破滅もだが、何より自分の死の回避の為に、義理の息子を真っ当な人間に育てようと誓ったアマンディーヌの奮闘☆
異世界転生、家族愛、恋愛☆ 短めの長編(全二十一話です)
《完結しました》 お読み下さり、お気に入り、エール、いいね、ありがとうございます☆
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる