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四人目の令嬢が訪れたのは、三人目襲撃からたった一日しか間を開けない、翌々日だった。
彼女は伯爵令嬢で、セレムの父方のハトコ。これまで襲撃してきた三人とは違い、少なからずセレムとも面識があった。
結婚式には当主しか招待していないので、彼女とは初対面のファラトゥールではあるが。
もう勘弁してくれよ・・・・という心の嘆きを王女スマイルで丸っと隠し、またも先触れなしにやってきた令嬢に溜息を吐いた。
優雅さで言えば三人目の侯爵令嬢に勝る令嬢はいないが、これまでの令嬢達とは違う決意のようなものが窺える。
黒髪に薄い茶色の瞳。だが容姿だけに関していえば、これまでの令嬢に比べれば、彼女が一番可愛らしかった。
恒例の家令情報を聞けば、セレムの祖父の弟の孫という事で、レインフォード公爵領には住んでいるが、かなり僻地の町の管理を任されているらしい。
と言うよりも自ら進んで志願し、兄の為にと寂れた町を復興させ、管理能力の高さを示したのだとか。因みに当時の兄弟仲は良好だったようだ。
その孫である令嬢とは、それこそ一、二回程度しかセレムは顔を合わせていないらしく、顔を覚えているかも怪しいと。
だが彼女は、その一、二回の顔合わせでセレムに恋心を抱いたらしい。
彼女の家から婚約の打診も来た事があるようだが、他家と同じくバッサリお断りされていた。
一人目、二人目令嬢は別として、三人目の令嬢も婚約の申し込みをして断られてたんだよなぁ。
恋心を昇華できずにいたところに、結婚だもんね。
しかも王命で本人達の意志も何も関係ない。だから、こっちに怒りをぶつけてくるんだろうけど・・・とんだお門違いよね。
ヤツに見向きもされなかったんだから、奴との縁が無かっただけ。諦めきれないんだなら、こっちじゃなくヤツにぶつかって砕ければいいんだよ。
冷たいようだが、ファラトゥールからしてみればそうとしか言いようがない。親しくもない他人の恋心などに、興味もない。
ましてや八つ当たりされまくって、嫌な思いをさせられているのだ。どうにでもなってください、としか思わない。
本日は何を言われるのか・・・・大きな溜息を吐きつつ、王女バージョンのフル装備で挑んだのだが・・・・今までとは違い、何やら期待に満ちた眼差しを向けてくるハトコ令嬢。
その彼女の言葉にファラトゥールは、これまた面倒なヤツが来た・・・・と、疲れた様に頭を抱えた事は言うまでもない。
「私を公爵様の愛人にしてください!!」
キラキラとした眼差しで訴える言葉としては、すごくおかしい。
だがある意味、彼女は賢い。これまでの令嬢に比べ、確実にセレムを手に入れる手段を選んできた。
黒髪美女も同じような計画だったのだろうが、目の前のハトコ令嬢との目的が明らかに違う。
黒髪美女はあわよくば、だったのだろうが、彼女は絶対になりたい、のだ。
その意気込みは買ってあげたいが、根本的な事をわかっていない。
「それは無理ですね」
きっぱりあっさり断るファラトゥール。だが、ハトコ令嬢もそこら辺は想定内だ。
誰が夫に愛人を薦めて喜ぶ妻がいると言うのか。
愛人希望のハトコ令嬢だってそうだ。愛する夫に、自分以外の女などもってのほかだと思っている。
でも、ハトコ令嬢は愛する人の妻にはなれない。
身を焦がすほど恋しくても、どれだけ愛しても、妻にはなれないのだ。
どうすれば、彼に愛してもらえるのか・・・・
妻になれないのなら、二番目でもいいじゃないか。
愛してもらえるのならば、何番目だっていい。いずれ一番になれる様、努力すれば。
ハトコ令嬢は考え方をがらりと変えてしまったのだ。
きっぱり断っても「何でもしますから!」と、どことなく余裕の表情で食らい付いてくるハトコ令嬢に、只々溜息しか出てこない。
「この事はご両親も了承しているのかしら?」
記憶の引き出しから、結婚式の時に挨拶をした彼女の両親の顔を引き出す。
なんか、人の良さそうな感じで、娘を愛人にと薦める様な感じじゃなかったけどなぁ。
まぁ、貴族なんて見た目で人柄を判断するのは危険なだけだけど。
もしかしたら、夫婦仲を壊して正妻になれとか言い聞かせてるのかな?
本家に嫁に出せれば、それなりに美味い汁吸えるしね。
「両親は・・・何も知りません。私の独断で参りました」
「そう。申し訳ないけれど、貴女を愛人に迎える事はできません。それに、あなたが私の愛人になるわけではないのだから、砦に詰めている夫に打診したほうが良いのではなくて?」
「でも!公爵夫人と公爵様は王命での結婚ですよね!?お二人の間には愛はありませんよね!?ならば夫人から公爵様に推薦してくだされば!!」
「推薦はしませんし、できません。まだ、ひと月かそこらしか経っていませんので、恋愛的な感情は無いかと思います。しかし、王族として貴族としてのお互いの役割は理解していますの。それに、これからの長い結婚生活で信頼や愛情は育っていくのではないかしら。会ってまだそんなに時間も経っていませんし、今はお互い忙しいので貴女が理想としている間柄にはなれていませんけれど」
まぁ、愛情は一生育たないと思いますけどねっ!
心にもない事を口にし、人知れず鳥肌を立てるファラトゥール。
ただでさえ嫌いなヤツとの円満夫婦を演じなくてはいけない事が苦痛でしようがないのに、神経を逆なでするような事を何てことないように言い放つ令嬢。
「ならばっ!私もその中に混ぜてください!公爵様と愛情を育てていく過程に、私を混ぜてください!」
「はぁぁ??」
思いっきり語尾が上がる。
全く持ってハトコ令嬢の言い分が理解できないと同時に、ここ連日の不快さとストレスにファラトゥールの中で何かが切れた。
そして、彼女の沸点が一気に達し、王女ファラトゥールが降臨したのだった。
「伯爵令嬢が何を言っているのか、わたくしには理解できない。我らは三国の王達の命を受け婚姻した。なのに、全くの部外者である伯爵令嬢を何故、愛人として迎えねばならぬのだ?伯爵令嬢を迎えるにあたり、王命に課せられた使命に何らかの利益がもたらされるのか?」
突然、口調も態度も雰囲気も一変させたファラトゥールに、ハトコ令嬢はひゅっと喉を鳴らす。
顔色を失くし表情を一気に強張らせた彼女を気にすることなく、ファラトゥールは当然のことを語る。
「そもそも王家ですら愛人を持たぬこの世。たかだか公爵の身で愛人を持つのか?妻であるわたくしがセイリオス国の王女であるのに、常識も何もない伯爵令嬢と公爵を共有せねばならぬのか?わたくしを侮るのも大概にせよ」
ピシャリと言い切られ、彼女はファラトゥールの言葉に羞恥で顔を真っ赤にした。
しかも、人を跪かせるほどの威厳。彼女は、王族との接触はその他大勢としての挨拶程度で、正式に謁見したことは無い。ファラトゥールが初めてと言っていい。
同じ人間なのだからと舐めていた。なにせファラトゥールは、雰囲気は大人しく優しそうだったから。
遠くから見る王族と、間近に接する王族。現実を叩きつけられた気がした。
セレムに恋焦がれ、彼の視界に少しでも写り込みたかった。記憶に留めてほしかった。
結婚の申し込みも、ハトコなのだからと少しは希望を持っていたのに、素気無く断られてしまった。そうしているうちに、王命での結婚。
狂ったように荒れまくり、どうしたらいいのかわからず泣き続け、ある日ふっと天啓のように降りてきたのだ。
愛されるのなら、正妻でなくてもいいではないか。
そう思ったとたん視界は開け、それしか考えられず誰にも何も言わず、公爵邸に来た。この方法は正しいのだと。きっと、王女殿下も許してくれると。
結婚式を終え教会から出てくる二人を遠くから見ていた時は、美しくも穏やかで優しそうなファラトゥールを憎く思っていた。
だが天啓が降りてからは、王命で無理矢理結婚したのだから、彼女も彼をなんとも思っていないはずだ。もしかしたら、嫌悪しているかもしれない。
ならば、この気持ちを訴えればきっと、愛人にしてくれるはず。立場上、すぐには了承してくれないかもしれないけれど、絶対に公爵様に推薦してくれるはずと、現実から目を逸らしたままそれが正しいのだと疑いもしなかった。
王命が何たるかなど考えもせずに。
彼女は伯爵令嬢で、セレムの父方のハトコ。これまで襲撃してきた三人とは違い、少なからずセレムとも面識があった。
結婚式には当主しか招待していないので、彼女とは初対面のファラトゥールではあるが。
もう勘弁してくれよ・・・・という心の嘆きを王女スマイルで丸っと隠し、またも先触れなしにやってきた令嬢に溜息を吐いた。
優雅さで言えば三人目の侯爵令嬢に勝る令嬢はいないが、これまでの令嬢達とは違う決意のようなものが窺える。
黒髪に薄い茶色の瞳。だが容姿だけに関していえば、これまでの令嬢に比べれば、彼女が一番可愛らしかった。
恒例の家令情報を聞けば、セレムの祖父の弟の孫という事で、レインフォード公爵領には住んでいるが、かなり僻地の町の管理を任されているらしい。
と言うよりも自ら進んで志願し、兄の為にと寂れた町を復興させ、管理能力の高さを示したのだとか。因みに当時の兄弟仲は良好だったようだ。
その孫である令嬢とは、それこそ一、二回程度しかセレムは顔を合わせていないらしく、顔を覚えているかも怪しいと。
だが彼女は、その一、二回の顔合わせでセレムに恋心を抱いたらしい。
彼女の家から婚約の打診も来た事があるようだが、他家と同じくバッサリお断りされていた。
一人目、二人目令嬢は別として、三人目の令嬢も婚約の申し込みをして断られてたんだよなぁ。
恋心を昇華できずにいたところに、結婚だもんね。
しかも王命で本人達の意志も何も関係ない。だから、こっちに怒りをぶつけてくるんだろうけど・・・とんだお門違いよね。
ヤツに見向きもされなかったんだから、奴との縁が無かっただけ。諦めきれないんだなら、こっちじゃなくヤツにぶつかって砕ければいいんだよ。
冷たいようだが、ファラトゥールからしてみればそうとしか言いようがない。親しくもない他人の恋心などに、興味もない。
ましてや八つ当たりされまくって、嫌な思いをさせられているのだ。どうにでもなってください、としか思わない。
本日は何を言われるのか・・・・大きな溜息を吐きつつ、王女バージョンのフル装備で挑んだのだが・・・・今までとは違い、何やら期待に満ちた眼差しを向けてくるハトコ令嬢。
その彼女の言葉にファラトゥールは、これまた面倒なヤツが来た・・・・と、疲れた様に頭を抱えた事は言うまでもない。
「私を公爵様の愛人にしてください!!」
キラキラとした眼差しで訴える言葉としては、すごくおかしい。
だがある意味、彼女は賢い。これまでの令嬢に比べ、確実にセレムを手に入れる手段を選んできた。
黒髪美女も同じような計画だったのだろうが、目の前のハトコ令嬢との目的が明らかに違う。
黒髪美女はあわよくば、だったのだろうが、彼女は絶対になりたい、のだ。
その意気込みは買ってあげたいが、根本的な事をわかっていない。
「それは無理ですね」
きっぱりあっさり断るファラトゥール。だが、ハトコ令嬢もそこら辺は想定内だ。
誰が夫に愛人を薦めて喜ぶ妻がいると言うのか。
愛人希望のハトコ令嬢だってそうだ。愛する夫に、自分以外の女などもってのほかだと思っている。
でも、ハトコ令嬢は愛する人の妻にはなれない。
身を焦がすほど恋しくても、どれだけ愛しても、妻にはなれないのだ。
どうすれば、彼に愛してもらえるのか・・・・
妻になれないのなら、二番目でもいいじゃないか。
愛してもらえるのならば、何番目だっていい。いずれ一番になれる様、努力すれば。
ハトコ令嬢は考え方をがらりと変えてしまったのだ。
きっぱり断っても「何でもしますから!」と、どことなく余裕の表情で食らい付いてくるハトコ令嬢に、只々溜息しか出てこない。
「この事はご両親も了承しているのかしら?」
記憶の引き出しから、結婚式の時に挨拶をした彼女の両親の顔を引き出す。
なんか、人の良さそうな感じで、娘を愛人にと薦める様な感じじゃなかったけどなぁ。
まぁ、貴族なんて見た目で人柄を判断するのは危険なだけだけど。
もしかしたら、夫婦仲を壊して正妻になれとか言い聞かせてるのかな?
本家に嫁に出せれば、それなりに美味い汁吸えるしね。
「両親は・・・何も知りません。私の独断で参りました」
「そう。申し訳ないけれど、貴女を愛人に迎える事はできません。それに、あなたが私の愛人になるわけではないのだから、砦に詰めている夫に打診したほうが良いのではなくて?」
「でも!公爵夫人と公爵様は王命での結婚ですよね!?お二人の間には愛はありませんよね!?ならば夫人から公爵様に推薦してくだされば!!」
「推薦はしませんし、できません。まだ、ひと月かそこらしか経っていませんので、恋愛的な感情は無いかと思います。しかし、王族として貴族としてのお互いの役割は理解していますの。それに、これからの長い結婚生活で信頼や愛情は育っていくのではないかしら。会ってまだそんなに時間も経っていませんし、今はお互い忙しいので貴女が理想としている間柄にはなれていませんけれど」
まぁ、愛情は一生育たないと思いますけどねっ!
心にもない事を口にし、人知れず鳥肌を立てるファラトゥール。
ただでさえ嫌いなヤツとの円満夫婦を演じなくてはいけない事が苦痛でしようがないのに、神経を逆なでするような事を何てことないように言い放つ令嬢。
「ならばっ!私もその中に混ぜてください!公爵様と愛情を育てていく過程に、私を混ぜてください!」
「はぁぁ??」
思いっきり語尾が上がる。
全く持ってハトコ令嬢の言い分が理解できないと同時に、ここ連日の不快さとストレスにファラトゥールの中で何かが切れた。
そして、彼女の沸点が一気に達し、王女ファラトゥールが降臨したのだった。
「伯爵令嬢が何を言っているのか、わたくしには理解できない。我らは三国の王達の命を受け婚姻した。なのに、全くの部外者である伯爵令嬢を何故、愛人として迎えねばならぬのだ?伯爵令嬢を迎えるにあたり、王命に課せられた使命に何らかの利益がもたらされるのか?」
突然、口調も態度も雰囲気も一変させたファラトゥールに、ハトコ令嬢はひゅっと喉を鳴らす。
顔色を失くし表情を一気に強張らせた彼女を気にすることなく、ファラトゥールは当然のことを語る。
「そもそも王家ですら愛人を持たぬこの世。たかだか公爵の身で愛人を持つのか?妻であるわたくしがセイリオス国の王女であるのに、常識も何もない伯爵令嬢と公爵を共有せねばならぬのか?わたくしを侮るのも大概にせよ」
ピシャリと言い切られ、彼女はファラトゥールの言葉に羞恥で顔を真っ赤にした。
しかも、人を跪かせるほどの威厳。彼女は、王族との接触はその他大勢としての挨拶程度で、正式に謁見したことは無い。ファラトゥールが初めてと言っていい。
同じ人間なのだからと舐めていた。なにせファラトゥールは、雰囲気は大人しく優しそうだったから。
遠くから見る王族と、間近に接する王族。現実を叩きつけられた気がした。
セレムに恋焦がれ、彼の視界に少しでも写り込みたかった。記憶に留めてほしかった。
結婚の申し込みも、ハトコなのだからと少しは希望を持っていたのに、素気無く断られてしまった。そうしているうちに、王命での結婚。
狂ったように荒れまくり、どうしたらいいのかわからず泣き続け、ある日ふっと天啓のように降りてきたのだ。
愛されるのなら、正妻でなくてもいいではないか。
そう思ったとたん視界は開け、それしか考えられず誰にも何も言わず、公爵邸に来た。この方法は正しいのだと。きっと、王女殿下も許してくれると。
結婚式を終え教会から出てくる二人を遠くから見ていた時は、美しくも穏やかで優しそうなファラトゥールを憎く思っていた。
だが天啓が降りてからは、王命で無理矢理結婚したのだから、彼女も彼をなんとも思っていないはずだ。もしかしたら、嫌悪しているかもしれない。
ならば、この気持ちを訴えればきっと、愛人にしてくれるはず。立場上、すぐには了承してくれないかもしれないけれど、絶対に公爵様に推薦してくれるはずと、現実から目を逸らしたままそれが正しいのだと疑いもしなかった。
王命が何たるかなど考えもせずに。
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