【SS】日常・恋愛・ファンタジー

秋霧ゆう

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5.お兄ちゃんへ

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男・海斗。女・莉央。


「だーいすきなお兄ちゃんへ。私のこと覚えてますか?3年前まで隣に住んでた莉央だよ。私はお兄ちゃんのこと大好きだから一緒に居たいからお兄ちゃんのこと殺します。だって死んだらずーっと一緒に居られるでしょ」

 この気味悪い手紙が届いたのは丁度1ヶ月前のこと。
 海斗自身、莉央が慕ってくれているのは知っていた。だが、これは。

「気味が悪いにも程がある。何なんだよ」

 昔から莉央は怖い部分があった。
 海斗の彼女に対して馴れ馴れしくしたり、海斗の友人関係を調べたり。
 3年前、怖くなった海斗は莉央の母親に相談し引っ越すことで解決していた。

「…莉央が帰ってくる?いや、それより莉央は俺を殺すつもりだ」

 海斗はすぐに警察に相談した。
 子供のお遊びだと思われたが、一応、見張ってくれると言う。
 警察が守ってくれると安心してしまった。

ガンッ。

 学校の帰り道、後ろから鈍器で殴られ、意識をなくしてしまった。

「うっ…。何だ?」

 目を覚ますと、廃工場のような所で、頭から血を流していた。猿轡を噛まされ、手足は椅子に縛られて目の前には莉央が居た。

「や~っと目を覚ました。最後にね、伝えたいことがあったんだぁ~」

 なんで…

「なんでって顔してる?手紙送ったじゃん。それに、お母さんってば酷いんだよ。急に引っ越すって言って、もう2度とお兄ちゃんに会っちゃいけないって。意味分かんない」

 一息ついてから、莉央は話を続けた。

「だからね。お母さん、殺したの」

 え?

「私達の邪魔はさせないの。私達はこれから永遠に一緒なの」

(体の震えが止まらない。思考が追いつかない。…ハッ)

「それじゃあ、ばいばい。お兄ちゃん」
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