初恋をぶち壊した友人(仮)が周り回って報いを受けました!気分も新たに恋を始めるつもりが…えっ?やり直し⁈

花椰菜

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第一章・始まりは…

09・勘違いの腹いせは…何故か、筋違い (6/24加筆)

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~6/24加筆いたしました♪~

 リュシフェルとミナールとヴィクトァールの関係について加筆しましたので、以前よりも分かりやすく、現在進行中のお話へと繋がり易くなったと思っております。

 お時間がある時にご覧になっていただけたら大変嬉しいです😊

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 学院生憧れの存在である先輩ヴィクトァールと親しく会話するようになったリュシフェルはヴィクトァールと交わした約束に次第と頭を悩ませるようになっていた。


 ミナールがヴィクトァールのことを諦めるまでと期限を付けて交わした約束だったが、一向にミナールはヴィクトァールのことを諦める気配がないのだ。

 ミナールがヴィクトァールのことを諦めず付き纏う回数が増えるにつれ、必然リュシフェルがヴィクトァールから誘われる機会も増えていく。

 その度にヴィクトァールとの約束通りミナールの前では恋人同士として振る舞うリュシフェルをミナールは目の敵にして突っかかって来るようになった。


 最初は、ヴィクトァールに恋人が居ればミナールとて直ぐに諦めるものと考えいたからこそ了承した約束である。

 まさか、こんなことになってしまうなど予想もしていなかった。

 思えば、ヴィクトァールは約束の前に話していたではないか!『もしかしたら君にも迷惑がかかるかもしれないから断ってもらっても全く構わない』と。


 先日も疲れた様子のリュシフェルを気遣い、恋人の振りを中止しようかとまでヴィクトァールは申し出てくれたのだ。

 安易に引き受けてしまった責任は自分にある。今更、恋人の振りを止める訳にもいかずリュシフェルの悩みは尽きるない。


 ミナールの件は頭が痛いばかりだが、良いことなのだろうかヴィクトァールとリュシフェルが接する機会もミナールの根性並みに増えていく。
 
 大人びたヴィクトァールのさりげない心遣いに触れる度にリュシフェルが抱くヴィクトァールへの好感は高まっていった。

 恋に対して未熟なリュシフェルは次第にヴィクトァールのことを思えばふわふわと夢見心地になるように変わっていく。


 しかも学院卒業後は王都から遠く離れた領地ロックフォースに戻るヴィクトァールとは滅多なことでは会えなくなってしまう。

 卒業まで残り数ヶ月ということさえもリュシフェルの心を揺さぶっていく。



 それに…

 少しはオリフェウスの方から気に掛けてくれても…という気持ちがリュシフェルの心に引っかかりを残していた。

 親しく接する(恋人の振りまでしている)先輩は皆が憧れる存在なのだ。

 ほんの僅かでいい、嫉妬を見せてくれてもいいではないか、と。



 そんな揺れるリュシフェルに気が付いたヴィクトァールはリュシフェルへの攻勢を深めていく。


 付き纏うミナールが煩わしさを増していることも手伝い、ヴィクトァールとリュシフェルが恋人同士として振る舞う機会は着実に増えていった。

 次第に学院内の様々な場所でも恋人として振る舞う場面が繰り広げられていく。

 その為、学院内でもリュシフェルとヴィクトァールは恋人同士であるとの認識を持つ者まで現れるようになってしまった。






 だが、流石と言っていいのかミナールもなかなかの者である。


「ヴィクトァール様ったら酷いわ…」

「何のことだろうか、コームプシェ男爵令嬢?」

「いくら私の気を惹きたいからと言ってもリュシフェル様のことを利用するなんて!
 …そうまでして私の気を惹きたいのですか?」

「……はっ⁈  …ゴホンゴホン!…失敬、失礼した」


 ミナールの返答の凄まじさにヴィクトァールは思わず声を上げてしまい取り乱すところだった。


「君には悪いが、私はリュシフェル嬢を利用などしていない。それどころか、彼女のことを真剣に思っているのだ。
 君こそ、いい加減その馬鹿げた空想から目を覚ましてくれないか?」

「ま、酷い!いくら私に嫉妬させようとしての言葉だとしても許せませんわ!」


 四阿での話し合いの通りリュシフェルとは恋人同士としてミナールの前で振る舞っているはずなのに、返ってきた言葉はこれである。

 ヴィクトァールは頭が痛むのを通り越して眩暈までしてくるようだった。

 





 いい加減ミナールを本格的に何とかしなければならないとヴィクトァールも真剣に危機感を募らせ始めていた。

 ミナールが理解するかどうかは不明だが、自分にはミナールへの気持ちはないことをきちんと分からせなければならない。

 その上で、リュシフェルをうまく取り込む為には何が必要であるかを考える。


 もうすぐ卒業だ、愛しいリュシフェルにも簡単には会えなくなってしまう。


 そうか…「卒業」だ!


 卒業パーティーでのダンスパートナーは必須。だからこそ、この誘いは使える。


 ヴィクトァールの冴え渡る頭脳は閃いた。

 まず、ミナールが卒業パーティーでのパートナーにまで勝手に立候補してきて困惑していることをリュシフェルへ告げるのだ。

 その後、卒業パーティーでのダンスパートナーをリュシフェルへ正式な形で申し込んでしまえばいい。

 ミナールの迷惑行為を知るリュシフェルのことだ、簡単にはこの誘いを断らないだろうとヴィクトァールは踏んだのである。


「ミナールにはあと、ひと働きしてもらわねば…」







 大変な自信家であり、男爵家への融資話の件で逆恨みをしているリュシフェルに対して対抗意識を燃やすミナールは、よりによってリュシフェルを恋人扱いするヴィクトァールに対していたく腹を立てていた。

 苛立ちの収まらないミナールはリュシフェルを卒業パーティへ誘おうとしているオリフェウスに目を付ける。

 一向にリュシフェルと付き合う気配の見えないオリフェウスに対して、ヴィクトァールとリュシフェルの仲を大袈裟に伝えれば、もしかしたら焦ったオリフェウスはリュシフェルに告白するかもしれない。

 そうなれば、ヴィクトァールだってリュシフェルを恋人として利用できなくなる。

 偽の恋人リュシフェルさえ居なくなればヴィクトァールも観念して気持ちに素直になりミナールの元へと来ざるを得ないだろう、と考えたのだ。

 勿論、男爵家への融資話が無効にならないようリュシフェルとオリフェウスの仲を取り持つようなヘマな真似など鼻からするつもりはないが。


「ふふふ…覚悟なさいよ!オリフェウス様を利用して、私とヴィクトァール様の邪魔をするリュシフェル様へ目にものを見せてあげるんだから…!」


 傍迷惑なミナールは筋違いの腹いせを哀れリュシフェルとオリフェウスへと向けたのであった。



 


 
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