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しおりを挟む部屋に戻ると、アーサンがてきぱきと掃除をしていました。
「カロン様、お帰りなさいませ。ご挨拶はいかがでしたか?」
アーサンはすぐにお茶の用意をしてくれる。
「ええ、皆さん優しい方ばかりでした。」
「それは良うございました。」
アーサンが頷いている。
「はい。僕なんかがこのレテルリア帝国でやっていけるかと思っていましたが、何とかやっていけそうです。」
僕はやっと心を落ち着けられた。
「それはそうと、本日から女王陛下の夜伽にご指名されております。失礼ながら女性とのご経験はおありですか?」
僕は顔が赤くなる。
「あの・・・。いえ・・・。一度もありません。」
どうしよう・・・。
女性なんて母上としか会った事も無い。
ガンゼル国では侍女なんていなかったし、自分の事は自分 でしてきたから、女性との関係なんて一度も無い。
「そうでございますか・・・。まあ、良ろしいでしやょう。」
「え!いいんですか!」
アーサンが言うのが信じられない。
「はい。なまじ女性関係が派手な方より、何も知らない方が良いのかもしれません。男性が女性に手ほどきするのはこのレテルリア帝国ではありませんから。」
それを聞いて少しほっとする。
「女王陛下もそうでかすか?」
「女王陛下は・・・。お会いになられれば、お分かりになる事でしょう。」
僕はそれもそうかと頷く。
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