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屋上のフェアリーちゃん
しおりを挟む「告白しまぁぁぁぁぁぁす!!!
いちねん びぃーぐみぃー
フェアリーちゃん!!!!
僕と付き合ってください!!!!」
キィーンとマイクが悲鳴のような声を上げた。
全校集会で告白だなんてとんだ勇者だ、と他人事のように感心する。
否、これは感心ではないか。
かくいうフェアリーちゃんというのは他でもない私のことだ。
自分で言うのは高校生ながらに引くのだが、まぁ事実だから仕方がない。
フェアリーちゃんこと三島 伊織は、生徒集会を屋上から眺めている。
きゃあきゃあと騒ぐ歓声をよそに、読みかけの本のページをめくる。
アレは誰だったか、サッカー部だったかな。
というか同じクラスだったか?
始まって間もない高校生活で、大量の人間の名前と顔を覚えなければならないのに、わざわざ興味のない奴まで目を向けるほど私の頭の容量は良くない。
「そりゃどーも。」
いいところだった本を閉じて小さく呟いて屋上を後にした。
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