思想学部

ケーキ

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一年生

それぞれのはじまり①

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ある日のこと、思想学部のみんなは放課後、すすむくんのクラスに集まった。

「みんな集まってくれてありがとう!」

すすむくんはそう言って、とても嬉しそうだ。

「何の用~?」

僕はすすむくんを見てそう言った。

「高校と言えば…」

「…と言えば?」

「部活動や、体育祭だ!」

すすむくんはそう言ってとても楽しそうにしている。

「まだ4月だよ~」

僕は少し呆れて言った。

「体育祭は6月だし、部活って…。一応認められてないけど、思想学部って部活だし…」

すると、すすむくんは「だからこそ、それにまじえてあそぼ…」と言いかける

「いいや、部活動をしようと思ったんだ!」

「なるほど…。スポーツの思想を作るってこと?」

「うん。」

すると、それに目をキラキラさせて、おとねさんが歩み寄ってきた。

「スポーツ!私はぬいぐるみ集めがやりたい!」

「ぬいぐるみ集め?」

僕が疑問にしていると、おとねさんはコクりと頷いた。

「去年の体育祭を聞いたの!沢山の人形さんを集めたクラスがその競技で優勝!」

「それで、優勝したクラスのみんな、好きな人形さんを1つ貰えるの!」

おとねさんはとても嬉しそうに言う。

「そうなんだ。今年もあったらいいね」

「うんっ!」おとねさんは元気に頷いた。

「みんな、ちょっと聞いて!」

のべつまくなしにすすむくんはそう言って、皆の視線を集めた。

「僕には構想があるんだ」

「それは…?」

「どんなスポーツにも共通する、僕のアイディア…。」

なんだか、凄そう…。僕は引き締める。

「それは…?」

「ゲームだよ!

これから説明する!」

僕は拍子抜けしてしまった。

おとねさんが頬をぷくーっと膨らませてすすむくんのまえに。

「どうしたの?おとねさん!」

そこから、おとねさんの様子を見に来たかなでさんもまじって、部活は収拾がつかない状況に。

今日は活動終わりかな。僕は時間を見て、そう呟いた。

ところで、あおのくんと、みちかさんはどうしているのだろうか?

さっきは2人とも、遠くから見ているだけで、何か口を出そうとする様子はなかった。

すると、みちかさんは、新しく来た顧問の先生の方へ行って、あおのくんはなんだか、考え事をしているようだ。

まだ、部活動終わりの時間にははやいから、ちょっと聞いてみようか。

僕はそう思うと、あおのくんの元へ。

「あおのくんどうしたの?」

「考え事をしてて。なんでもないよ。」

そう言って、クラスから抜けようとする。

僕はふと絵本の事を思い出して呼び止めた「あおのくん!」

「何か用?」

「うん!前に顧問の先生を見つけた時の絵本のことを聞きたいなと!」

それは、真ん中のうさぎという話を知りたいと言う、本心と反していた。

僕はそっとその気持ちをなだめる。

「あれか…」

彼は少し暗い表情になり、明るさを取り戻して言った。

「分かったよ。ここで話すのはなんだから人の居ないところで」

彼のその言葉に、なんだか、後ろめたい気持ちを感じた。

なんだろう?僕はそっとその思いを心にやどすと、何か袋を持った彼の後についていく。

──────

「あの…先生!」

みちかの声が、近くを見渡す限りがらんどうの廊下に響いた。

「君か。」

顧問の先生は彼女を見る

「あの…」

「前にお話したことを…」

「そうか…」

顧問の先生は頷くと、良かったら話して欲しいと言った。

─────

彼女の話はこう。

優しさについて悩んでいた時に、ある男に助けて貰った。

彼の話では、優しさとは、相手に深く関わらないこと。

相手のことを本当に思うのなら、その人を影で支えること、そこにこそ優しさがあるのだと。

──────

「そうか…。話ありがとう」

「もう、時間も遅い、そろそろ家に帰った方がいい」

時計を見て先生は言う。

「はい!ありがとうございます!」

そして思い出したように続ける「あと、私は先生じゃない。敗来って名前だ。」

「呼び捨てで構わないし、敬語じゃなくてもいい。」

そうして、敗来は、上を見て呟いた。

「私は今まで、敬語を使われる程のことをしてこなかったからな…」

「はいくさん、分かりました!」

みちかはそう言って笑った。

それを見て「まぁ、いいか」と敗来は呟くと手を振って帰っていく。

みちかはそれをそっと見送っていた─────

ところで、僕はあおのくんとともに、校舎裏に向かった。

「ここで何を話すの?」

僕が言うと彼は答える

「前の絵本の件さ」

「それにしてもここって。」

「誰にもバレたくなかったから。」

そうして、彼は袋から何かを取り出す。

そこにはノートがあった

───────
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