思想学部

ケーキ

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三年生

試合Ⅲ⑧

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せいじは言った。

「まず、肯定について話しましょう。それは悪いことではありません。」

「僕自身、自分の考えに対して肯定しているからです。」

「そして否定と肯定。この2つは対極にありながら結びついている。否定があるところに、肯定があるし、その逆も然り。」

「これは切り離せない事実。ただ、人の中に肯定が多いか、否定が多いかだけなのである。」

「対義語的なものの見方‥?」

「そう。僕の根底にあるのは対義語から見える世界、そしてその否定。」

「もうちょっと、僕の普通を話すよ。」

「感情的な偏り、例えば寂しいってこと。それなら、逆のあたたかさをあたえて普通を目指すみたいな。」

「無理になくす必要はないと思うんだ。」

「なら、あなたの考えの方が正しいと言うことですか?」

「そうじゃないけど‥」

「人に苦しみを与えるもの。それを取り除いていくことこそ、その人に本当のあるべき姿というものを教えるのです。」

「それなら、取り除かなくていいものも、なくさなきゃいけなくなるんじゃ‥?」

「僕は全てをなくすとは言ってない。明らかに人に害をもたらすか、そうでないかそれを理解し消していくこと。」

「それこそが皆無主義の目指す先。」

「もし、それで何も残らなかったら‥?」

「残らなければ、その時はその時。」

「あなたの普通を目指す、それでは本当に悪いものもそのままになってしまう。」

「例えば、悪いものと悪いものの中間。負の線分はどこをとっても負だ。」

「う‥。」

彼は真剣に自分の考えと向き合ってる‥。何も言い返せなかった。

「他にもある。普通の悪さは。」

彼は自分の考えに真剣。

心のなかで、自分の考えの悪いところに納得してしまってた。

「でも‥。」

僕の一言に言葉を止める

「完全に否定はできないよ‥。僕がこの考えを好きだから。」

「それならそれでもいいでしょう。」

許した‥?僕はその言葉に驚いてた。

「聞きたいことがあるんだ。」

「それは何か?」

「皆無の対義語って‥?」

「この世のすべての肯定です。悪も認めてそのままを望むことだと思っています。」

「だけど‥」

せいじはその一言にどきりとした。

「僕は自分の考えが好きだし、君の考えもいいところがあると思う。」

拍子抜けしたように「そうですか」と頷く。

「すすむくん、ごめん‥。この勝負、君に勝ちを渡すよ‥。」

「分かった。」

「ただ、僕は考えを捨てない。」

「自由に何かを信仰すればいいと思います。僕の考えを否定しようとしない限り。」

「ありがとう。」

もうこれ以上、否定されるのが怖かった‥。

自分とは関係ないとはいえ、僕の大切なものだから‥。

すぐにすすむくんの元へ行った。

「負けちゃったよ、ごめん‥」

「大丈夫。頑張ったね。」

「ありがとう。」

僕の心のなかで、一つの決意がうまれた

──────

「部長、帰ってきましたか」

副部長は嬉しそうに前へ。

「あぁ。試合はどうなった?」

「優勝しました。」

「そうか、みんな頑張ったな。」

そして、部長はせいじの元に。

「最後、ありがとう。」

「こちらこそ。色々な人のあり方にふれられた。」

「もし、続けるなら、部活任せた。」

「部長‥。ところで、部長のお父さんのことは‥?」

「あぁ、なえさん。一緒に言おうと思ってた。」

「父は言った。未来のことは、自分で決めるんだと。」

「俺は冒険に出る。」

副部長は寂しそうに「ぼうけん‥。」と。

「あぁ。俺は仲間と、ぼうけんにでかける。ついてきたいものはついてきてくれ。」

副部長は嬉しそうに部長を見つめる。

「私もいきたいです。いろんな場所へ旅にでかけましょう!」

「もちろんだ。」

「嬉しいです‥。」

すると、そこへ誰かがやってくる。

「お姉ちゃん。」

「しゅご!どうしてここに?」

近くにはひていも一緒に居た。

「こいつを連れてきたんだ。」

「連れてきたんじゃない。俺が自分から来たんだ。」

「むりよぉ。裏切られてるんじゃないか?」

「そうか?なえさん、すいぞう、えりさんは一緒に行くと言っていた。」

「でもまだ、はみが居る‥」

「名前はうみですよ~。

ゆめりくんのとは部活だけの関係なので、裏切るもないです。」

「そうらしい。」

「う‥。」

「ひてい、どうする?」

「分かった‥。俺はあんたの‥」

「いや、ならなくていい。」

「え?」

「ただ、お願いがあるんだ。」

「お願いって何だ。」

「君の後輩、悪いことしたな。そばにいてやって欲しいんだ。」

「どうして俺が。」

「慕ってたようだし、ひていなら、大丈夫だと信じてるから。」

「まぁ、いいや‥。やるよ。」

「あと、もし、俺とぼうけんに行きたかったら言ってくれ。」

「絶対行くかよ。」

───────
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