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3章 武器が欲しいので頑張る件
職人集団発見ッ!確保ォ!!
しおりを挟む今日はオフの日。一人で街をぶらぶらしていたら、人だかりができているところに遭遇した。人々の言葉に耳を傾けると、どうやら隣国から凄腕の職人集団が訪問しているところらしい。
へぇと思いつつちゃっかり割り込ませていただいて最前列まで移動。噂の集団とやらを見物しようとしたのだが――
――あ れ は !
見えたのは見覚えある顔の数々。ここに居るはずのない面々――ぶっちゃけクラスメートの皆さんだった。ただし見た所、人数が少ない。ひーふーみーよーいつむーなな……八人。あ、生産職連中か!
付き添いは教官みたいだ。騎士団長じゃなくてホッとしたが、彼女も一枚噛んでる可能性はある。気をつけなければ。
……まてよ? あいつらの中に錬金術師とか上級鍛治師がいたよな……? 材料集めたら刀、作ってもらえるんじゃあないか? もちろん出せるだけの謝礼は出すつもりだ。その辺は友人でもちゃんとしないとイカンとじーちゃんにキツく言われている。
だが教官もいるので直接声をかけるのははばかられた。国賓待遇らしく泊まっている場所も特別な場所らしい。なので気配遮断で後をつけてみた。マジで便利だよなこのスキル。
*
到着したのはそこそこ大きく立派な建物だった。入り口には『アルスター王国大使館』という看板。俺は何食わぬ顔をして皆に続く。
入り口で教官と別れた皆は和気藹々と世間話とかしつつ部屋に向かった。部屋は隣どうしだが、さすがに男女別々だった。 廊下に誰もいないのを確認してから気配遮断を解く。そして男子部屋のドアをノックした。はーい、とのんびりした返事が返ってきて程なくドアが開く。
「どちら様――って、神山!」
出てきたのは上級鍛治師の流(ながれ)だった。
「よう、久しぶり。……とりあえず中、入っていいか? 見つかるとヤバイからな」
*
かくかくしかじかと、今までの経緯を簡単に説明。流たちの驚きは思ってたより少なかった。何故かというと占星術師の長谷部と勇者の早乙女が流してた『俺、生存説』のおかげらしいが、なんだよ殺しても死なないって!
その後、いま俺がメチャクチャ日本刀が欲しい旨を熱く語ると、結果――生産職全員が集まっての会議が始まった。
「まず日本刀作りに欠かせないのは玉鋼ね。普通は砂鉄からたたら吹きで作るんだけど、錬金術でどうにかなるから砂鉄を持ってきてちょうだい」
……おぉう、詳しいな友瀬。ちなみに友瀬は錬金術師だ。長い黒髪に黒ぶち眼鏡をかけた、我がクラスきっての才女である。
「刀剣のゲームにハマってね、一時期調べてたのよ」
流行りの刀剣女子ってやつか……。でもゲームにハマって造り方まで調べるとか、のめり込みの度合いがやばくねぇ?
「何か言いたいことでも?」
「……と、特にないであります!」
眼光やべぇよ友瀬ぇぇ! 俺の表情で察するとか、そんなに触れられたくなかったのかよ!
「けど、砂鉄そのものってダンジョンでドロップするモンなのか?」
鉄の原石とかならありそうだが……。
「ダメなら花崗岩とかでも良いわ。もしかしたらダンジョン以外にもあるかもしれないし」
「花崗岩がわかんねーよ!」
「御影石とも言われてるわね。よく墓石とかで使われてるやつよ」
墓石って……縁起悪ィな。まあ、森羅万象さんの鑑定能力に期待しよう。
「後は拵えだけど、そっちは街でも調達できるものばかりだから問題ないわ」
でも特殊効果狙いならドロップ品の方が良いかも、とのこと。どういう事だ?
「モノによっては元から特殊効果が付いてたり、付加魔術の効きがいいのがあるんだよ。どうせ作るならみんなで最強の日本刀作りたいよね!」
付加魔術師の湯田が解説ついでに「ものづくり帝国日本の底力みせてやろーよ」とか言いだした。なぁ湯田、俺は何処にツッコミ入れれば良いんだ? 日本は帝国者ねぇぞ民主主義国家だ。こいつはマイペースなんだが、時々どっか盛大にネジが外れるんだよな……。
「なら、材料集めからこだわった方がよくない?」
そこに装飾師の佐伯が便乗。あれ? この流れだと……。
「なら、いっそのこと神山とツレの子連れてダンジョン潜ろうぜ!」
流の鶴の一声入りましたー。他のやつはともかく。流、お前はシータとお知り合いになりたいだけじゃねーのか!? 話した時えらく興味津々だったものな!
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