迷宮~新聞記者 津雲京介

村越京三

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彷徨う出来事No.112~映像の世紀

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筆者はここ数年毎回欠かさず見ている    テレビ番組がある。
それはNHKで月曜22時より放送されている ドキュメンタリー番組
“映像の世紀”である。
この番組は日本の出来事だけに
留まらず世界の国々の歴史を
あらゆる観点から深く掘り下げて
放送している。
薬物によってボロボロになった国や
戦後の日本の光と影の姿や
韓国の民主化運動や中国の天安門事件等々様々な視点で物事を捉えている点は頭が下がる思いです。
最近ではドイツナチスのアドルフ
ヒトラーの栄光と墜落や病気や家族
並びにヒトラーを応援し続けた
女性達の経緯や背景、
そして欲望渦めく独裁や戦争へと
一般市民を洗脳と大量虐殺へと
駆り出した結果、最後は後悔と失望へと虚勢を張りながら人生を歩んできた姿はまるで何かに取り憑かれた人間の縮図が見えていた。
そして、もう一つ印象に残っている
内容がどの国々でも起こっている
権力闘争の光景である。
勝者は己の思うがままの如く権力を
行使し時に独裁として振る舞いを
見せている。一方敗者は迫害を
受けたり亡命を余儀なくされている。何人か印象に残っているが
特に思い浮かべるのが激動の戦後に
おける中国と台湾に引き裂かれた
宋3姉妹の激動の人生の物語だろう。
また1990年代初頭に発生した
ユーゴスラビアにおける内戦によって家族がそれぞれ別の国々で過ごす事になり数年後再会する姿は大切な存在によって心の安寧を取り戻した瞬間は
何とも言えない感情が溢れてきた。
(特に有名なのがサッカー元日本代表
監督を務めたイビツァオシム氏の
家族である)
そしてそれは私達が現在(いま)を
生きているものにも通じる事が
あるだろう、権力者の元で犠牲に
なっているのは一般市民だという事を果たして分かっているのだろうかと
尋ねても表向きは分かったと答えても裏では知らぬ存ぜぬという事である。そうでなければ日本だけでなく世界の国々が貧しく水を飲む事すら事欠くに足らずになんてなるはずないのです。
それぞれの国を支える為に汗水垂らして働いてささやかな幸せを求めて
生活する事すら許されないのか、
この番組を見る度に切なくやるせない気持ちになるのです。
日本は今年で戦後80年の年を迎えた
そしてそれが間もなく過ぎ去ろうとしているが、世界では懲りずにあらゆる所々で戦争をしている。
最近では言葉の暴力でしか上から目線の優越感で相手の心を蝕ませて
追い詰めていく姿はまさに形を変えた独裁者そのものである。それはまるで終わりみた街への歩みを自ら進んでいるように感じるのだ
最後に各国のトップは弱肉強食を
現していると指摘せざるを得ない
自国第一というのは正直そうであろうしそうでなければならない。
しかし、そこには余裕がなくなって
きているという証明でもある。
それと同時に権力者からすれば
それを両輪で清濁併せ飲むで
やるべき事をやらなければ
何ものでもなく終わるという
虚無感が存在している。
ただその為に犠牲を強いては
断じてあってはならない。
国は人がいなければ成立しないし
勝者も敗者もない。
このまま時の歩みを進めていけば、
やがて人間はいなくなるだろう。
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